文字サイズ
標準
色の変更

研究開発された技術紹介

  1. トップ
  2. 研究開発技術検索
  3. 40%軽量化、50%コストダウンを達成!炭素繊維複合材料用の高速複合プレス成形技術

立体造形

40%軽量化、50%コストダウンを達成!炭素繊維複合材料用の高速複合プレス成形技術

埼玉県

株式会社チャレンヂ

2020年3月23日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 炭素繊維複合材料を用いた軽量化部材製造に適した高速複合プレス成形技術の開発
基盤技術分野 立体造形
対象となる産業分野 医療・健康・介護、自動車
産業分野でのニーズ対応 高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(生産性増加)、低コスト化
キーワード プラスチック成形、プレス工法、炭素繊維、複合材料
事業化状況 事業化に成功し継続的な取引が続いている
事業実施年度 平成21年度~平成23年度

プロジェクトの詳細

事業概要

量産性、低コストのニーズに答える為に、従来のオートクレーブ(AC)成形加工法ではできない新たな工法に取り組む。高速複合プレス成形方法は、オートクレーブ(AC)成形加工法と比較し、作業工数の低減と高い表面意匠性、及び、リブ構造から取り付け座面と製品完成度の高い製品を一体成形で製作することを目的に、低コスト化ができ量産性のある新工法を研究し、新たな技術開発として取り組む

開発した技術のポイント

低コスト化、量産性、軽量化に対応した炭素繊維複合材料の高速プレス成形技術の開発
・高速成形技術の構築→AC成形加工法:4時間→10分
・ハイサイクル加工→従来の50%コストダウン
・複合化→従来の40%軽量化
(新技術)
高速複合プレス成形
(課題)
・加圧加熱硬化時間が短い(10分)
・後工程を削減できる一体複合成形が可能
・手作業がなくなり、特殊な技能を必要としない

具体的な成果

・金型設計、高速プリフォーム技術、高速プレス成形技術を確立
‐プレス金型の設計指標や成形条件、装置特性等を把握し、金型設計及び高速プレス成形技術を確立
‐脱気工程等のプリフォームに関する一連の技術を見直し、プリフォーム型技術のブラシュアップを実施し、自動化の目処を立てた
・サイクル10分の連続成形加工を達成
‐プレス成形可能な炭素繊維複合材料を選定し、プレス成形の条件と合った速硬化タイプのPCM材料を開発
‐上記の高速複合プレス成形技術と組み合わせることで、結果、約5分以下という短時間での成形を達成、10分のサイクルで連続成形加工できることが可能となった
・自動車用シートにおいて40%の軽量化、コスト50%ダウンを達成
‐自動車用シートを模擬した金型を製作
‐軽量化が必要な箇所には、エポキシ系発泡シートによるコア材を使用し、炭素繊維との複合化が完了
‐現行の成形品と比較し、40%の軽量化、コスト50%ダウンにも対応できる工法を確立

知財出願や広報活動等の状況

・受賞:「元気なものづくり中小企業300社」、「埼玉ちゃれんじ企業経営者」知事賞
・新聞・雑誌:H22年よりH24年までに日本経済新聞、日刊工業新聞、各種雑誌等で27回紹介

研究開発成果の利用シーン

研究時に導入した200トンプレス機に引き続き、1000トンプレス機を追加導入。その後、接着ロボット、塗装設備を導入し、量産ラインを確立した。試作製品による研究開発を継続。自動車用内装部品の量産から始まり、現在は外装部品へとの部品点数を拡大させており、量産を継続中である。また、新たに光学機器用部品の製作も新規受注し、各種製品の軽量化に貢献できる技術として、様々な分野への普及されることが期待されている。

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・H22年度に事業化に成功
・サンプルなし

提携可能な製品・サービス内容

製品製造

製品・サービスのPRポイント

・軽量化→炭素繊維複合材料は、鉄の1/5の重量、強度10倍の強度
・低コスト化→従来の製造方法では、手作業の為人的工数がかかる、成形時間がかかるなど高コストが課題だった
・新素材・新方式の実現→課題であった、最適なマトリックス樹脂の開発。安定した供給方法・ハイサイクル製造方法・加工方法。従来の手作業の工程の自動化、機械化に見通しをつけた

今後の実用化・事業化の見通し

事業1年目で事業化に成功、今後さらなる量産性・低コスト化を目指す
・事業1年目で一定の成果が出、H23年モデルの日産GT-Rの内装部品に標準装備として採用
・H26年モデルの日産GT-Rのトランクリッドに、さらにH31年モデルではルーフへの採用が決まった。
・顧客の要望により、塗装技術も確立するために設備投資を行い、他部品、及び他車への取り組み、その他幅広い分野に試作テストを進めている。
・全工程の自動化を進める事で量産性の向上、及び低コスト化を目指し、近い将来様々な分野に普及することを目指している。

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社チャレンヂ
事業管理機関 株式会社チャレンヂ
研究等実施機関 三菱レイヨン株式会社

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社チャレンヂ(法人番号:2030001028366 )
事業内容 CAD、CAM、NCマシニングによる各種モデル製作、クレー・ハードモデル製作、成形型-各種型・各種樹脂型製作、製品-オートクレーブ成形、バキュウムバック成形、ハンドレイアップ成形、プリプレグプレス成形(PCM工法)、SMCプレス成型他
社員数 75 名
本社所在地 〒350-1325 埼玉県狭山市根岸679-1
ホームページ http://www.challenge.co.jp/
連絡先窓口 総務部 赤石武郎
メールアドレス CHALLENGE-HO-MAIL@challenge.co.jp
電話番号 04-2900-2111