立体造形
臭気や微粉の発生を防ぎ、精度向上にも寄与!水溶性無機連結材鋳型による鋳造技術
愛知県
大東工業株式会社
2021年2月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 無機連結材を用いた環境に優しい鋳型造形技術の開発 |
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基盤技術分野 | 立体造形 |
対象となる産業分野 | 自動車 |
産業分野でのニーズ対応 | 環境配慮 |
キーワード | 砂型鋳造、リユース |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成21年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
現行の砂型鋳物の主流であるシェルモールド造型法で問題となっている臭気発生、難リサイクル性、多エネルギー消費などの課題を解決するため、水溶性無機連結材鋳型を用いた一連の鋳造技術の開発を行う。鋳型の硬化成型と崩壊除去を水分の調節のみで行うことが可能となり、従来の問題点を一挙に解決できる他、造型に加熱を要しないので、寸法精度の向上が見込まれ、砂型鋳物製造技術に革新をもたらすことが期待できる
開発した技術のポイント
環境問題を解決し、寸法精度を向上させる水溶性無機連結材鋳型を用いた鋳造技術の開発
・砂充填→鋳造時の精度劣化を従来方法以下
・鋳型硬化→短時間で鋳型強度を得る、精度劣化の皆無
・鋳型造型→充填率95%以上、含有水分70%脱水(300秒以内)、損傷なく離型
・洗浄・回収・再生→再生した砂・水溶液を用いた造型
(新技術)
<水溶性無機連結材鋳型による鋳造>
特徴
・臭気発生なし
・乾燥処理により微粉発生低減
・連結材の再利用95%
・砂再利用95%
・水除去硬化による寸法精度の向上
具体的な成果
砂充填に関する研究を実施、鋳型強度・面粗度を向上
・鋳造試験で再生鋳型の強度が不足したが、問題点を解決し、必要な鋳型強度が得られる充填設備を完成
・鋳造試験で鋳造品鋳型部面粗度が規格外だったが、規格内に収められるコーティング砂充填方法を確立量産規格に合格する鋳造品の製造
・造型方法の研究により、新および再生(下記の再生砂・液を用いた鋳型)の両鋳型について、鋳造に適した鋳型造型が可能な、硬化設備
・離型設備を完成
・ウォータージャケット鋳型・インポート鋳型・エキポート鋳型を用いて、新および再生の両鋳型のアルミ低圧鋳造試験を行なった結果、量産規格に合格する製品が得られた造型材料全てのリユースに成功
・鋳造品内部鋳型の水崩壊と崩壊液・砂の回収に適した洗浄回収分離設備を完成
・鋳造試験に使用した砂の再生試験を実施した結果、崩壊砂のリユースに成功
・再生鋳型の連結材となる再生液の再生試験を実施、崩壊液のリユースに成功鋳型硬化に関する研究~真空乾燥方法を発見、硬化試験をウォータージャケット型・エキポート型・インポート型で行ない、鋳型の硬化に成功。さらに、連結材の水溶化試験で鋳型が水崩壊する事も確認~
研究開発成果の利用シーン
開発した鋳型造型技術を用い資源のリユースが可能になる
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・H25年度の実用化に向け、補完研究を継続・川下企業により製品形状が異なる為、型製作または支給されればサンプル出しが可能
提携可能な製品・サービス内容
製品製造
製品・サービスのPRポイント
・環境負荷削減→開発した無機連結材は造型時・鋳造時共に臭気指数16以下とほぼ無臭であり、また、水によって崩壊する為再生時の粉塵も発生しない。よって、脱臭装置・砂焼装置・集塵機等が不要
・省スペース化→上記装置が不要となり、また一設備多数型での生産が可能となる為省スペース化が出来る
・低コスト化→省エネルギー・省スペース化により全体のコスト低減となる
今後の実用化・事業化の見通し
川下企業の実用化が、とても速く進んだため事業化に至らず。 関連研究へ移行。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 大東工業株式会社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人名古屋産業科学研究所 |
研究等実施機関 | 国立大学法人名古屋工業大学 |
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 大東工業株式会社(法人番号:5180301019857) |
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事業内容 | 自動車部品製造業 |
社員数 | 260 名 |
本社所在地 | 〒470-0431 愛知県豊田市西中山町向イ原132 |
ホームページ | http://www.daito-toyota.co.jp |
連絡先窓口 | 技術部部長 鈴木道徳 |
メールアドレス | m_suzuki@daito-toyota.co.jp |
電話番号 | 0565-76-1627 |
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