測定計測
従来の有線接続の脳波計測機の課題を解決する「高精度な無線協働ウェアラブル脳波計測機」を開発
大阪府
株式会社レクザム
2026年2月9日更新
プロジェクトの基本情報
| プロジェクト名 | 脳波とバイタルサインの無線同期計測により脳波活用を革新するウェアラブル脳波計測技術の開発 |
|---|---|
| 基盤技術分野 | 測定計測 |
| 対象となる産業分野 | 医療・健康・介護 |
| 産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上) |
| キーワード | 小型・軽量、省電力化、無線同期、無線協働技術、導電性粘着剤 |
| 事業化状況 | 事業化に成功 |
| 事業実施年度 | 令和5年度~令和6年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
従来の有線接続の脳波計測機は、装着に大変な手間が掛かること、装置が大掛かりで事実上病院内でしか使用できないこと、被験者の長時間の身体的負担が大きいことなどが課題であった。そこで本事業では、誰もが手軽に低コストで使用でき、小型で他のウェアラブル端末と連動ができる「高精度な無線協働ウェアラブル脳波計測機」を開発した。
開発した技術のポイント
・小型・軽量化技術
-省電力化により電池重量を約5gに軽量化し、超小型部品の設計実装によって本体体積30立方センチメートル以下を達成した。これにより装置全体を30g以下に抑え、小児適用を可能としつつ長時間測定も可能とした。
・無線協働技術
-脳波とバイタルサインを遅延10ms以下で無線同期できる技術を開発し、同期モジュールを導入した。さらに他のウェアラブル端末と連動する制御装置を実装し、多端末との協働利用を実現した。
・装着性向上技術
-マグネットホックや非導電粘着剤を用いたエラストマー電極を開発し、平均装着時間を5分以下に短縮した。また粘着面積を最適化した設計により、脱落率を20%以下に低減した。
・高性能維持と規格適合
-革新的な小型化を施しつつも、IEC規格に準拠し脳波計としての高性能を確保した。さらに電波法の技術基準にも適合し、工事設計認証を取得したことで公共の場での使用も可能となった。
具体的な成果
・装着負担感を極小化して小児適用を実現する小型・軽量化技術開発
-省電力化により電池重量を約5gへ軽量化
-総重量30g以下、体積を30立方センチメートル以下
・他のウェアラブル端末との無線協働技術の開発
-トリガ入力信号と遅延10ミリ秒以下での無線同期達成
-他のウェアラブル端末との連動技術の確立
・簡単・確実に装着できる次世代エラストマー電極の開発
-平均装着時間5分以下を達成
-平均的な顧客受忍限度20%以下へ脱落率を低減
知財出願や広報活動等の状況
本研究開発で成果として得られたウェアラブル脳波計「HARU-3」は、脳波測定に関するIEC規格を満たしつつ小型・軽量化を実現し、さらに電波法の技術基準に適合することを証明するため、工事設計認証の申請を行った。試験実施および書類審査を経て認証証書を交付され、公共の場での使用が可能となった。今後は薬事申請を脱落率の改善後に実施予定であり、令和8年度中の販売開始を目指している。
研究開発成果の利用シーン
・医療機関での利用
-専門病院におけるOSA(閉塞性睡眠時無呼吸症候群)のPSG検査不足を補うため、在宅での院外PSG検査に活用できる。さらに、認知症の早期診断や治療効果判定のため、かかりつけ医や一般医での外来診療において心理検査に代わる簡便で信頼性の高い計測手段として利用可能である。
・ヘルスケアプラットフォームでの活用
-開発成果は「Pitaスクリーニング」に組み込まれ、睡眠やMCI・認知症判定AIによるデータ解析に利用される。医療機関・健診施設、介護施設、自治体を対象に展開され、今後は「てんかん」など新たな疾患への拡張も予定されている。
・社会実装の広がり
-小型・軽量化されたウェアラブル脳波計は、医療やヘルスケア分野にとどまらず、人とシステムが関わる幅広い領域で革新的な応用が期待されている。自治体での実証事業も進行しており、地域医療や介護現場への導入が見込まれている。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
本研究開発で得られた成果は、令和8年度より事業化が開始される予定である。既存の研究支援用ハードウェア販売を基盤としつつ、医療機関・介護施設・自治体向けにヘルスケアプラットフォーム「Pitaスクリーニング」を展開する。同プラットフォームはデータ管理基盤と疾患別AIアプリケーションから成り、現時点では「睡眠」「MCI・認知症」の判定AIを搭載し、今後「てんかん」へ拡張予定である。臨床検査センターや医療機器卸との契約・協議が進行しており、秋田県や高知県での自治体実証も予定されている。販売戦略としては、代理店とのパートナーシップ構築により市場浸透を図る計画である。
