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材料製造プロセス

異種混合材料不織布のリサイクル・再繊維化で、持続可能な自動車産業の未来を拓く

岐阜県

株式会社オーツカ

2026年2月3日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 複合材料不織布リサイクル量産工法技術開発による異種混合繊維生産と防音素材開発
基盤技術分野 材料製造プロセス
対象となる産業分野 自動車
産業分野でのニーズ対応 環境配慮
キーワード リサイクル繊維、ELV、ポストインダストリアルリサイクル、ポストコンシューマリサイクル、サーキュラーエコノミー
事業化状況 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中
事業実施年度 令和4年度~令和6年度

プロジェクトの詳細

事業概要

本研究の目的は、繊維端材を活用したペレタイズ量産工法、異種混合繊維の量産工法、さらにリサイクル繊維由来の防音材の開発を確立することである。目標としては、繊維性能として繊度6.6dtex以下・強度1.0cN/dtex以上を満たし、加えて500Hz~5,000Hzの周波数帯域において設定した吸音率を達成することである。

サーキュラエコノミフロー
開発した技術のポイント

・前処理~ペレタイズ
-粗裁断(ギロチン方式)、高速カッティング、フラットダイス式ペレタイザーの一貫ラインを構築。最適カット24mm、ダイス余熱140℃を特定
・異種混合樹脂材料での繊維化技術
-PP+PET系は相溶化剤活用で吐出安定化、低融点PET+PET系は無添加で紡糸可能
・繊維、ならびに不織布の評価・設計
-紡糸・延伸条件最適化、音響材料特性予測(STRATI-ARTZ)で配合・構造設計を迅速化

本事業で構築されたリサイクルフロー
具体的な成果

・不織布端材の粉砕・ペレタイズ量産工法開発
-異種混合材料(PET+PP・低融点PET+PET)の不織布端材を利用した繊維化可能なペレタイズ量産工程の確立
・不織布端材の繊維化
-種混合材料(PET+PP・低融点PET+PET)におけるリサイクルペレットでの繊維化手法の確立
-異種混合材料リサイクルペレットでの量産工程の確立
・防音素材の開発
-異種混合リサイクル繊維を活用した防音材の確立
-CO₂排出量の低減量の計算方法の確立

リサイクル繊維
リサイクル繊維を40%使用した吸音不織布
吸音保形層にリサイクル繊維を60%使用した自動車外装材用不織布
知財出願や広報活動等の状況

・知財出願
-2023年10月26日に特願2023-184283 特許名【不織布廃材のリサイクル方法】として 異種混合不織布廃材から紡糸用リサイクルペレットを作製する特許出願し、特許番号第7728599号として特許査定(2025年7月8日)
-2024年7月2日に海外特許の出願(PCT出願)を実施
・本開発事業のPR活動
-2024年5月ANEX(国際不織布展示会) in 台湾にて展示
-2024年10月名古屋メッセにて展示                                                                                           -2025年11月名古屋メッセにて展示

研究開発成果の利用シーン

・自動車外装・内装
-フェンダーライナーや吸音・制振部材に、異種混合リサイクル繊維不織布を適用
・工場内クローズドループ
-成形後のトリム端材まで再度ペレタイズして循環利用
・環境配慮型素材調達
-端材起点の原料代替で、サプライチェーン全体のCO2排出削減と廃棄費低減に寄与

ライフサイクルでのCO2産出量の算定

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

粗裁断機(ギロチン)・高速カッティング・ペレタイザーを導入し、端材の連続処理ラインを確立。カットサイズ・余熱温度の同定でペレタイズ能力156kg/hを実証し、動力・人件・諸掛を含む原価試算でのコスト達成目処を得た。評価設備・搬送系(自動フィルター洗浄)も整備し、量産運用の障壁を低減した。

提携可能な製品・サービス内容

素材・部品製造、製品製造、共同研究・共同開発、技術ライセンス

製品・サービスのPRポイント

・低コスト×量産適合
-ペレタイズ原料化、連続紡糸・不織布化まで対応
・高性能
-異種混合でも繊度≤6.8dtex・強度≥2.5~3.0cN/dtex、吸音率は既存材基準を全帯域で上回る
・循環型ソリューション
-端材→ペレット→繊維→防音材→端材の循環ループ(サーキュラーエコノミー)を実現

今後の実用化・事業化の見通し

ペレタイズ処理の200kg/h級への増強と、PP+PET・低融点PET+PETの配合最適化を進める。量産仕様(繊度・目付・厚み)を用途別にパッケージ化し、車両防音部材から順次展開。LCA情報(削減量6.308kg-CO2/kg)を川下へ提供し、調達・設計段階での採用拡大を図る。

実用化・事業化にあたっての課題

・技術
-リサイクル繊維の混率が約40%で停滞。異種混合材への適用拡大、組成・形状が多様な端材に対応する汎用ペレタイズ条件(広幅材の前処理含む)の確立、相溶化剤の高度化・添加最適化で高混率化が必要
・品質・用途
-端材組成変動に起因する品質ばらつき管理の確立と、防音材以外(断熱・フィルター・建材等)への展開で価値向上
・環境・体制
-物性劣化を踏まえた多サイクル実証、分別~フローのトレーサビリティ整備、川下企業を含む効率的回収網の構築が鍵

事業化に向けた提携や連携の希望

・PCR材、PIR材を利用した繊維および不織布製品の用途開発・製品開発を共同でしていただける企業様との連携
・PCR材、PIR材でのリサイクル繊維製品を必要としている顧客との連携

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社オーツカ
大塚高分子工業株式会社
事業管理機関 公益財団法人岐阜県産業経済振興センター
研究等実施機関 岐阜県産業技術総合センター

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社オーツカ(法人番号:5200001010824)
事業内容 自動車用内外装材料、インテリア用カーペット、産業用資材等の不織布開発・製造
社員数 216 名
生産拠点 本社工場(岐阜県笠松町) 関ケ原工場(岐阜県関ケ原町) 第2関ヶ原工場(岐阜県関ヶ原町) 各務原工場(岐阜県各務原市)、九州工場(福岡県豊前市)
本社所在地 〒501-6065 岐阜県羽島郡笠松町門間1815-1
ホームページ https://www.otsukacorp.co.jp/
連絡先窓口 技術部 第1技術グループ 三輪 陽介
メールアドレス ymiwa1@otsukacorp.co.jp
電話番号 電話:0584-43-5281 Fax:0584-43-5289