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表面処理

高周波誘導加熱および加熱の自動制御により、作業者の能力によらず安定した自溶合金再溶融プロセスを実現

神奈川県

日本サーモニクス株式会社

2020年3月23日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 シミュレーションを用いた制御システムによる自溶合金再溶融プロセスの開発
基盤技術分野 表面処理
対象となる産業分野 環境・エネルギー、航空・宇宙、産業機械
産業分野でのニーズ対応 高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(人件費削減)、高効率化(使用機器削減)、環境配慮
キーワード 溶射、フュージング、自溶合金、高周波誘導加熱、加熱シミュレーション
事業化状況 事業化に成功
事業実施年度 平成22年度~平成24年度

プロジェクトの詳細

事業概要

焼却炉等で用いられるボイラーチューブにて、自溶合金再溶融工程の生産性向上を図るには高周波誘導加熱が有用である。しかし、均一な皮膜を形成させる最適条件を見つけることは難しく、品質の安定が課題であった。これらの課題は、高周波誘導加熱装置とシミュレーションとを用いて、再現性の高い温度制御プロセスを開発することで解決する。これにより、再溶融工程の生産性向上と皮膜の品質安定化に資する技術の確立を目指す

開発した技術のポイント

ガストーチ炎で行っていた加熱を高周波誘導加熱に置き換えることで生産性の向上を図る技術、高周波誘導加熱の制御応答性の良さを利用し、シミュレーションや計測センサ等の自動制御と組み合わせ、作業者のスキルに影響されずに品質の再現性の向上を図る技術を開発する
(新技術)
・加熱効率の良い高周波誘導加熱への置き換えを行う
・高周波誘導熱の制御応答性の良さを利用した、シミュレーションや計測センサーを用いた自動制御を行う
(新技術の特徴)
・トーチと比較した生産性の向上が図られる
・技術を組み合わせることにより、作業者のスキルに影響されない品質の再現性が向上する

具体的な成果

・高周波誘導加熱での均一皮膜形成条件の数値化
‐新たに定義した「温度時間」というパラメータで数値化し、高周波誘導加熱で再溶融する条件を発見した
・シミュレーション利用技術の確立
‐加熱コイルの設計や試作、試行段階が大幅合理化・効率化、実データに近い計算値を高速かつ簡易的に獲得した
・シミュレーションを用いた最適生産条件算出方法の検証
‐トーチ炎加熱から高周波誘導加熱への置換え可能性を把握した
シ・ミュレーション利用による高周波誘導加熱温度制御システムを開発

知財出願や広報活動等の状況

特許出願
特開2014-119440
名称:合金再溶融状態検出方法、合金再溶融状態検出装置、自溶合金再溶融装置

研究開発成果の利用シーン

・シミュレーションを用いた制御システムを搭載した高周波フュージング装置(製造・販売)
・高周波誘導加熱によるフュージング装置および加熱条件の設定に使用可能なシミュレーションソフト

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・シミュレーションを用いた制御システムを搭載した高周波フュージング装置を完成させた
・当該装置は、ボイラー用伝熱管のような長尺部材のフュージング処理をターゲットとしているが、ガラス金型やロッカアーム等の自動車用部品、ポンプのインペラや圧延ロール等の産業用機械、航空機エンジン部材等への応用が可能である

提携可能な製品・サービス内容

設計・製作、加工・組立・処理、共同研究・共同開発、技術ライセンス

製品・サービスのPRポイント

・人件費コストの削減へと寄与
‐溶射加工プロセスの自動化により、従来は人の手で実施していた作業が自動化された
‐作業人材の人件費コスト削減に寄与する
・歩留まりの向上に寄与
‐溶射加工プロセスの自動化によって、加工精度が向上したことで、製品の歩留りの向上に貢献する

今後の実用化・事業化の見通し

・誘導加熱におけるシミュレーション技術が発展途上であることから、更なる技術開発が必須である
・溶射加工業者での加工現場での熟練者の減少が進行し、機械化へのニーズが高まっていることから、今後は高周波フュージングの優位性を積極的な情報発信により市場に浸透させ、技術の普及に努めるとともに、ユーザーのニーズを深く汲み上げ製品の仕様に落とし込む方策の検討と機能向上を図っていく予定である

実用化・事業化にあたっての課題

販路開拓(ボイラーチューブ以外への適用)

事業化に向けた提携や連携の希望

ガラス金型にもフュージング実施事例あり。当該分野との技術連携希望

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 日本サーモニクス株式会社 開発グループ
事業管理機関 株式会社キャンパスクリエイト
研究等実施機関 学校法人青山学院大学

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 日本サーモニクス株式会社(法人番号:5021001013463)
事業内容 高周波応用装置の製造販売自動制御装置及び、省力化装置の製造販売
社員数 64 名
生産拠点 神奈川県相模原市
本社所在地 〒252-0245 神奈川県相模原市中央区田名塩田1-13-6
ホームページ http://www.thermonics.co.jp
連絡先窓口 開発グループ 長田
メールアドレス sale@thermonics.co.jp
電話番号 042-777-3411