表面処理
ミニマルファブ高速エッチャー
宮城県
株式会社和泉テック
2022年1月18日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 反応性ヘリコン波プラズマプロセスを用いたミニマルファブ用MEMS向け高速エッチャーの開発 |
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基盤技術分野 | 表面処理 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、環境・エネルギー、航空・宇宙、自動車、ロボット、農業、産業機械、情報通信、スマート家電、半導体、工作機械、エレクトロニクス |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(人件費削減)、高効率化(生産性増加)、環境配慮、低コスト化 |
キーワード | 短納期、低コスト、高速、複雑加工形状に対応 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成30年度~令和2年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
IoT化や各種機器の多様化に伴いセンサーデバイスの多種多様化が著しく進展する状況において、川下企業の課題であるMEMSセンサーデバイスの高機能化と多品種少量生産プロセスの低コスト化を可能とする為に、ミニマルファブ生産システムに適合した、高密度ヘリコンプラズマ生成法を活用したMEMS向けの加工形状制御が可能な高速エッチャーを開発し、形状加工制御プロセス技術の開発及び高度化も加えて生産性の向上を図る。
開発した技術のポイント
・パルス対応型の反応性ヘリコン波プラズマ源の開発
-高周波電力投入から数msec以内で反射電力 10%以下となるようにインピーダンス整合を実現可能なRFシステムを開発
-バルスバルブ前段に供給するガスの圧力を、負圧領域を設定可能な高精度レギュレータを用いて制御することで、安定したパルスガス供給と高密度プラズマ生成をパルス制御
・シリコンエッチングレートおよび形状評価
-エッチングガスとしてSF6、保護膜形成用ガスとしてO2を導入し、それらの流量比によるエッチングレートと加工形状の評価を実施した
-た
-高速ガス切替によってスキャロプフリー垂直加工を実現した
・エッチャー装置のミニマル化
-メンテナンス性の観点と装置の性能面について各系統の最適なレイアウト検討を実施した
・MEMSプロセス展開
-パルスガスを用いた高速ガス切り替え法によるプロセスを実施し、側壁への凹凸がない、スキャロプフリーの垂直シリコン加工を実現した
具体的な成果
・パルス対応型の反応性ヘリコン波プラズマ源の開発
-10msec以内でインピーダンス整合が可能な反応性ヘリコン波プラズマ源の開発と安定化に成功した
-海外メーカー製部品等を導入することで電源の低コスト化を実現し、電源開発を実施している企業への技術移転を進めた
・シリコンエッチングレートおよび形状評価
-等方性エッチングレート10μm/min以上を達成した
-最大エッチングレートは約 4.4μm/min であり、これまでに開発された垂直加工が可能なエッチング装置に比べて 数倍のエッチングレートが得られた
-テーパー加工、逆テーパー加工を実現した
・エッチャー装置のミニマル化
-形状加工制御に対応可能なソフトウェアを組み込んだ、反応性ヘリコン波プラズマ高速エッチャー装置の開発に成功した
・MEMSプロセス展開
-MEMS向けのシリコン深堀加工を、スキャロプフリーで実現した
知財出願や広報活動等の状況
特願 2021-45738:微細立体構造形成方法、微細立体構造、プラズマエッチング装置およびガス供給システム
研究開発成果の利用シーン
従来の大量生産方式では対応できなかった多品種少量生産を包括するセンサーデバイスの開発と安定供給が可能になり、多種多様化するエレクトロニクス機器に対するニーズを満たすことができる。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
補助事業期間終了着に、エッチャー装置を用いてトライアルプロセス事業を開始し、その信頼性や性能を社会に向けて発信することで、顧客拡大を着実に進める。
提携可能な製品・サービス内容
加工・組立・処理、素材・部品製造、製品製造、共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
・パルスガスバルブを用いて高速でガスの切り替えを行った際でも、10msec 以内でのインピーダンス整合が可能となり、定常状態での密度変動が10%以内、かつ10msec 以上のパルス幅においてmsec単位でのパルス幅精密制御が可能
・パルスガスを用いたガス切替とRFシステムを組み合わせることで、最大4.4μm/min のエッチングレートでスキャロプフリーのシリコン垂直エッチングを実現
・テーパー加工・逆テーパー加工の選択や、エッチング側壁の傾斜角度制御技術を開発
・幅広いユーザーの要望に応えるべく、複数種のプロセスの実施が可能な装置として完成
今後の実用化・事業化の見通し
ミニマルデバイスの市場では、多品種少量生産品だけで10兆円を候える市場の創出が想定されている。2021年には、MEMSデバイスは約2兆円、そのうち多品種少量生産に相当するものが半数程度考えられている。一般的な装置とデバイスの比率、MEMSに必要な装置の種類などから、本装置の市場は50億円程度と推測される。また、ミニマルファブは公的研究機関における研究開発にも大きな力を発揮することができ、それによって新規デバイス開発の国際競争力強化につながる可能性があるため、多くの装置を販売できる可能性がある。トライアルプロセス事業を開始することで、顧客拡大を確実に進める。
実用化・事業化にあたっての課題
事業化に向けて認知度を高め、顧客拡大を進めていく必要がある。
事業化に向けた提携や連携の希望
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社和泉テック 本社研究開発部 |
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事業管理機関 | 公益財団法人みやぎ産業振興機構 |
研究等実施機関 | 国立大学法人東北大学 工学部 誠南工業株式会社 本社 |
アドバイザー | オムロン株式会社 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社和泉テック(法人番号:6370001000485) |
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事業内容 | 機械器具卸売業、電子部品・デバイス・電子回路製造業 |
社員数 | 15 名 |
生産拠点 | 仙台 |
本社所在地 | 〒981-3117 宮城県仙台市泉区市名坂字御釜田143-4 |
ホームページ | http://www.izumi-tech.com/ |
連絡先窓口 | 田中 信明 |
メールアドレス | tanaka@izumi-tec.co.jp |
電話番号 | 022-375-0410 |
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