精密加工
超硬金型の直削り(荒・中仕上げ加工)に最適なダイヤモンド電着工具
京都府
株式会社Kamogawa
2024年12月6日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 世界初の新超硬素材を使用した高剛性・長寿命・リサイクル可能なダイヤモンド電着工具の研究開発 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 航空・宇宙、自動車、産業機械、半導体、工作機械 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(耐久性向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(工程短縮)、高効率化(生産性増加)、環境配慮、低コスト化 |
キーワード | 精密加工、ダイヤモンド、リサイクル、電着、セラミックス |
事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
事業実施年度 | 平成30年度~令和2年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
高精度な半導体を製造する半導体製造装置に使用される治具、チャック等の部品の材質がSiC化してきている中、SiCを高精度に加工でき、かつ高寿命なダイヤモンド電着工具が求められている。世界で初めて新超硬素材を母材に用いて、工具の各構成部のすべてを最適化することで、高剛性、長寿命のダイヤモンド電着工具を開発し、世界でも優位性の高い日本の半導体装置産業の発展に貢献する。
開発した技術のポイント
・超難削材であるWC-SiC超硬の加工技術
最適な送り条件の設定および砥石のドレッシング条件の確立
測定機の環境、測定前の洗浄、測定時のチャッキング、測定箇所の選定などを最適化
・ニッケルメッキの密着性向上技術
ブラスト工法による母材の表面改質
メッキ時間や印加電流値の最適化
・低研削抵抗の技術開発
PTFEメッキ手法の条件最適化
従来ダイヤモンドの見直し
・無電解メッキの析出安定化技術
無電解メッキ作成条件の最適化
具体的な成果
■超難削材であるWC-SiC超硬の加工技術
-円筒加工技術と最適加工条件を用いて、量産加工につながる品質の安定した加工技術を開発した。
■ニッケルメッキの密着性向上技術
-メッキの剥離を抑制する密着性の高いメッキ液の精製方法と加工条件の開発をした。
■低研削抵抗の技術開発
-テフロン含有のメッキ技術及び新ダイヤモンド砥粒の採用により、低研削抵抗、長寿命工具を実現した。
■無電解メッキの析出安定化技術
-無電解メッキの析出安定化による、メッキ表面上のダイヤモンド砥粒の突き出し量の制御技術を開発した。
サポイン成果を事業化した商品:アクセラモールドミニ
サポインの派生技術を用いたリニューアル商品:アクセラエンドミル、アクセラドリルミニ、アクセラドリルミニOH
知財出願や広報活動等の状況
・特許申請済み
発明の名称:電着砥粒層で被覆された切削工具及び該切削工具の再生方法
出願番号:特願2018-185417
出願日:平成30年9月28日
研究開発成果の利用シーン
半導体装置産業、金型産業、自動車部品産業、設機械部品産業、航空機産業
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
半導体装置産業、金型産業、自動車部品産業、設機械部品産業、航空機産業をターゲットとし、日本国内外問わず、事業展開をすすめていく
提携可能な製品・サービス内容
加工・組立・処理、製品製造
製品・サービスのPRポイント
従来技術と比べて20%以上の高寿命化
・特殊下地メッキ…22%以上の工具寿命延長が可能
・PTFEメッキ+新ダイヤモンド…2倍以上の工具寿命延長が可能
・砥粒最適突き出し量の制御技術…20%の工具寿命延長が可能(低負荷領域限定)
研削抵抗値20%減を達成
今後の実用化・事業化の見通し
・3年間のサポイン事業で得られた技術を使った下記3つの製品を市場に投入することを決定し、ユーザー評価を基に完成度を高めていく。
① アクセラモールドミル・・・超硬金型の直彫り加工用電着工具(サポイン成果の事業化)
② アクセラエンドミル・・・・・低抵抗新型ダイヤモンド砥粒を採用した半導体装置向け工具(サポインの派生技術を用いたリニューアル商品)
③ アクセラドリルミニ・・・・・高精度な台金を採用した半導体装置向け工具(サポインの派生技術を用いたリニューアル商品)
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社Kamogawa ツール事業部、ギヤマン事業部 |
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事業管理機関 | 公益財団法人滋賀県産業支援プラザ 連携推進部 ものづくり支援課 |
研究等実施機関 | 工業技術総合センター 無機材料係、機械システム係 |
アドバイザー | 京セラ株式会社 機械部品事業本部 学校法人同志社大学 理工学部 |
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社Kamogawa(法人番号:7130001010284) |
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事業内容 | 生産用機械器具製造業 |
社員数 | 95 名 |
生産拠点 | ものづくり研究所(滋賀県栗東市手原7丁目3番26号) |
本社所在地 | 〒612-8444 京都府京都市伏見区竹田田中宮町78 |
ホームページ | http://www.kamog.co.jp/ |
連絡先窓口 | 取締役社長 竹谷 政利 |
メールアドレス | m.taketani@kamog.co.jp |
電話番号 | 075-605-3123 |
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