精密加工
【次世代自動車の普及を支える新しいヘッドランプ=コミュニケーションランプの実用化に貢献します】
静岡県
メガロ化工株式会社
2022年1月22日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 次世代コミュニケーションランプの微細高精度化に対応する金型加工技術の確立 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、航空・宇宙、自動車、ロボット、情報通信、電池、半導体、エレクトロニクス、光学機器 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(生産性増加)、低コスト化、デザイン性・意匠性の向上 |
キーワード | 微細加工、高精度5軸加工、自動車ランプ、光学レンズ、見える化 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成30年度~令和2年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
自動運転の普及に向け、光によって路面描画し運転手や周囲に運転状況を伝える次世代照明の開発が進んでいるが、上記の課題があった。最重要構成部品である微細形状をもった大型インナーレンズを量産可能とする金型製造は現行の加工技術レベルでは難しく、当該製品の普及を阻む要因となっている。そこで、超精密大型5軸加工機とセンサレス切削力推定技術を用いた制御、追従性を高め加工面精度を均一に保つ加工プログラムを組み合わせるなどにより、大型レンズ部品の微細高精度化に対応できる金型加工技術を確立する。
開発した技術のポイント
・センサレス切削力推定技術の活用
-5軸加工機のためのセンサレス切削力推定手法の提案
-5軸加工機への切削力推定手法の実装と評価
-機械学習を応用した自律制御への展開
・超小径エンドミルの工具長測定と切削形状精度測定
-接触検知精度の向上と作業短縮
-反転技術による機上測定の実現
・加工精度に対応するCADデータの判定基準
-チェック要素の抽出
-CADデータの精密加工に必要な要求精度を定める
・加工面品質低下を回避する5軸旋回プログラムの開発
-5軸旋回動作時の加工面品質低下を回避するプログラムの開発
-テスト加工による最適加工条件の確立
・実製作品での評価
-試作のための金型を製造し成形サンプルを製作
具体的な成果
・センサレス切削力推定技術の活用
-切削力をモニタリングすることが可能となり、加工中の工具と被削物との状態が明確となり、最適な加工条件を導くことを実現した。
・超小径エンドミルの工具長測定と切削形状精度測定
-切削力推定技術を用いた工具接触検知を行うことで、数分でナノレベルでの工具長測定・設定が可能となった。
-選定した転写材を使用し、加工表面を反転しその反転した表面を測定した結果、転写精度が3nm以下であり、高精度の測定が可能となった。
・加工精度に対応するCADデータの判定基準
-曲率連続性と曲面間離れ量の特異箇所を定義し、チェック精度の誤差認識レベルと視覚化の方法を定め、コミュニケーションランプに対するCADデータ品質ガイドラインを決定した。
・加工面品質低下を回避する5軸旋回プログラムの開発
-CADデータの情報を読み取り、回転軸送り量及び速度を最適化するプログラムを作成したことにより、工具先端の速度変化を最小に抑えることが可能となった。
-実際にコミュニケーションランプ部品の金型を製作し、表面粗さ10nm以下、形状精度5μm以下が達成できた。
知財出願や広報活動等の状況
ノウハウが多く秘匿を原則としている。
研究開発成果の利用シーン
今後は、街路灯や路上表示器などのインフラ系照明器具にもコミュニケーション機能などが求められるようになると予想されるため、インフラ系照明器具などの分野にも幅広く本金型加工技術が生かせるものと考えている。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
当面は具体的な目標としていたコミュニケーションランプへの貢献に注力していく。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、加工・組立・処理、製品製造、試験・分析・評価、共同研究・共同開発、技術コンサルティング
製品・サービスのPRポイント
今まで実現が困難であった大型加工機での高精度高品位加工において、表面粗さ10nm以下、形状精度5μm以下という加工品質を達成し、光学部品の光学性能を満たすことが出来た。
今後の実用化・事業化の見通し
今回は小型サンプルを用いて、配光性能までの評価を行ったが、今後は事業化に向け、導入の増加が見込まれる大型自動車照明部品金型の極微細光学形状加工の採用を図る。この取り組みが成功すれば自動車自動運転化に欠かすことのできない、コミュニケーションランプ部品金型の優先的な受注が見込まれる。また、照明・光学分野への展開を図るため、川下企業の社内技術展、技術開発賞への応募を検討するとともに、国や事業管理機関の協力も得ながら、全国で開催される照明・自動車部品展示会等への出展を通じて積極的なPRと成果の展開を計画していく。
実用化・事業化にあたっての課題
現在の予測には学習機能の解析において教師となるデータが必要であり、マイクロレンズアレイ以外の形状では事前に予測のためのデータを取得する必要がある。
事業化に向けた提携や連携の希望
引き続き慶應義塾大学と共同研究を進め、センサレス切削力推定技術を進化させて行く。
自動車部品だけでなく次世代インフラ分野においても本技術の活用が期待できるため、自動車にこだわらず移動体照明・大型照明器具メーカーとの連携を検討中。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | メガロ化工株式会社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人静岡県産業振興財団 革新企業支援チーム |
研究等実施機関 | 慶應義塾大学 静岡県工業技術研究所 |
アドバイザー | 芝浦機械株式会社 株式会社ディビジョン・エンジニアリング 株式会社メガロ静岡 |
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | メガロ化工株式会社(法人番号:8080001015296) |
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事業内容 | 製品設計、試作、 金型、設備・治具、樹脂成形、真空蒸着等 |
社員数 | 76 名 |
生産拠点 | 静岡県焼津市に3工場 |
本社所在地 | 〒425-0074 静岡県焼津市柳新屋231 |
ホームページ | http://www.megaro.info/ |
連絡先窓口 | メガロ化工株式会社 技術部 中道 大亮 |
メールアドレス | nakamichi@megaro.info |
電話番号 | 054-626-1322 |
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