バイオ
海産物残渣の発酵処理技術を用いた飼料で、養殖魚の魚病感染抑制が可能に
愛媛県
秀長水産株式会社
2020年4月8日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 地域水産資源の有効活用による魚病抑制効果を有する養殖魚用飼料の開発 |
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基盤技術分野 | バイオ |
対象となる産業分野 | 水産 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、環境配慮 |
キーワード | 飼料、耐病性、発酵 |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成24年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
マダイ養殖現場では、エドワジエラ感染症の流行が問題となっており、現状ではエドワジエラ症への安価且つ有効な対処法は確立されていない。申請者らのこれまでの研究で、好熱性複合微生物群の発酵物をマダイに投与することで、エドワジエラに対する顕著な感染防御作用が認められた。そこで本研究開発では、発酵技術を利用してエドワジエラ等の魚病抑制機能性を有する養殖魚向け飼料の実用化を目指す
開発した技術のポイント
これまでの研究で、未利用海産資源を発酵した発酵産物をマダイに供与したところ、エドワジエラに対する顕著な感染防御作用が認められた。魚病抑制機能を有する養殖飼料の実用化に係る技術の高度化を目指す
(新技術)
海産物残渣発酵処理技術の開発により、タンパク質含量の高い魚粉を用いた飼料を開発する
(新技術の特徴)
・原材料に最適な発酵プロセスを構築することが可能になる
・マダイに対する嗜好性が向上する
具体的な成果
・海産物残渣発酵処理技術の確立
-発酵プロセスを構築した
-内臓系残渣の発酵原料としての有効性を発見した
-酵母細胞壁の吸着能を利用した飼料を試作した
・魚病感染抑制効果を保持した飼料製造方法
-海面生簀において、発酵飼料1%含有の飼料について免疫活性化を検証した
・養殖魚に対する嗜好性の向上
-飼料熱処理によりエドワジエラ菌を排除した
-タンパク質含量の高い魚粉を用い、高嗜好性製品を開発した
研究開発成果の利用シーン
・発酵処理技術による水産廃棄物の有効活用
・残渣回収による魚粉・魚油生産・海産物残渣発酵処理による魚病感染抑制効果のある飼料
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・飼料組成は魚病抑制効果を十分に発揮するために高タンパク質量の魚粉を用いており、現時点で愛媛大学南予水産研究センターでサンプルの解析を行っている段階である
・補完研究を実施しており、養殖現場での効果が確認され次第事業化となる
提携可能な製品・サービス内容
共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
・有効成分含有で養殖魚の成長性が向上、免疫活性化も実証
-開発した飼料は消化吸収の効率性が高く、実証試験において、試験区の養殖魚の体重及び尾叉長は、対照区のものを大きく上回った
-内臓系残渣が原料の発酵物はタウリン含有量が非常に高く、成長だけでなく抗病性にも有効である
-また、海面生簀における免疫活性化が実証された
・安全性
-飼料内残留化学物質・有害金属は検出限界以下で、問題ないレベルであった
今後の実用化・事業化の見通し
・養殖マダイの身質評価が補完研究として必要であるが、本飼料の実用化の可能性は非常に高い
・本事業における発酵処理技術を用いた死魚処理は、従来設備より低コストで死魚リサイクルが実現するため、ニーズは非常に高いと考えられる
実用化・事業化にあたっての課題
養殖現場での実証が困難。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 秀長水産株式会社 |
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事業管理機関 | 国立大学法人愛媛大学 |
研究等実施機関 | 安高水産有限会社 有限会社宇佐水産 国立大学法人愛媛大学 南予水産研究センター |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 秀長水産株式会社(法人番号:8500001015501) |
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事業内容 | 活魚・鮮魚販売、水産加工 |
社員数 | 114 名 |
生産拠点 | 愛媛県宇和島市 |
本社所在地 | 〒798-0005 愛媛県宇和島市築地町2-6-24 |
ホームページ | http://www.hidecho.co.jp/ |
連絡先窓口 | 秀長水産株式会社 管理部 |
メールアドレス | hinkan@hidecho.co.jp |
電話番号 | 0895-25-3305 |
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