文字サイズ
標準
色の変更

サポイン技術紹介

  1. トップ
  2. サポイン技術検索
  3. 革新的なタイヤ用添加剤の開発

複合・新機能材料

革新的なタイヤ用添加剤の開発

島根県

アイレック株式会社

2022年1月25日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 ラジアルタイヤの性能を飛躍的に向上させる新規ハイブリッド樹脂の開発
基盤技術分野 複合・新機能材料
対象となる産業分野 環境・エネルギー、自動車、タイヤ
産業分野でのニーズ対応 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、高性能化(グリップ性、低燃費性)、環境配慮
キーワード ロジン、トライボロジー、tanδ、静粛性能、摩耗ライフ性能
事業化状況 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中
事業実施年度 平成30年度~令和2年度

プロジェクトの詳細

事業概要

タイヤはこの20年で合成繊維、シリカ、合成ゴム等の進化で飛躍的に性能が向上した。しかし、国際的な競争激化のため、特にグリップ性能、耐摩耗性、低燃費性のさらなる進化が求められている。我々はライスブラン抽出物がタイヤの性能に特異的に作用することを発見した。この抽出物を石炭樹脂等で改良した独自のハイブリッド樹脂に混合、これまでにないタイヤ性能向上の役割を果たす革新的タイヤ用ゴム配合剤製品を開発する。

事業概要
開発した技術のポイント

・1stステップ:ライスブラン抽出物とハイブリッド樹脂との相乗効果の検証
-ライスブランをロジンとC5やC9樹脂等と混合し、120℃以上で製造加工した時に、軟化点が大きく下がることが判明
・2ndステップ:ハイブリッド樹脂の製品仕様仮決定
-C5樹脂の変更、マレイン化、ロジンに水添化、セルロース、チクソ剤などの添加加工などを試みた
・3rdステップ:トライボロジー研究
-0℃の損失正接(tanδ)、ゴムの硬度(Hs)、破断強さ(Tb)、破断伸び(Eb)と摩擦摩耗特性が相関があることが確認
-RL9の配合案について、摩擦摩耗実験にて、評価対象であるオレンジオイルやアルファメチルスチレン充てんゴムより耐摩耗性で優れていると確認
・4thステップ:タイヤ実用化研究
-オレンジオイルに比べて融点が低いことから、60℃のtanδが低くなることが判明
・5thステップ:製造研究
-反応後の冷却方法の検討、固体の製品ではなく半固体の製品としての製法の検討

開発した技術のポイント
具体的な成果

・1stステップ:ライスブラン抽出物とハイブリッド樹脂との相乗効果の検証
-ライスブランの配合については、その特性を十分に発揮できる可能性の高いスタッドレスタイヤ用のハイブリッド樹脂として検討を進めるべきとの結論に至った
・2ndステップ:ハイブリッド樹脂の製品仕様仮決定
-ロジン、C5系、C9系の樹脂等の組み合わせにより、高次元でバランスが取れる配合案を見出すことができた
-開発製品RL9は強度、伸び、応力、硬度および0℃tanδ(グリップ性)、60℃tanδ(低燃費)の全てにおいて比較対象を上回る結果となった
・3rdステップ:トライボロジー研究
-RL9の配合案について、摩擦摩耗実験にて、評価対象であるオレンジオイルやアルファメチルスチレン充てんゴムより耐摩耗性で優れていると確認
-開発製品RL9は摩擦・摩耗において比較対象を上回る結果となった
・4thステップ:タイヤ実用化研究
-オレンジオイルの代替として活路を見出すことはできた
・5thステップ:製造研究
-新規ハイブリッド樹脂の生産時における課題整理を進め、釜出後のフレーカー(粉砕装置)の回転速度を調整出来る速度調整装置をつけ量産体制の準備が整った。

具体的な成果①
具体的な成果②
研究開発成果の利用シーン

本研究によって開発されるハイブリッド樹脂が製品化されることによって、川下産業である国内タイヤメーカーの課題である、低燃費性、グリップ性、耐久性の向上を実現でき、攻勢を強めている新興国タイヤメーカーに対して技術的な差別化を図ることが可能となる。また、タイヤを装着する完成車両の性能も大幅に向上することが想定される。

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

従来トップシェアを誇るバス・トラック用タイヤに対して乗用車用ラジアルタイヤは15倍の市場である。また、得意とするプレゼン能力を活かし、開発したハイブリッド樹脂を国内タイヤメーカーや商社経由で海外タイヤメーカーへアプローチを行う。

提携可能な製品・サービス内容

素材・部品製造、共同研究・共同開発、技術ライセンス、技術コンサルティング

製品・サービスのPRポイント

・破断物性、グリップ性能および摩耗性が非常に優れていること
・EV車の重荷重時の耐久性に対して、高性能を発揮できること

今後の実用化・事業化の見通し

開発品は現行品に対して優れた性能を実現しているため、国内タイヤメーカー、商社経由での海外タイヤメーカーの順に研究開発部よりアプローチを行っていく。国内タイヤメーカーとの調整は順調に進んでおり、国内大手商社からも期待の声があり海外の顧客へのアプローチも期待できる状況である。

実用化・事業化にあたっての課題

タイヤ業界において俗にいう「マジックトライアングル」と呼ばれる「グリップ性(ウエット性)」、「低燃費性」、「耐摩耗性」の3つを全て満たすハイブリッド樹脂の開発は非常に困難と言われているが、今回の開発品は「グリップ性」、「耐摩耗性」は勝るものの「低燃費性」には劣るハイブリッド樹脂しか完成出来なかった。

プロジェクトの実施体制

サポイン事業者 アイレック株式会社 研究開発部、製造部
事業管理機関 公益財団法人しまね産業振興財団 新事業支援課
研究等実施機関 国立大学法人金沢大学 理工研究域 機械工学系 トライボロジー研究室 岩井智昭
アドバイザー 国内大手タイヤメーカー

サポイン事業者 企業情報

企業名 アイレック株式会社(法人番号:4280001003540)
事業内容 ゴム製品粘着促進剤、ゴム配合剤の製造、販売
社員数 11 名
生産拠点 アイレック株式会社本社工場(島根県出雲市)
本社所在地 〒693-0043 島根県出雲市長浜町516-57
ホームページ http://fish.miracle.ne.jp/moriyama/index.htm
連絡先窓口 原 敬治
メールアドレス hara@tx.miracle.ne.jp
電話番号 0853-28-3110