表面処理
良好な磁気特性を発現させる樹脂への磁性めっき方法
埼玉県
吉野電化工業株式会社
2021年2月15日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | ドライ・ウエット複合めっきプロセスによるIOT制御用小型RFIDタグの開発 |
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基盤技術分野 | 表面処理 |
対象となる産業分野 | 自動車、情報通信、物流・流通 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、環境配慮 |
キーワード | 磁性メッキ、樹脂めっき、UHF-RFID、通信の安定 |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成29年度~令和1年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
IoT制御が加速する自動車や航空機産業等に供するための、通信性能を高める磁性めっき膜を搭載したUHF帯小型RFIDタグ(パッシブ型)の開発を行う。これを実現するために、難めっき材の平滑樹脂面への高性能磁性めっき膜および小型めっきアンテナパターンの成膜を可能にするめっきプロセスをドライ・ウエット複合めっきプロセスとして高度化を図る。
開発した技術のポイント
・新しいめっきプロセスの開発
ドライ・ウエット複合プロセス法を用いた磁性膜と銅アンテナを形成。電磁波の高周波特性に優れ、環境負荷が少ないプロセスを開発
・通信性能の向上
磁性めっき膜の搭載によるUHF帯PFIDタグ通信性能向上。通信の途切れが少ないRFIDタグの開発
・低コスト化
RFID タグの製造コスト削減のため、磁性めっき液を長寿命化
具体的な成果
・新しいめっき法を用いた磁性膜形成
ドライ・ウエット複合プロセス法を用いて、難めっき樹脂材上に電磁波の高周波特性に優れた磁性膜を成膜
・腐食性溶液を用いない低環境負荷めっきプロセスの開発
素材表面の平坦性維持のため,磁性めっき性能の劣化抑制
・通信性能の向上
RFID タグの通信性能向上のために、ナノカーボン粒子を磁性めっき液に分散し、体積抵抗率を増加
・低コスト化と高性能化を両立
RFID タグの製造コスト削減のために、磁性めっき液の長寿命化の検討。磁気特性が高いCoNiFe系めっきでNiFe系めっき液と同等のコストを実現した。金属系磁性膜では高い体積抵抗率250×10-6 Ω・cm以上、Bs = 1.8T以上のめっき液を開発。
知財出願や広報活動等の状況
出願準備中
研究開発成果の利用シーン
本開発技術の磁性メッキ膜形成技術は現状のRFIDタグに提供が可能であり、自動車や建築物で必要とされる高い通信品質を実現する小型UHF帯RFIDを低コストで製造することができる。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
現状は、UHF 帯 RFID タグを作るためのプロセス開発とその性能確認、製造コストの試算を行っている。また、展示会の出展や商社経由で情報発信し、本開発の磁性膜搭載による小型化と薄型化のアドバンテージを確認できている。
提携可能な製品・サービス内容
加工・組立・処理、素材・部品製造、共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
本開発技術を活用することにより、以下4点のメリットがある。
・プラスチック素材や、従来困難だった薄型素材に対応できるめっきプロセス
・腐食性溶液を用いない、低環境負荷のプロセスで磁性めっき性能の劣化抑制
・磁性めっき膜の搭載によりRFIDタグの通信性能が向上
・磁性めっき液を長寿命化による低コスト化
今後の実用化・事業化の見通し
展示会の出展や商社経由で情報発信し、本開発の磁性膜搭載による小型化と薄型化のアドバンテージを確認できている。まずは、性能を重視した生産管理、センサー用途への利用への販売戦略を検討している。次のステップで事業化の検討を行う。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 吉野電化工業株式会社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人さいたま市産業創造財団 |
研究等実施機関 | 埼玉県産業技術総合センター 学校法人早稲田大学 メルテックス株式会社 国立研究開発法人産業技術総合研究所 豊橋鍍金工業株式会社 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 吉野電化工業株式会社(法人番号:1030001064965) |
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事業内容 | 金属製品へのめっき加工、樹脂製品へのめっき加工、熱処理加工の3つの事業部から成り、主に自動車および建設重機向けの硬質クロムめっき、ニッケルめっき、亜鉛めっき、装飾めっき、電磁波シールドめっき、高周波焼入れ、浸炭焼入れ、ガス酸軟窒化の加工品をの提供をしている。 |
社員数 | 230 名 |
生産拠点 | 埼玉県内3拠点、海外2拠点(ベトナム、インドネシア) |
本社所在地 | 〒343-0813 埼玉県越谷市越ヶ谷5丁目1番19号 |
ホームページ | http://www.yoshinodenka.com/ |
連絡先窓口 | 吉野電化工業株式会社 研究開発部部長 杉山敦史 |
メールアドレス | a.sugiyama@yoshinodenka.com |
電話番号 | 048-993-1130 |
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