文字サイズ
標準
色の変更

研究開発された技術紹介

  1. トップ
  2. 研究開発技術検索
  3. カーボンニュートラルを実現する無給電EVを目指して

機械制御

カーボンニュートラルを実現する無給電EVを目指して

東京都

株式会社村上商会

2026年2月12日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 Xcentric‐EVの開発~カーボンニュートラルを実現する無給電EVを目指して~
基盤技術分野 機械制御
対象となる産業分野 環境・エネルギー、自動車、電池、ハザード対応
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)、環境配慮
キーワード 無給電EV、EVアドオンキット、自給自足型EV、オフグリッドEV、EV
事業化状況 実用化に成功し事業化間近
事業実施年度 令和4年度~令和6年度

プロジェクトの詳細

事業概要

Xcentric-EV事業は、「充電ストレスからの解放」と「真のカーボンニュートラルへの寄与」をコンセプトに、無給電走行を可能にするEVアドオンキットの開発・製品化を目指すプロジェクトです。核となる技術は、太陽光発電と自走発電(特許技術)によりCO₂排出量効果を2,716kmから持つことを目標に示し、また、商用電源を使わないため、災害時にも機能するハザード対応(オフグリッドEV)としての意義を持たせることを目的としました。製品構成は、太陽光発電のみのPV2 Kit、走行発電を加えたFULLアドオン Kit、および二輪車用のeBike Kitの3種類で、既存のEV車両へのアドオン形式で提供されます。実証実験では、PV2の発電効率が目標13%を大幅に上回る21~26%を達成し、最適化制御により回生率が83%に大幅向上しました。事業化は2025年度(令和7年度)以降の販売開始が計画されており、主に国内の自治体、金融機関、一般企業などの営業車両(B2G/B2B)をターゲットとしています。将来的にはベトナムでの技術者育成プログラムを通じた海外展開も視野に入れています。

いわき市役所 Xcentric-EV PV2.5画像①
いわき市役所 Xcentric-EV PV2.5画像②
開発した技術のポイント

「真のカーボンニュートラル」と「充電ストレスからの解放」を実現する、既存EV向け自給自足型アドオンキットの開発です。
【コア技術と実証成果】
本キットのコア技術:太陽光発電(PV)によるエネルギーハーベスティングシステムです。
1)太陽光発電 (PV):発電効率:実証実験では、目標としていた13%を大幅に上回る21%〜26%の高いPV発電効率を達成しました。
2)回生率:最適化制御により、回生率を83%まで向上させました。
蓄電システム:バッテリー:高速充放電に優れるLTO(リチウムチタン酸化物)バッテリーを採用しています。
【期待される効果】
これらの技術により、以下の効果を実現します。
1)カーボンニュートラルの実現:内燃機関車と比較して、年間CO₂排出量を100%削減(0kg)することを目指します。
2)充電ストレスの軽減:自給自足型システムにより、日常的な充電回数を減らし、ユーザーの「充電ストレスからの解放」を実現します。
3)災害対応:走行用蓄電池とは別の蓄電池を搭載しているため、災害時には「動く発電所」として機能し、ハザード対応にも貢献します。

圧倒的な環境性能1
具体的な成果

~圧倒的な環境性能:既存EVの常識を覆す真のカーボンニュートラルへ~
当社の自給自足型アドオンキットは、環境性能において既存のEVや内燃機関車(ICE)を圧倒し、地球温暖化対策に即座に貢献します。本技術は、「真のカーボンニュートラル」と「充電ストレスからの解放」を実現する、既存EV向け自給自足型アドオンキットです。
コア技術は、太陽光発電(PV)によるエネルギーハーベスティングシステムで、PV発電:目標13%に対し、実証で21%〜26%の驚異的な高効率を達成。蓄電システム:高速充放電に優れるLTOバッテリーを採用。
【 圧倒的な環境貢献】
1.CO₂削減分岐点:既存EVの88,536kmに対し、本キット採用EVは4,879kmで内燃機関車を下回り、早期に地球温暖化に貢献します。
2.年間CO₂削減:ICE比で年間排出量を100%削減(0kg)。これは年間約1.0トンのCO₂削減(杉の木約120本分)に相当します。
3.災害対応:災害時には「動く発電所」としても機能します。
本キットは、高い発電効率により日常の充電を大幅に削減し、環境負荷を極限まで低減する、最も早く、最も効果的なカーボンニュートラルソリューションです。

圧倒的な環境性能2
知財出願や広報活動等の状況

Xcentric-EVの広報活動と市場へのアピールは、主にターゲットユーザーである自治体・公共機関や企業に向けた展示会への積極的な出展と、実証実験を通じた啓蒙活動を通じて行われています。具体的な取り組みとして、1. 自治体・公共機関向け展示会への出展:2024年6月26日から28日に開催された「自治体・公共Week 2024」(東京ビッグサイト)に出展し、Xcentric-EV・PV3.0 EKクロスEVの展示と取り組みの紹介を行いました。これは、環境省の「脱炭素先行地域」の取り組みに合致する「真のカーボンニュートラルを実現するオフグリッドEV」として、自治体・官庁・公共機関をターゲットとした提案型展示の場として活用されました。 「地域×Tech東北2024」(2024年8月28日~29日、仙台国際センター)にも出展し、市場性・需要調査を実施しました。来場した自治体や企業から、防災観点や次年度の実証実験への希望が寄せられ、高い関心が示されました。2. 業界特化型展示会および地域イベントへの出展:「いわきバッテリーフェスタ」(いわきバッテリーバレー推進機構主催)にXcentric-EV PV2を出展し、車両からの電源供給デモンストレーションなどを実施。

