文字サイズ
標準
色の変更

研究開発された技術紹介

  1. トップ
  2. 研究開発技術検索
  3. 幅1μm、深さ20μmの微細深溝パターン内にパーティクル等の残渣を残さず除去するレジスト剥離、洗浄プロセスの確立

精密加工

幅1μm、深さ20μmの微細深溝パターン内にパーティクル等の残渣を残さず除去するレジスト剥離、洗浄プロセスの確立

東京都

ミクロ技研株式会社

2021年2月19日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 微細パターンの基板に対応した真空差圧式レジスト剥離、エッチング装置の開発
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 医療・健康・介護、環境・エネルギー、自動車、ロボット、産業機械、スマート家電、半導体、エレクトロニクス
産業分野でのニーズ対応 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(使用機器削減)
キーワード パーティクル、アスペクト比、2流体のズル、気流解析
事業化状況 事業化に成功
事業実施年度 平成27年度~平成29年度

プロジェクトの詳細

事業概要

本計画では小口径半導体ウェーハの微細加工において、製品の高機能化・精密化、品質の安定性を大きく左右するレジスト剥離、エッチング、洗浄・乾燥工程に関して、真空差圧を利用し減圧下で処理液及び窒素ガスの高速流を作り、加工処理を同一装置で実施できる技術を開発する。よって、半導体製造ラインの低投資化を図りつつ、半導体製品の高機能化、精密化、高品質安定性、歩留まり向上を目指す

開発した技術のポイント

同一装置でレジスト剥離、バックエッチング、洗浄・乾燥処理する装置を実用化し、「高機能化・精密化・軽量化」「品質の安定性・安全性の向上」「生産性・効率化の向上、低コスト化」を実現する
(新技術)
・レジスト剥離~洗浄・乾燥を1台の装置で実現
・減圧下で2流体噴射を行うことによりレジスト残渣が少なくなる
(新技術のポイント)
圧力差が大きくなると、微細深溝の底から上部に向かう気流が誘発されることを気流解析で裏付けた

従来技術と新技術の比較
新技術の動作原理
深溝内の気流解析の一例
具体的な成果

・試作装置の製作、動作シーケンスの確立
‐「レジスト剥離~洗浄‐乾燥」を1台で対応する装置を開発・製作
・レジスト剥離条件の検証
‐減圧下、2流体ノズル噴射の条件において、幅1μm、深さ20μmの深溝パターン内の残留パーティクル数は溝1本当たり2個以下を達成
・バックエッチング条件の検証
‐バックエッチングにより酸化膜を除去。エッチング前後の(反り量/板厚)の変化は0.2%以内を達成

プロセス基本条件
深溝内のパーティクル観察例
知財出願や広報活動等の状況

・「流体スリットノズル」 特開2017-171540
‐「流体加熱装置」 特開2017-175870
・電子デバイス産業新聞 第2282号, 2018年2月8日,(8)

研究開発成果の利用シーン

半導体製造、半導体製造装置

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

2019年8月に株式会社ニコン様に仕様をモデファイした処理装置(プロトタイプ)を1台納入。その後は業況の落ち込みの影響もあり、拡販・引き合いが思わしくない状況となっている

提携可能な製品・サービス内容

設計・製作、加工・組立・処理、共同研究・共同開発

製品・サービスのPRポイント

・レジスト剥離~洗浄・乾燥を1台で対応できる
・45kHz、100kHzの超音波加振も可能
・ウェーハ回転数0~500rpmの低速回転
・減圧雰囲気のプロセスに応用できる
・ゲージ圧-60kPaのチャンバ
・φ3~8インチ径ウェーハに対応

今後の実用化・事業化の見通し

・電子部品メーカーやフォトマスクメーカー、半導体実装メーカーなどから課題や要望技術などが提案されており、それらを整理・分析し事業化を推進中
・顧客展開を広げるためには、量産性への対応も重要なポイントになると考えている

実用化・事業化にあたっての課題

電子部品メーカーやフォトマスクメーカー、半導体実装メーカーなどに引き続き営業活動を行っているが、人材の確保が課題

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 ミクロ技研株式会社
株式会社イリオス
事業管理機関 よこはまティーエルオー株式会社
研究等実施機関 国立大学法人横浜国立大学
国立研究開発法人産業技術総合研究所

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 ミクロ技研株式会社(法人番号:9010001058326)
事業内容 各種電子材料(シリコンウェーハ、FPDパネル、フィルム等)製造装置の開発、製造並びに販売、自動検査装置の開発、製造並びに販売
社員数 118 名
生産拠点 東京工場(埼玉県)、九州工場(熊本県)
本社所在地 〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町15番12号
ホームページ https://www.micro-eng.co.jp/
連絡先窓口 開発部 主査 岸本昭夫
メールアドレス a-kishimoto@micro-eng.co.jp
電話番号 04-2934-8100