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精密加工

汎用プレス機械による精密厚板プレス加工技術の確立及び厚板成形予測のための成形シミュレーション技術の開発

東京都

株式会社昭芝製作所

2020年3月23日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 革新的デジタルプレス加工技術による精密厚鋼板成形システムの開発
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 自動車
産業分野でのニーズ対応 高効率化(使用機器削減)、低コスト化
キーワード 精密板鍛造、板鍛造シミュレーション
事業化状況 事業化に成功
事業実施年度 平成21年度~平成23年度

プロジェクトの詳細

事業概要

従来の薄板プレス加工とは異なり、厚みの違いや突起を有する材料変形度の大きい厚板成形に対応できる成形シミュレーションの開発を行う。また、汎用プレス機械を使用し成形実験を行うことで機械剛性等を考慮した成形データをデータベース化する。さらに、その成形データを成形シミュレーションに組み込むことで、事前に成形不良発生を予測して製品及び金型設計形状の補正が可能となる「精密厚板プレス加工システム」を開発する

開発した技術のポイント

精密厚板プレス加工に対応できる成形シミュレーション技術の開発
・実際の成形過程時に発生している治工具変形等重要な成形不具合要因の定量的把握
・計算機を活用した材料の成形限界予測技術の確立

具体的な成果

・汎用プレスの利用技術の構築
‐歯車形状を有する3鋼種(SPHC、SAPH440、SCM415)の仮想実部品(板厚6mm)に対して汎用プレス機械による抜き実験を行った
‐歯車形状部位ではせん断面の保有率90%以上、だれ占有率は15%未満、外周部では同95%以上、10%未満を達成
・プレス機械・金型変形量の計測方法の確立と、最適金型形状・加工条件の設定
‐精密厚鋼板プレス加工における、せん断面の保有とだれの占有に寄与する要因が得られ、プレス機械・金型変形量の定量的な計測方法を確立。金型の構造面からみた適正な金型形状と加工条件を設定する技術を構築
‐実際の部品において要求される、せん断面の保有とだれの占有に対し、本研究成果で対応できる適用範囲を得た
・せん断加工シミュレーョン技術の構築
‐鋼板せん断時の破断面及びせん断面形成に関するシミュレーション技術の構築では、CockcroftとLathamによる延性破壊条件式を用いて破壊の発生を予測し、破壊要素を消滅させることで破壊の進展を表現可能な弾塑性FEMプログラムを開発
‐さらに、単純せん断加工での解析と実験の比較により、だれ発生等が定性的に予測できることを確認

知財出願や広報活動等の状況

雑誌:「板鍛造における金型変形計測とせん断加工シミュレーション」(プレス技術、50-2, (2012), 23-27)

研究開発成果の利用シーン

開発した板鍛造技術により自動車用シート機構部品を生産する事ができる。

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・H24年度に実用化に成功
・成形用金型、成形部品(中間工程含む)、金型変形計測用治具の試作機・無償サンプル及びせん断変形解析結果あり

提携可能な製品・サービス内容

製品製造

製品・サービスのPRポイント

・精度向上1→厚板精密プレス成形部品のせん断面率は90%以上、だれ占有率は16.5%
・精度向上2→せん断過程を予測可能な精密厚板プレス加工用成形シミュレーション技術を開発
・精度向上3→高負荷を受ける金型の成形中の変形を計測可能な金型変形計測システムを開発

今後の実用化・事業化の見通し

量産化等に向け開発継続中、川下企業からの引き合いあり
・事業終了後も厚板精密プレス加工技術の開発を継続。現在は量産化に向けての加工法を研究開発中である。川下企業からの引き合いあり
・成形中の部品のわれの予測として材料の破壊のパラメータの同定技術を活用し、圧延及び深絞り等の部品の成形性評価に活用する予定
・本技術に関係したプレス部品成形への引き合いもあり。成形シミュレーション技術に関しては、解析プログラムをパッケージ化し、販売体制を整備

実用化・事業化にあたっての課題

研究開発員の海外駐在

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社昭芝製作所
事業管理機関 一般社団法人日本金属プレス工業協会
研究等実施機関 株式会社トライアルパーク
一般社団法人日本金属プレス工業協会
学校法人日本大学

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社昭芝製作所(法人番号:8011601003218)
事業内容 自動車用部品製造
社員数 120 名
本社所在地 〒176-0004 東京都練馬区小竹町1-63-6
連絡先窓口 竹澤 広光
メールアドレス takezawa-h@shoshiba.co.jp
電話番号 0296-20-2061