精密加工
高品質微細穴加工の実現
埼玉県
株式会社ウラノ
2026年2月9日更新
プロジェクトの基本情報
| プロジェクト名 | 半導体製造(エッチング)装置の脆性材料部品の精密加工技術の開発及びその事業化 |
|---|---|
| 基盤技術分野 | 精密加工 |
| 対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、航空・宇宙、半導体 |
| 産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(使用機器削減)、高効率化(生産性増加) |
| キーワード | 脆性材料、細穴加工、ドリル、センシング、マイクロクラック |
| 事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
| 事業実施年度 | 令和4年度~令和6年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
半導体関連部品加工(図1 シリコン製シャワーヘッド(イメージ図))では、生産性・効率化の向上、低コスト化にシフトしているため、脆性材料等の細穴加工において
1.脆性材料(シリコン材)の精密加工技術の開発
2.工具異常のセンシング技術及びAIによるマイクロクラックの検知・抑制技術の開発
により生産性・効率化の向上、低コスト化を図った
開発した技術のポイント
・脆性材料の細穴加工工具の開発
-シリコン材を対象に、段角構造を工夫したドリル工具(4段角、5段角、最終的にはΦ0.8mm径まで対応)を開発した。加工精度と耐久性を両立させる設計を行い、量産化体制を確立した点が大きな成果である。
・細穴加工技術の確立
-従来困難であった深さと精度を両立させる細穴加工を達成した。超音波印加やクーラント開発により、Φ0.8mm径・深さ13mm・450穴加工に成功し、マイクロクラックを20μm以下に抑制する技術を確立した。
・センシング技術の開発
-加工中の工具異常を検知するためにAEセンサを導入し、音・振動データのリアルタイム収集・可視化を実現した。異常検知装置の試作から実装まで進め、加工品質の安定化に寄与した。
・AIによるマイクロクラック検知・抑制技術
-AEデータを基にAIモデルを構築し、マイクロクラックの判定・予測精度を向上させた。リアルタイム解析により、加工プロセス中での即時検知と抑制が可能となった。
・加工後評価技術の確立
-デジタルマイクロスコープや電子顕微鏡を用いた摩耗観察や断面観察により、加工後の品質評価方法を確立した。さらに川下企業での評価において高い評価を得ており、実用化への展開が進んでいる。
具体的な成果
・脆性材料(シリコン材)の細穴加工工具の開発(図2 開発したPCD先端多段角ドリル)
-PCD(多結晶・焼結ダイヤモンド)先端多段角ドリルを開発することにより、高品質な細穴加工が可能となった。
・脆性材料(シリコン材)の細穴加工技術の開発
-超音波加工と切削油剤及びミストクーラントを組み合わせた冷却方法で細穴加工技術を開発。
-開発した先端多段角ドリル、超音波加工、冷却技術の組み合わせにより、細穴加工の生産性・効率化を図ることが可能となった。
・工具異常のセンシング技術及びAIによるマイクロクラックの検知・抑制技術の開発
-工具異常をリアルタイムで解析するシステムを開発。
-AEセンサから出力された信号をAIで解析するにより工具異常を検知することが可能となった。
知財出願や広報活動等の状況
本事業の推進PR活動により、9社から引き合いを獲得する成果があった。特に令和5年末には試作品加工の受注が実現し、コスト面での優位性を評価されたことで量産化取引の候補に位置づけられた。現在2台目の試作が完了し、顧客による品質評価が進行中であり、良好な評価が得られれば実装・耐久試験へと進展する計画である。
研究開発成果の利用シーン
・半導体製造装置部品への適用
-川下企業に試作品・製品を出荷し品質評価で高評価を得ている。2台目の試作完了後、評価が良好であれば実装・耐久試験へ進む計画である。事業化は令和8年中頃を見込む状況である。
・脆性材料分野への横展開
-本開発はシリコンに限らず脆性材料全般への転用可能性が指摘されており、半導体以外の産業支援技術としての活用余地がある。
