精密加工
化合物層を生じないニュートラル窒化処理装置の開発、および複合表面処理による連続ドライプレス加工の実用化
愛知県
株式会社ウチダ製作所
2020年4月13日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 金型の60%長寿命化を実現するニュートラル窒化処理装置の開発とユニット交換方式を採用したドライプレス金型の開発、および両者を活用した量産システムの確立による加工油洗浄工程の削減 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 自動車 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(生産性増加) |
キーワード | ドライプレス、窒化、順送、プレス、ユニット交換式金型 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化間近 |
事業実施年度 | 平成25年度~平成27年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
当社はチタンコートでドライプレスを実現しているが、量産に踏み切る加工数の目標に達していない。DLCは低コスト化と摩耗後の再利用に難がある。本研究でニュートラル窒化装置を開発し、チタンコートと複合加工することで、従来とコストは変わらず、加工数を60%高める。またユニット交換式の金型とすることで、摩耗後の再処理が容易で、ドライプレスを量産で本格使用可能となる。これより加工油の洗浄工程を削減する
開発した技術のポイント
以下の手段で、実際の量産で使用可能なドライプレス加工法を確立する
・パンチやダイにニュートラル窒化法とチタンコートの複合処理を施し、従来比60%で長寿命化する
・パンチやダイをユニット単位で交換し、ウチダ製作所内の処理装置で再処理して、生産再開を可能とする
(新技術)
ニュートラル窒化法とチタンコートの複合処理、パンチやダイをユニット単位で交換する
(新技術の特徴)
実際の量産工程で使用可能なドライプレス工法を確立する
具体的な成果
・硬質薄膜の成膜前にニュートラル窒化処理することで、硬質薄膜と母材の密着力に与える影響を明らかにし、ニュートラル窒化による硬度上昇により、硬質薄膜と母材の硬度差が軽減され、密着力を向上させることができた
・亜鉛配合真鍮線における7回カットまでの最適な加工条件を定めることで、7回カット実施時の面粗度がRa0.195μmとなり、研究開発の目標値であるRa0.2μmを達成した
・ニュートラル窒化処理装置を用いてニュートラル窒化処理を行うことで、被処理物表面に化合物層を形成せず窒化層を形成出来ることが明らかになった
・三次開発については、組立・配線が終了し、圧力や温度の制御に問題がないことを確認し、プラズマの生成に成功した
・イオン窒化、ラジカル窒化、ニュートラル窒化とTiAlN複合処理を施したパンチでは、研究開発の目標値の50万ショットを達成し、継続加工可能であることを確認した
・イオン窒化やラジカル窒化を適用したパンチと比較して、ニュートラル窒化処理を適用したパンチに関しては、摩耗が少なく、さらに継続加工が可能であると見込んでいる
知財出願や広報活動等の状況
知財出願を検討中
研究開発成果の利用シーン
・自動車部品等のドライプレス加工システム
・ドライプレス加工システムの量産化技術による加工製品
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
事業の成果物について、面粗度を0.2μmまで抑えたパンチの製作と、鏡面ラップ処理の技術開発を行い実用化のめどがたっている。ニュートラル窒化処理装置については、実用化の目処はたっているが、商用装置の製造上でコスト面の改善をうるために、さらなる補完研究を行っている。
提携可能な製品・サービス内容
加工・組立・処理、製品製造
製品・サービスのPRポイント
・パンチやダイにニュートラル窒化法とチタンコートの複合処理を施し、従来比60%で長寿命化
・パンチやダイをユニット単位で交換し、ウチダ製作所内の処理装置で再処理して、容易に生産の再開が可能
今後の実用化・事業化の見通し
・丸パンチの他、サイドカットパンチ、抜きパンチもニュートラル窒化処理を行い、他の窒化処理との比較実験を行う
・鏡面ショット+ニュートラル窒化処理+TiNの複合処理を行ったタップは、従来のタップより10%程度多く加工ができたが、タップ表面には、Feの付着物が依然として発生する傾向がある
・鏡面ショットとニュートラル窒化との複合処理に加えて、Fe付着を抑制することでさらに飛躍的にタップ寿命を延ばせる可能性が残っている
・川下企業からもタップ加工に関する油使用量の低減に関する要望は強くあるため、引き続き、研究開発を継続し、解決を行う
・派生技術については、鏡面加工したパンチを活用した精密せん断プレス加工技術が、ファインブランキングの代替工法として、アイシン辰栄、富士プレス、タケダから引き合いがある。
事業化に向けた提携や連携の希望
・サポインクラブなど中小機構の施策により、現在十分な支援を受けている。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社ウチダ製作所 |
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事業管理機関 | 公益財団法人名古屋産業科学研究所 |
研究等実施機関 | 学校法人名城大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社ウチダ製作所(法人番号:6180002088168) |
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事業内容 | 金型設計製作・プレス加工・タップ加工 |
社員数 | 20 名 |
本社所在地 | 〒478-0032 愛知県知多市金沢字郷中120番の2 |
ホームページ | http://www.uchida-mc.co.jp/ |
連絡先窓口 | 森光賢 |
メールアドレス | morimits@uchida-mc.co.jp |
電話番号 | 0569-42-0939 |
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