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研究開発された技術紹介

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立体造形

マイクロ波射出成形およびマイクロ波熱可塑性CFRPプレス成形の技術開発

大阪府

マイクロ波化学株式会社

2022年1月23日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 マイクロ波を利用した金型内樹脂への直接加熱溶融プロセスの開発
基盤技術分野 立体造形
対象となる産業分野 自動車、産業機械
産業分野でのニーズ対応 高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(生産性増加)、環境配慮、低コスト化
キーワード マイクロ波、射出成形、プレス成形、金型、樹脂成形
事業化状況 実用化間近
事業実施年度 平成30年度~令和2年度

プロジェクトの詳細

事業概要

射出成形やCFRPプレス成形の金型内部にマイクロ波を照射するアンテナ挿入部分を作り、金型キャビティにマイクロ波を照射し樹脂の溶融状態を保持又は、再溶融する革新的技術を開発。これにより射出成形の場合はユニット等の圧力低下により中型射出成形機にて大物成形や複数個の成形が可能となり、プレス成形の場合は自動車の車体軽量化用の熱可塑性CFRPをプレス金型に設置段階で、急速に熱が奪われる課題を解決する。

開発した技術のポイント

・マイクロ波加熱射出成形技術
-電磁場、流体、構造解析を活用したマイクロ波照射部の耐圧設計
-周波数5.8GHz、最大出力150Wのマイクロ発振器の開発
-ポリプロピレン向け射出成形加熱補助剤の開発

・マイクロ波加熱・熱可塑性CFRPプレス成形技術開発
-金型内部にマイクロ波を導入する専用アンテナを開発
-周波数5.8GHz、最大出力150Wのマイクロ発信機及び周波数9.5GHz、最大出力150Wのマイクロ発信機の開発

マイクロ波プレス成形機
マイクロ波射出成形機
具体的な成果

・マイクロ波加熱射出成形技術開発
-マイクロ波加熱が困難な樹脂に対する加熱補助添加剤を創出
-射出成形時の圧力に耐えられるマイクロ波照射部を設計
-マイクロ波照射により、射出樹脂の固化を抑制し、射出圧を低減

・マイクロ波加熱・熱可塑性CFRPプレス成形技術開発
-金型内部にマイクロ波を導入する専用アンテナを開発
-CFRPをマイクロ波加熱し、5MPaのプレスで77%の圧縮を実現
-100*100*10mmサイズのCFRP基材を均一溶融

知財出願や広報活動等の状況

本開発を通じて得られた技術に関して、発明項目を整理し、特許出願を進めている。
特許を取得したのちは、自社の他事業への展開やライセンスによる他者への展開等の活用を検討している。

2021年度に複数の企業に対し、本開発で得られたマイクロ波成形技術の提案を行った。
一部の企業から樹脂成形に関する共同開発に至っており、事業化に向けて開発を進めている。

研究開発成果の利用シーン

電気自動車や自動車への利用。マイクロ波加熱を利用した射出成形技術及びプレス技術により、大型樹脂部品の成形が可能となる。これにより、車体の軽量化へと貢献できる。また、射出成形用途は既存設備を利用できるため、川下企業の投資を最小限にし得る技術である。一方、プレス技術は熱可塑性のCFRPやGFRPの流動長を抑制し得る技術である。

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

2021年度に複数の企業に対し、本開発で得られたマイクロ波成形技術の提案を行った。
一部の企業から樹脂成形に関する共同開発に至っており、事業化に向けて開発を進めている。

提携可能な製品・サービス内容

共同研究・共同開発、技術ライセンス

製品・サービスのPRポイント

射出成形に関しては、マイクロ波照射により、射出樹脂の固化を抑制し、射出圧を低減できる。
プレス加工に関しては、熱可塑性CFRP含有樹脂製品のをマイクロ波加熱し、均一に溶融させることで、5MPaのプレスで77%の圧縮を実現。

今後の実用化・事業化の見通し

射出成形及びCFRPプレス成形の技術およびサンプルを自動車メーカー及びサプライヤ、射出成形機メーカーに紹介。これにより成果物である研究技術を商品化し、事業化に向けた受注活動を実施。また、川下企業への提案。

実用化・事業化にあたっての課題

<マイクロ波加熱射出成形>
中型射出成形機で大物成形や複数個の成形の実証、川下顧客要求のスペックイン。
<マイクロ波加熱・熱可塑性CFRPプレス成形>
熱可塑性CFRP、GFRPの大物成形の実証、川下顧客要求のスペックイン。

事業化に向けた提携や連携の希望

本事業で得られたマイクロ波樹脂成形技術だけでなく、マイクロ波を用いた技術や事業化例をウェビナーや講演会にて発信し、
認知度を高めるための活動を行っている。
川下企業のニーズや技術課題に対し、マイクロ波技術を用いた解決手段を提案、一部企業と共同開発を進めている。

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 マイクロ波化学株式会社 本社・大阪事業所
事業管理機関 国立大学法人大阪大学 マイクロ波化学共同研究講座

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 マイクロ波化学株式会社(法人番号:2120901017335)
事業内容 化学工業
社員数 55 名
本社所在地 〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2番1号 フォトニクスセンター5階
ホームページ https://mwcc.jp/
連絡先窓口 取締役CSO・塚原保徳
メールアドレス tsuka@mwcc.jp
電話番号 06-6170-7595