自治体・公共Week2024への出展
研究開発成果の利用シーン

主要ターゲット市場
B2G市場:自治体・公共機関、環境省「脱炭素先行地域」➡全国82地域、官庁の公用車等
B2B市場:金融機関の営業車両、一般企業の市内近郊向け営業車両、離島・遠隔地のカーシェア等
開発した技術は、オフグリッド対応の自給自足型EVで、市街地での近距離走行において、無給電での走行を実現できる点が特徴であり、既存のEVに対し適用可能である。これにより、充電インフラに依存せずに運用できる移動手段を提供でき、持続可能な移動手段としてカーボンニュートラル社会への貢献が期待される。

主要ターゲット市場イメージ

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

2025年度以降のサンプル出荷をはじめ、岩手県内、福島県において補完研究として実証実験を継続実施中です。
2026年度に製品生産および販売の計画を策定する計画です。

提携可能な製品・サービス内容

試験・分析・評価

製品・サービスのPRポイント

Xcentric-EVキットの最大のPRポイントは、「真のカーボンニュートラル」と「充電ストレスからの解放」の実現です。
本システムは、既存EVに太陽光発電(PV)を後付けするアドオンキットとして開発されました。これにより、日常走行で消費する電力を自給自足で補える無給電EVを可能としました。実証実験において、PV発電効率は目標値13%を大幅に上回る21%〜26%を達成しました。この圧倒的な環境性能により、内燃機関車(ICE)比で年間CO2排出量を100%削減(約1.0tの削減)することを実現しました。また、本システムは災害時の長期停電でも電源を確保できる「動く発電所」として機能し、BCP対策ソリューションとしても貢献できる点が大きな特徴です。アドオンタイプであるため、新車や中古車を含む幅広いEVへの後付けが可能です。

今後の実用化・事業化の見通し

今後の事業化計画は、リスクを低減しながら成長を目指す方針です。
1. 量産化(生産)における課題と対処: 量産化は、協力業者によるサプライチェーン(分業制)を既に構築しているため、「必要な時に必要なだけ調達する受注型」の生産体制を採用することで対処します。これにより、過剰在庫や仕入れ過多のリスク分散を実現し、多額の設備投資を回避する方針です。
2. 研究開発における課題と対処: モーターやLTOバッテリーなどの部品購入費が増加傾向にあるものの、研究開発フェーズの資金については、自己資金で対応できる体制が整っています。特に、多品種一品モノの開発実績を持つ社内体制を活用し、外部資金に依存せず開発を継続できる安定性を確保していきます。
3. 収益性の確保: 部品コストの上昇による製品単価への影響を避けるため、実証実験データに基づき、機器選定の最適化とコモディティ化を推進し、収益性を確保する仕様とする方針です。この戦略により、Xcentric-EVの事業化はリスクを低減しつつ推進される見込みです。

実用化・事業化にあたっての課題

実用化に向けた課題として、回生効率の更なる向上と、四季や利用条件による発電量の変動を安定化させることが挙げられる。eBikeにおいては、原動機付自転車の法改正(2025年4月施行)に伴い、125CC以上への新規格対応が必須であり、再開発が必要との課題である。さらに、制御システムの最適化、コスト面での課題を解決することで、持続的に事業化を進める基盤が整うと考えられる。

事業化に向けた提携や連携の希望

事業化に向けた提携・連携の希望は、地域に根差した分散型の販売・メンテナンス体制の構築に重点を置いています。
この具体的な取り組み事例として、いわき市での連携が推進されています。いわき市では、地元の事業者と連携し、「いわき無給電EVサプライチェーン構築可能性研究会」を発足させ、地元のサプライヤー構築を目指したアプローチに取り組んでいます。事業モデルとして、村上商会が提供するキットを、地元の自動車整備工場と連携し、キットの搭載、販売、継続的なメンテナンスを行う体制を確立します。これにより、自治体や金融機関などのターゲット市場に製品を提供しつつ、地域産業の振興、人材育成、および地域の脱炭素化(まち構築)を一体的に進める仕組みを構築しています。この様な取組みを各地で展開したいと考えています。

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社村上商会 アドバンス事業部
事業管理機関 公益財団法人いわて産業振興センター 産学連携部
研究等実施機関 独立行政法人 国立高等専門学校機構 一関工業高等専門学校
独立行政法人 国立高等専門学校機構 八戸工業高等専門学校
アドバイザー 久慈市役所
一般社団法人いわきバッテリーバレー推進機構

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社村上商会(法人番号:6013201005793)
社員数 350 名
生産拠点 一関工場、アドバンス事業部、東台工場:岩手県一関市 東浦工場:愛知県知多郡 津工場:三重県津市 上田工場:長野県上田市 
本社所在地 〒140-0013 東京都品川区南大井6丁目26番3号 大森ベルポートD館 4F
ホームページ https://www.k-murakami.co.jp/company
連絡先窓口 株式会社村上商会 アドバンス事業部 菊地 重人
メールアドレス kikuchi@k-murakami.co.jp
電話番号 080-2821-1880