情報処理
装着するだけで長期間のバイタル管理可能な銀繊維ウェアと心電や筋電他さまざまな信号に対応したトランスミッターによる現場向けバイタルデバイス
福岡県
株式会社TRIART
2023年2月4日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 定年延長に繋がる健康管理のため、銀繊維ウェアにより心拍・筋電等を無線で取得し、取得したデータを元に個人ごとの健康管理・作業量負荷軽減を行うデバイス及びシステムの開発 |
---|---|
基盤技術分野 | 情報処理 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、情報通信、工作機械 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(精度向上)、高効率化(生産性増加) |
キーワード | クラウドに依存しなデータ構造、長期間のバイタル取得、ウェアによる健康管理 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化間近 |
事業実施年度 | 平成30年度~令和2年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
本事業では、着るだけで心電と筋電を取得できるウェアを用い、このデータから個人ごとの健康管理と作業負荷分析を行い、健康管理精度向上とセルフチェックを可能とすることを目的とする。そのために、既に開発済のミツフジ製銀繊維ウェアを改良し、目標とする性能を持ったウェアとシステムの開発を目指す。
開発した技術のポイント
ウェアを改良して、より高精度に心電と筋電を取得することに成功したほか、取得したデータを保管し、有事の際に利用できるトランスミッターデバイスの構築にも成功した。
また、低負荷なデータ通信により取得しうる全てのデータを取得・保管し活用可能にした。
具体的な成果
・銀繊維による心電、筋電測定可能なウェア開発
-銀繊維電極によりCMS方式にて心電取得
-銀繊維電極により筋電取得
・心電と筋電を同時処理しストレス判定できるトランスミッター開発
-心電と筋電を信号レベルで識別しストレス認識等に活用可能にした
-ストレス、熱中症、眠気判定を行い状況によりランプ点灯と音量によりアラート
・端末間通信によりサーバに依存しない低コストデータ通信を実現した
-データを欠損させることで紛失や盗難時もリスクがない状態でのセキュアデータ配信を実現
-欠損した大部分を端末間、小部分のみをサーバ流通させることで低コストな通信を実現した
研究開発成果の利用シーン
製造現場における従業員に装着し、平時の体調管理、ならびに異常な信号を検知した際の早期発見に活用する。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
複数の展示会に出展し、認知度向上とともに意見を聞き、修正・改良の方針を固めた。また事業化を見据え、価格設定や販売方法などを総合商社双日九州よりアドバイスを受けた。
提携可能な製品・サービス内容
製品製造
製品・サービスのPRポイント
計画当初から3年が経過したが、現状においても長期的な生体情報を医師診察時に利用するという取り組みは類を見ないものである。アップルウォッチに代表されるスマートデバイスは普及しはじめているが、医療診察に活かされたケースはほとんど存在していない。本事業で構築したトランスミッターは原理上、心電、筋電に限らず脳波や酸素濃度などさまざまな生体データを長期に取得できる可能性を持つ。また装着するだけで簡易に筋電取得ができるデバイスは世界的にもない知見と考える。
今後の実用化・事業化の見通し
2021年度は川下企業であるトヨタ自動車九州、前田建設工業での実証実験を行い20枚程度の導入を目指す。
・2022年度から補完研究を実施し製品を改良した改良版を年間100着程度川下企業に販売し、実証検証を拡大する。
・2023年度から製造業をターゲットに販売を開始。ウェア、トランスミッター、ソフトウェアを含めて15,000円以内での販売を目指す。外部アドバイザーで
ある商社双日九州と連携しながら、コロナ等の社会情勢を考慮しつつ販路を開拓し、5千着程度での販売実証を検討する。
・2024年度から一般販売を開始、年間1万着を見込む。
実用化・事業化にあたっての課題
体温や二次元気分指数(熊大提案)を併用することで判定精度をさらに高めることを今後検討する。ウェア型のデバイス市場は発展途上であり、時計型との差別化を進め認知させていく必要がある。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社TRIART |
---|---|
事業管理機関 | 公益財団法人飯塚研究開発機構 |
研究等実施機関 | ミツフジ株式会社 熊本大学病院 |
アドバイザー | 双日九州株式会社 |
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社TRIART(法人番号:3290002046902) |
---|---|
事業内容 | ITソリューション |
社員数 | 15 名 |
本社所在地 | 〒820-0067 福岡県飯塚市川津680番地41CIRD |
ホームページ | triart.co.jp |
連絡先窓口 | 業務部 渡辺淳 |
メールアドレス | gyomu@triart.co.jp |
電話番号 | 0948-80-1081 |
研究開発された技術を探す