精密加工
鍛造作業の重負荷を軽減
岐阜県
まこと工業株式会社
2020年3月24日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | エアハンマー鍛造作業者の熟練技能継承の為の作業負担軽減パワーアシストシステムの開発 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 自動車、産業機械 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(精度向上) |
キーワード | 作業軽減 |
事業化状況 | 研究中止または停滞中 |
事業実施年度 | 平成18年度~平成20年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
品質を具備した安定供給(ニーズ)に対し、作業者の熟練技能が、不良率に大きく影響するハンマー鍛造においては、作業重量負担軽減が大きな要因となる。重量負担を軽減する事により、1)品質のバラツキが安定し、不良率(現状2%)を低減する。2)労働者の確保が容易になり技能伝承が期待できる。そこで立命館大学とアクティブリングが開発したパワー増幅ロボット、パワーエフェクターを応用した鍛造作業補助システムの開発を行い、作業体感重量を1/20~1/50に軽減する。
開発した技術のポイント
エアシリンダーを装備したパンタグラフ方式、バネダンパー、6軸センサーの採用により、作業者の体感重量はほぼゼロとなり、異常動作に対する追随性や直感的動作へのアシストに関しても良好な結果が得られた
(新技術)
<開発目標>
・作業体感重量を軽減する
・把持部への衝撃を軽減する機能を具備する
・異常動作に追随する機構を装着する
・直感的動作を感知するセンサーによる制御を実現する
具体的な成果
開発したアシスト機構は以下の特徴を有する
・構造・機構がシンプル
・作業者の意思通りの動作アシストが可能
・如何なる異常動作にも追随可能
・動力源は少量の圧縮空気供給で十分(ベビーコンプレッサなどで対応可能)
研究開発成果の利用シーン
作業重量負荷のある作業への展開
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
エアーハンマー作業において量産工程での使用に耐えうる鍛造作業補助システムとすることはできなかった
提携可能な製品・サービス内容
製品製造
製品・サービスのPRポイント
・エアーハンマー鍛造時の作業負担を軽減することができる。
・量産工程での使用に当たっては、生産性について検討が必要になる。
今後の実用化・事業化の見通し
・本事業を通じて、鍛造時の作業負担を軽減することで、作業者の確保、それによる技術継承、さらには作業の効率化に関する技術開発を行うことができた
・本開発装置を使用する主たる業種は鍛造業であり、鍛造業界に販路を開拓することが肝要である。2010年度末までの実用化を目指し、装置の耐久性の検証した結果、量産工程での使用に耐えうる鍛造作業補助システムとすることはできなかった
実用化・事業化にあたっての課題
今後の課題は、装置の耐久性の確認、タクトタイム(繰返し作業時間)の短縮である。
1日8時間の連続作業に対する耐久性を検証することである。連続作業で最も耐久性が問われる部所は、高熱のワークを把持する部分や摺動部である。長時間高熱作業を連続で行なった場合、熱疲労、熱膨張による把持部及び摺動部の磨耗等が考えられる。このため把持部の温度変化を測定し、必要に応じて冷却装置の効果を検討していく。
また開発したシステムによるタクトタイムは、現状の工程に比べると1.5倍と長く生産性が悪い。生産性向上のため、ワークを把持する機構部、特に把持部先端の開閉ストロークを大きくし、把持操作を簡単にして失敗をなくすこと、把持部全体をコンパクトにし、取り回しを楽にすることを検討する。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | まこと工業株式会社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人中部科学技術センター |
研究等実施機関 | アクティブリンク株式会社 まことEG株式会社 国立大学法人豊橋技術科学大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | まこと工業株式会社(法人番号:2000-01-017595) |
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事業内容 | 熱間鍛造 |
社員数 | 200 名 |
生産拠点 | 岐阜県 |
本社所在地 | 〒501-3307 岐阜県加茂郡富加町大平賀488 |
ホームページ | http://www.makotokogyo.co.jp |
連絡先窓口 | ハンマー部 |
メールアドレス | y_watanabe@makotokogyo.co.jp |
電話番号 | 0574-54-2211 |
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