・量産加工・現場モニタリング
-量産化体制を確立し、AEセンサと異常検知装置によるリアルタイム表示・通知、AI解析の実装により、加工現場での異常検知と品質管理に利用できる。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
本事業はPR活動により9社から引き合いを獲得した。2023年末に受注した試作品加工はコストメリットが評価され量産化取引候補に浮上している。2台目の試作を完了し顧客で品質評価中であり、良好なら実装・耐久試験へ進む計画である。2台目の耐久評価は順調で、2026年中旬に事業化見込みである。量産化体制を確立し、川下企業への試作品・製品出荷で高評価を得ている。半導体市場は2025年秋以降の回復を見込み、脆性材関連メーカー向け営業を継続中である。
提携可能な製品・サービス内容
素材・部品製造、製品製造
製品・サービスのPRポイント
・高精度・低欠陥の微細穴加工能力
-シリコン等脆性材料でΦ0.8mm・深さ13mm・450穴を実現し、マイクロクラック長20μm以下を達成した高品質加工である。断面がきれいで評価方法も確立している点が信頼性の根拠である。
・生産性と量産対応
-4段角・5段角ドリルの開発と最適条件の確立により安定加工を実現し、量産化体制を整備済みである。
・リアルタイム品質監視
-AEセンサと異常検知装置、AI判定モデルにより、加工中の異常検知とリアルタイム解析を実現した。品質の安定化と歩留まり向上に資する仕組みである。
・市場評価とコスト優位
-推進PRにより9社から引き合いを獲得し、試作品はコストメリットが評価され量産候補となっている。川下企業での品質評価でも高評価である。
今後の実用化・事業化の見通し
・市場環境と営業方針
-半導体市場は令和7年(2025年)秋以降に復調超えの生産増が予測される。これを見据え、脆性材関連メーカーを含む広範囲への積極的な営業活動を継続している。
・顧客評価から実装までのロードマップ
-推進PRにより9社から引き合いを獲得。2023年末の試作品はコストメリットで量産候補となり、現在2台目が顧客で品質評価中である。高評価が得られれば実装・耐久試験へ進む計画である。
・量産対応と事業化時期
-量産化体制を確立済みで、2台目の耐久評価は順調に進行している。令和8年(2026年)中旬頃の事業化を見込む。
実用化・事業化にあたっての課題
・市場環境に起因する需要不透明
-半導体市場は令和7年(2025年)上半期は大きな伸びが見込めず、秋以降の復調予測であるため、短期需要に不確実性がある状況である。
・顧客評価・試験のクリア
-現在、2台目試作の品質評価が顧客で進行中であり、高評価が得られれば実装・耐久試験へ進む計画である。実用化にはこれら評価・試験の確実な通過が前提である。
・技術展開に向けた理論の深掘り
-加工の理論的背景をさらに掘り下げ、転用範囲を広げることが重要課題である。
・営業活動の継続
-脆性材関連メーカーを含む広範囲への積極的な営業活動を継続して推進中である。
プロジェクトの実施体制
| 主たる研究等実施機関 | 株式会社ウラノ |
|---|---|
| 事業管理機関 | 公益財団法人長崎県産業振興財団 |
| 研究等実施機関 | 協和精工株式会社 国立大学法人長崎大学 長崎県工業技術センター |
| アドバイザー | 国立大学法人東京大学生産技術研究所 株式会社さくらぎ 国立研究開発法人産業技術総合研究所九州センター |
主たる研究等実施機関 企業情報
| 企業名 | 株式会社ウラノ(法人番号:7030001060471) |
|---|---|
| 事業内容 | 金属加工:各種機械器具部品の製造 |
| 社員数 | 471 名 |
| 生産拠点 | 埼玉工場(埼玉県)、 群馬工場(群馬工場)、 長崎工場(長崎県) |
| 本社所在地 | 〒369-0306 埼玉県児玉郡上里町大字七本木3563 |
| ホームページ | https://kk-urano.jp/ |
| 連絡先窓口 | 株式会社ウラノ長崎工場 利益創出Grゼネラルマネジャー 浦春樹 |
| メールアドレス | ura@kk-urano.jp |
| 電話番号 | 0957-49-3600 |
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