研究開発された技術紹介

カーシェアリングの普及のために、運用システムの低コスト化が求められている。これまで、車両や安全性検査は、人手に頼っていた。本開発では、EV車を対象として、画像解析技術を用いた車両外観検査と車載機器からの車両情報の取得によって、信頼性と安全性が保証できる車両検査システムソフトウェアーを構築する。これをEV車用充電器に搭載することによって、カーシェアリングステーションの無人運用を実現する

従来、EV車用カーシェアリングステーション(拠点)において人手に頼っていた傷等の外観検査と車載器情報からの安全性・信頼性確認を、充電と同時に無人でできるシステムを構築する
(新技術)
・画像解析技術を用いて車両外観検査と車載機器からの車両情報の取得をする車両検査システムソフトウェアを構築する
・これをEV車用充電器に搭載する
(新技術の特徴)
カーシェアリングステーションの無人運用が実現し、運用コストの大幅な低減と輸送の信頼性を確保することが可能になる

・車載器情報と安全・事故・故障診断に関する研究
‐日常点検に必要な車載情報とその他情報との組合せ技術の検討、車載データの無人検査システム伝送に関する研究、情報解析とソフトウェア開発を実施した
・外観検査システムと安全・事故・故障診断に関する研究
‐屋外において車両外観をセンサーでスキャニングする手段を確立し、キズ・凹みの画像認識アルゴリズムを開発した
・無人検査システムの設計・開発
‐セキュリティーを含む組合せ技術による高機能システムの組込み開発、総合システムの組込み開発を実施した

・車両外観検査と車載機器からの車両情報を取得する車両検査システムソフトウェア
・上記をEV車用充電器に搭載することにより実現する無人カーシェアリングステーション

・サポイン事業の実施を通じて、期間内に事業化の目処を立てる事が出来た
・今後の課題として、事業化に向け全体システムの処理の高速化と安定化、また外観検査の検査精度及び検査領域の安定化とコストとの両立を図る必要がある

・車載器からの情報と画像処理によってカーステーションの無人化が実現し、人件費の削減に寄与
‐車の乗り降り時に自動で車両状況を収集・管理し、車両の内部及び外部の状況を確認できるシステムを開発したことにより、カーステーションの無人化が実現する
‐結果、検査に費やす人件費等の運営コストの削減が可能になる
・将来的なカーシェアリングビジネスの拡大とEV車の普及に貢献
‐信頼性と安全性が保証できる車両検査システムが拡大することにより、カーシェアリングビジネスの拡大が可能になる
‐検査と同時にEV車の充電もできるため、将来的にはEV車の普及課題である充電インフラ整備にも貢献する

EVカーシェアリング用無人検査システムの事業化案として、将来的には「小規模マンション入居者の共同利用」、
「小規模団地住人の共同利用」、「地方商店街の利用者向け共同利用」、「郊外型大学の学生向け共同利用」、「地方行政が導入する次世代自動車の貸出サービス」などへの展開を予定している