提携可能な製品・サービス内容
製品製造
製品・サービスのPRポイント
・高性能かつ小型・軽量な脳波計
-開発したウェアラブル脳波計は、省電力化や筐体小型化技術により総重量30g以下、体積30立方センチメートル以下を達成し、長時間の測定にも対応できる。小児適用性を含む装着負担の低減を実現し、公共の場でも使用可能な認証を取得している。
・簡便で確実な装着性
-電動ホックや特殊粘着剤を用いた次世代エラストマー電極を開発し、平均装着時間を5分以下に短縮した。さらに粘着面積の最適化により脱落率を20%以下に抑制し、安定性を確保した。
・医療・ヘルスケアでの即応性
-本装置は認知症や睡眠障害などの早期診断、治療効果の評価に有効であり、臨床現場や在宅医療において簡便かつ信頼性の高い検査手段を提供できる。
・AI連携による拡張性
-「Pitaスクリーニング」プラットフォームと連携し、睡眠やMCI・認知症判定AIを活用可能であり、今後はてんかんなど対象疾患を拡張していく計画である。
今後の実用化・事業化の見通し
開発したウェアラブル脳波計「HARU-3」は、IEC規格および電波法の基準に適合し、公共利用も可能となった。今後は動作検証や安全性試験を経て、脱落率改善後に薬事申請を行い、令和8年度中の販売開始を予定している。事業化においては、既存の研究支援用ハードウェア販売を基盤に、医療機関・介護施設・自治体向けヘルスケアプラットフォーム「Pitaスクリーニング」を展開する計画である。同プラットフォームには睡眠やMCI・認知症判定AIを搭載し、将来的にはてんかん診断機能も拡張予定である。さらに臨床検査センターや医療機器卸との契約交渉、自治体での実証導入が進行中であり、代理店とのパートナーシップを通じて市場浸透を加速させる見通しである。
実用化・事業化にあたっての課題
・コストと市場競争への対応
-認知症計測などで高精度データを取得する一方、コスト面の検討が不可欠である。医療機関以外では他のバイタルデータ取得デバイスとの比較対象となるため、価格競争力を持たせる必要がある。
・小型化と装着性の課題
-脳波計測はデバイス装着自体にハードルがあり、さらなる小型化が求められる。また、装着時間の短縮が不可欠であり、医療現場や多忙な診療環境での実用性向上が課題である。
・電極シートの安定性
-共同開発したエラストマー電極において、一部で本体が脱落する問題が残されている。安定性向上のため、粘着性や設計の更なる改良が必要である。
・薬事申請と実用化プロセス
-製品化に向けては動作検証や安全性試験が進められているが、脱落率の改善後に薬事申請を行う必要がある。これを確実にクリアしなければ令和8年度中の販売開始に遅れが生じる可能性がある。
事業化に向けた提携や連携の希望
「電極シート開発」「アプリ・Web開発」「脳波AI開発」の経験やノウハウを有するPGV株式会社と連携し、かつ、PGV株式会社と連携実績のある大学病院やクリニックといった臨床現場と連携することで、より実用的な製品改善や臨床現場への浸透に務める。加えて、3.4,3.5でも述べた通り、事業面における連携パートナーを拡大中である。認知症や睡眠といった脳波によるリスク評価が可能な疾患を対象に早期に疾患の傾向を検出するため、外部パートナーとの密な連携が必要である。
プロジェクトの実施体制
| 主たる研究等実施機関 | 株式会社レクザム 生産本部 |
|---|---|
| 事業管理機関 | 公益財団法人かがわ産業支援財団 技術振興部 |
| 研究等実施機関 | PGV株式会社 技術部 国立大学法人大阪大学 産業科学研究所 |
| アドバイザー | 医療関連機関 電子部品製造企業 国立大学法人大阪大学 国立研究開発法人産業技術総合研究所 四国センター |
参考情報
- PGV株式会社 パッチ式脳波計
- https://www.pgv.co.jp/technology-device
主たる研究等実施機関 企業情報
| 企業名 | 株式会社レクザム(法人番号:7120001092225) |
|---|---|
| 事業内容 | エレクトロニクス応用製品(電子コントローラ、医療機器他)、半導体製造装置関連機器、自動車部品、精密機械加工品、スキーブーツ、地ビール、乾燥剤などの開発・設計・製造・販売 |
| 社員数 | 1330 名 |
| 生産拠点 | 香川県高松市香南町池内958 |
| 本社所在地 | 〒541-0054 大阪府中央区南本町2-1-8 |
| ホームページ | https://www.rexxam.co.jp/ |
| 連絡先窓口 | 株式会社レクザム 生産本部第2開発部 第一開発グループ主任 清家 裕 |
| メールアドレス | seike-yutaka@rexxam.co.jp |
| 電話番号 | 087-879-3131 |
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