複合・新機能材料
S-DBC法による絶縁回路基板の低コスト化・高機能化を実現
北海道
株式会社FJコンポジット
2026年1月21日更新
プロジェクトの基本情報
| プロジェクト名 | 電気自動車用パワーモジュール向け絶縁回路基板製造技術の高度化及び事業化に向けた研究開発 |
|---|---|
| 基盤技術分野 | 複合・新機能材料 |
| 対象となる産業分野 | 航空・宇宙、自動車、ロボット、産業機械、情報通信、電池、半導体、光学機器 |
| 産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(人件費削減)、高効率化(生産性増加)、低コスト化 |
| キーワード | 絶縁回路,拡散接合,ボイドフリー,プレス加工,スパッタ |
| 事業化状況 | 実用化間近 |
| 事業実施年度 | 令和4年度~令和6年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
本事業は、電気自動車の高性能化に対応するため、S-DBC法による絶縁回路基板の開発を行った。絶縁回路基板の物性の高性能化、拡散接合による接合成形技術の高度化、また大面積接合技術の確立を通じて、低コストと高機能を兼ね備えた基板の開発を目指した。
開発した技術のポイント
S-DBC基板において、多様なメーカーのセラミックスに対応し、安定供給とコスト削減を実現した。ピール強度や熱衝撃試験での高い信頼性を示し、界面ボイド率0%を達成。さらに、大量生産技術として400枚接合の成型条件を確立し、当初計画を大幅に超える成果を挙げた。設備導入により積層工程を自動化し、量産化に向けた基盤を整備した。これらにより、電気自動車用パワーモジュールの高性能化と低コスト化に資する技術が確立された。
具体的な成果
開発技術の中心は、S-DBC法を用いた絶縁回路基板である。Tiスパッタ膜を用いた拡散接合により、ピール強度12N/mm、TCT3,000サイクル以上、界面ボイド率3%以下を達成し、400段成型でもボイド率0%を実現した。また、拡散接合技術では、最適な成型条件の発見により表面粗さ1um以下、圧力有効面積90%以上を確保。さらに大量生産技術では、大型ホットプレスによる大面積接合で400枚成型条件を確立し、自動ハンドリングシステムによる24時間無人運転を可能とした。
知財出願や広報活動等の状況
本開発で得られた電気自動車用パワーモジュール向けのS-DBC基板の具体的な評価試験の数値結果に応じて、知的財産権の出願及び取得を検討していく予定。
研究開発成果の利用シーン
本開発で確立したS-DBC法による絶縁回路基板は、高強度を備えるとともに、界面ボイド率0%や大面積での安定接合を実現している。この技術により、EVやHV、FCVといった次世代自動車の性能向上に貢献し、エンドユーザーに対しては長寿命で信頼性の高い車両を提供することができる。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
現在、川下企業と令和8年度からの事業化に向けた最終のサンプルテストを実施しているため、早期事業化の見通しは非常に高いといえる。
提携可能な製品・サービス内容
製品製造、共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
本開発により確立したS-DBC基板は、高接合強度を有し、界面ボイド率の低減や大面積での安定成形を実現した。また、多様なセラミックス材料への対応が可能となり、材料調達の柔軟性を確保しつつコスト削減につながる点も特徴である。さらに、大型ホットプレスによる400枚成型条件の確立や、自動ハンドリングシステムによる積層工程の無人化など、量産化技術の面でも優位性を有している。
今後の実用化・事業化の見通し
現在、最終サンプルテストが進行しており、令和8年度からの事業化に向けた準備が進んでいる。今後は、実用化に必要な最終評価試験や、事業化に直結する価格・供給量などビジネス面の交渉が中心となる見込みである。本プロジェクト終了後においても、研究機関やアドバイザーとの連携を継続しながら、早期に売上計上を実現し、大型案件の獲得を目指す。また、国際展示会への出展実績や、必要な工場規格の取得を踏まえ、販路拡大に向けた体制も整備されつつあり、実用化の見通しは高いといえる。
実用化・事業化にあたっての課題
事業化にあたり、残された課題は、最終段階での評価試験の実施と、事業展開に向けた価格設定や供給体制に関する企業間交渉である。また、界面の強固な接合のメカニズムについて、サンプルを増やして原因を突き止め、トレーサビリティを確保していく必要がある。
プロジェクトの実施体制
| 主たる研究等実施機関 | 株式会社FJコンポジット |
|---|---|
| 事業管理機関 | 公益財団法人北海道科学技術総合振興センター ビジネスソリューション支援部 |
| 研究等実施機関 | 国立大学法人大阪大学 接合科学研究所 |
| アドバイザー | 国立大学法人室蘭工業大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
| 企業名 | 株式会社FJコンポジット(法人番号:4080101010317) |
|---|---|
| 事業内容 | 金属製品製造業 |
| 本社所在地 | 〒066-0009 北海道千歳市柏台南2丁目2-3 |
| ホームページ | https://www.fj-composite.com/ |
| 連絡先窓口 | 株式会社FJコンポジット 代表取締役 津島 栄樹 |
| メールアドレス | tsushima@fj-composite.com |
| 電話番号 | 0123-29-7034 |
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