文字サイズ
標準
色の変更

研究開発された技術紹介

  1. トップ
  2. 研究開発技術検索
  3. 自動車部品の軽量化、情報家電部品の高強度化に貢献アルミダイキャスト材と樹脂の新しい結合技術を開発

接合・実装

自動車部品の軽量化、情報家電部品の高強度化に貢献アルミダイキャスト材と樹脂の新しい結合技術を開発

神奈川県

コロナ工業株式会社(平成25年(2013年)7月倒産)

2020年3月23日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 アルミダイキャスト材と樹脂結合技術
基盤技術分野 接合・実装
対象となる産業分野 自動車、情報通信、エレクトロニクス
産業分野でのニーズ対応 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)
キーワード アルマイト、ダイキャストアルミ、アルミと樹脂接合
事業化状況 研究中止または停滞中
事業実施年度 平成22年度~平成24年度

プロジェクトの詳細

事業概要

本研究開発はアルミダイキャスト材の結合表面にナノメートルレベルの直径をもつ多孔質アルミナ表面層を形成し、その多孔質の表面に直接樹脂の射出成型を行い、樹脂の多孔質層内への浸透を図り、精密,高強度な一体結合技術を開発することを目標とする。自動車,情報家電・事務機器等広い分野で、従来なかった新機能部品の実現、機器の大幅な軽量化、さらに大幅な加工工程の簡略化、加工時間の短縮が可能となる

開発した技術のポイント

多くの産業に使われるアルミダイキャスト材と樹脂の結合技術について、高強度・高精度・高耐久性のある結合を、より安価な製造コストを実現する製造法を開発する
(新技術)
アルミダイキャスト材の結合表面に、特殊アルマイト処理を施し、多孔質アルミ表面層を形成する
(新技術の特徴)
多孔質表面層上に樹脂を直接射出成形し、樹脂の多孔質層内への浸透により、アルミダイキャスト材と樹脂の高強度な結合を可能にする

具体的な成果

・超音波洗浄によるスマット除去
‐アルミダイキャスト材表面層に残存するケイ素で、樹脂との接合強度を低下させるスマットを超音波洗浄によりある程度除去可能なことを確認した
・アルマイト電解処理による結合強度の向上
‐アルマイト処理において特殊電源を使用し、アルミダイキャスト材と樹脂の目標接合強度を達成できる印加条件を見出した

研究開発成果の利用シーン

・アルマイト技術によるアルミダイキャスト材と樹脂との結合製品
・アルミダイキャストが使われる自動車、家電製品、事務機器の部品
・自動車部品
(例)エレクトロ・コントロール・ユニット(ECU)収納ボックス、パワー半導体モジュール

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・自動車のエレクトロ・コントロール・ユニットの収納ボックスは小型化、軽量化、放熱性が要求されており、アルミダイキャスト材と樹脂との複合部品が注目されている
・LEDランプの寿命は放熱性が課題であり、アルミダイキャスト基板と高熱伝導樹脂との直接結合部品が熱伝導に有効である

提携可能な製品・サービス内容

技術コンサルティング、倒産のため要相談

製品・サービスのPRポイント

・自動車の軽量化に貢献
‐アルミダイキャスト材と樹脂との複合による大幅な軽量化が可能である
・多くの樹脂と結合が可能
‐エンプラPPSから軟らかいエラストマーまで多くの樹脂と結合する
・組立工程の生産効率へ寄与
‐樹脂パーツを手作業で結合⇒樹脂を一体成形し結合できる

今後の実用化・事業化の見通し

・市場からの問い合わせがすでに来ており、客先と共同での試験が進行中の案件がある
・海外展開では、ベトナム工場が既に稼働しており、アルプラス処理設備を導入し、生産を可能とする下地はできている

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 コロナ工業株式会社 横浜事業部
事業管理機関 よこはまティーエルオー株式会社
研究等実施機関 国立大学法人横浜国立大学

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 コロナ工業株式会社(平成25年(2013年)7月倒産)
本社所在地 神奈川県横浜市金沢区福浦2-8-17