機械制御
手作業が主体となるアスファルト舗装補修工事について、ひび割れ検出、ルート算出、充填を自動化
熊本県
株式会社ジメント
2022年1月25日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 迅速かつ低コストな施工で、舗装の長寿命化を可能にする、熊本発のひび割れ自動充填ロボットの開発 |
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基盤技術分野 | 機械制御 |
対象となる産業分野 | ロボット、建築物・構造物 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(インフラ老朽化の対策)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(人件費削減)、高効率化(生産性増加) |
キーワード | インフラ、アスファルト、ひび割れ、補修、自動 |
事業化状況 | 研究中止または停滞中 |
事業実施年度 | 平成30年度~令和2年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
手作業が主体の舗装ひび割れ補修工事を自動化することで、施工を省力化し、人手不足を解消するだけでなく、工事費を下げ、施工を高精度化・高速化することで、施工品質の悪さから生じるシール材の段差からの騒音を防止すると共に、工事に伴う交通規制時間を短縮化する。この開発の成果を広く普及させることによって、道路管理者と舗装工事会社の双方のニーズを満たし、舗装の長寿命化とライフサイクルコストの縮減に資する。
開発した技術のポイント
・ひび割れ自動検出プログラムの開発
機械学習に使用する教師データには、大量の路面画像データ取得とデータ拡張を施した。
これにより、舗装の色調や天候など外乱や画像のサイズに左右されずに、ひび割れが精度よく検出可能となった。
・シール材自動充填モジュール開発
検出したひび割れデータに対し、充填ノズルの移動やシール材の吐出をするためには制御が必要である。
外接矩形(OBB)を用いるアルゴリズムを活用し、ひび割れ充填経路を探索するプログラムを開発した。
・シール材溶融モジュール
舗装のひび割れに充填するシール材の溶融には電気式溶融釜を用いる。
小分けしたシール材を溶融することで、充填に必要な溶融シール材を供給できる。
・シール材充填モジュール
ひび割れ検出データから算出された充填経路データは、制御ユニットにおいて、電動モータでアームを駆動して充填ノズルのXYZ方向制御、ローラポンプを駆動してシール材の吐出を行った。
具体的な成果
・ひび割れ自動検出プログラム
U-Netと呼ばれる画像セグメンテーションモデルに基づいたアルゴリズムの開発を行った。
アスファルト舗装路面の画像から、ひび割れを自動検出するプログラムを実装できた。
・ひび割れ自動充填モジュール
検出したひび割れに対し、充填経路探索プログラムを実装できた。
また、ひび割れに対して溶融したシール材を充填するモジュールを実装できた。
・ひび割れ自動充填装置
ひび割れ自動検出モジュールと自動充填モジュールを搭載した試作機を開発した。
知財出願や広報活動等の状況
ひび修復方法及びひび補修システムについて出願 (特願 2019-159477)
研究開発成果の利用シーン
予防保全が行き届いておらず、ひび割れしてしまったアスファルト路面の補修工事において、
ひび割れ自動充填装置を使用することで、ひび割れの検出とシール材の充填を高精度化・高速化することが可能である。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
いくつか残された技術的課題の解決を行い、性能と品質の向上を図る必要がある。
事業化のための実証機・商用機を製作するに当たり、企業選定が課題である。
J-GoodTechなどを活用して製造企業を選定する。
提携可能な製品・サービス内容
試験・分析・評価、共同研究・共同開発、技術コンサルティング
製品・サービスのPRポイント
アスファルト舗装補修工事は手作業が主体である。
本開発では路面の撮影、ひび割れの検出、充填ルートの算出、充填の一連の流れを自動的な機械動作に置き換えた。
検証の結果、手作業で行うより約4倍の作業スピードかつ省力化できる可能性を示すことができた。
今後の実用化・事業化の見通し
本補助事業のアドバイザーから専門的知見を頂き実験を行う。
今後選定する装置製造会社との残課題に取り組み、実証機・商用機を完成させる。
さらに工事発注者となる自治体・地方公共団体へのアプローチを行なう。さらに工事会社へのサプライヤーとなる
・工事機材リース
・道路機材メーカー
・工事実施者となる舗装工事事業者
に対して機器販売・レンタル、リース方式にて営業活動を行い事業化を進める。
実用化・事業化にあたっての課題
本装置は画像処理、機械、流体、電気、制御と幅広い技術分野から構成され、それぞれに解決すべき課題がある。
インフラ保全については、社会的ニーズも高く、課題解決に向けて新たな体制を構築し、検証を重ねることが出来れば、事業化展開の実現性は高くなると推測している。
事業化に向けた提携や連携の希望
補完研究と検証において、装置製造事業者の選定を進める予定。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社ジメント |
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事業管理機関 | 公益財団法人くまもと産業支援財団 産学連携推進室 |
研究等実施機関 | 国立大学法人熊本大学 田邉 将之 |
アドバイザー | A氏:元熊都市建設局 B氏:元大手ゼネコン社員 A社:道路舗装工事業者 B社:生産機械、産業用ロボット製造 |
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社ジメント(法人番号:5330001002321) |
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事業内容 | 建築企画設計全般、建築設計、監理、構造解析 |
社員数 | 15 名 |
生産拠点 | 熊本事務所:熊本県上益城郡嘉島町鯰2637 |
本社所在地 | 〒862-0941 熊本県熊本市中央区出水6丁目20番61号 |
ホームページ | http://gement.co.jp |
連絡先窓口 | 代表取締役 上農 悟司 |
メールアドレス | ge.ment@nifty.com |
電話番号 | 096-237-1501 |
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