測定計測
ドローンレーザー測量で高精度な地形データを取得し、Webブラウザでその3次元点群データ処理を行う環境開発
大分県
株式会社コイシ
2023年2月13日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 三次元技術を用いた地域社会への貢献を目的とした高度測量技術に関する研究開発 |
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基盤技術分野 | 測定計測 |
対象となる産業分野 | 情報通信、建築物・構造物 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(人件費削減)、高効率化(使用機器削減)、高効率化(生産性増加)、低コスト化 |
キーワード | ドローンレーザー測量、ドローン射出、点群データ、3次元 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 令和1年度~令和3年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
ドローンレーザー測量に準天頂衛星『みちびき』のドローンレーザー測量に準天頂衛星『みちびき』の補強信号(L6信号)を導入することで、安定的に高い精度の地形データを取得するシステムを開発する。当該技術を活用して、「ドローンを活用した丁張りレス」「ブラウザ版3D点群処理機能」の技術を確立し、これらを汎化させることで、地場建設企業では価格や技術力のために解決が困難な生産性向上等の課題を解決する。また、高度測量技術を広く利活用し、地域社会へ貢献する。補強信号(L6信号)を導入することで、安定的に高い精度の地形データを取得するシステムを開発する。当該技術を活用して、「ドローンを活用した丁張りレス」「ブラウザ版3D点群処理機能」の技術を確立し、これらを汎化させることで、地場建設企業では価格や技術力のために解決が困難な生産性向上等への課題を解決する。また、高度測量技術を広く利活用し、地域社会へ貢献する
開発した技術のポイント
・準天頂衛星『みちびき』の信号を受信できるL6受信機とアンテナをUAV(ドローン)に実装し、飛行精度の確認および飛行姿勢データの解析をした結果、現状飛行より改善することを確認。
・危険地域でもドローンで位置を射出(位置出し)することができる「丁張レス」システムとして、L6受信機とアンテナを搭載した「水平噴射型液体射出機構(スプレー機)」と「位置補正機能付き挿込射出機構(目串機)」を開発。
・地形点群データをWebブラウザで高速に編集処理することを可能とする、ブラウザ版3D点群処理機能を開発。
具体的な成果
・高精度ドローンレーザー測量システムの開発
‐L6アンテナ、受信機の選定とドローンへの実装
‐L6飛行データの検証を行い、自動ホバリング時、水平平均3cm、鉛直平均6cmの精度であることを確認
‐計測点群データについて、目標である精度3cm以内の安定的な高精度データ取得を達成
・ドローンを活用した「丁張レス」システムの開発
‐スプレー射出部、目串射出部の設計と製作を行い、ドローンに実装して遠隔射出するシステムを構築
‐目串機の改良と実験を行い、マーキング射出の精度が平均2.37cmであることを確認
・「ブラウザ版」3D点群処理機能の開発
‐課題(低コスト化)への対応
‐操作性、点群処理、現場管理、簡易CAD(線形、ポリゴン、構造物)を設計・実装
‐土木立体地形図の開発
知財出願や広報活動等の状況
商標登録:四季色立体図
商願2020-136786
特許出願:地形図表示システム
特願 2022-019155
研究開発成果の利用シーン
道路、ダム、橋梁等の施工・工事で行われる現場の測量や計測データ管理において、作業の省人化を進め、属人化を防止し、データ処理のコスト低減が期待できる。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
実用化から事業化に向けて、3Dブラウザ版点群処理機能の製品化開発を行っている。日常の現場業務でドローンレーザーや地上レーザーを用い取得した3次元点群データを開発した3Dブラウザ(URLクリックのみ)で顧客に納品する事業化に向けた営業を展開している。あわせて製品化開発の環境向上を行い、利用ユーザーの確立を目指している。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、加工・組立・処理、共同研究・共同開発、技術ライセンス、技術コンサルティング
製品・サービスのPRポイント
・高精度ドローンレーザー測量システムにて、当初の目標である精度3cm以内の安定的な高精度データ取得を達成。
・ドローンを活用した「丁張レス」システムにて、映像から目視で安全確認して遠隔射出することを可能とし、目串マーキング射出の精度が平均2.37cmを達成。
・Webブラウザ上で地形点群データを描画する「ブラウザ版」3D点群処理機能を開発。
-製品化に向けた開発を行っている。
*3D点群データをブラウザ経由(URL)で納品するビューア開発。利用ユーザーの確立につなげる。
今後の実用化・事業化の見通し
・営業活動(市場調査)は、日常現場、つち・みず・き(勉強会)や国東市産学官(学校、自治体、地場企業) 環境下にて、随時ヒアリング機会を重ねていく。
・営業活動から得られる顧客を対象に、フィールドテストやモニタリング機会を提示し、機会創出を重ねる。
・つち・みず・き(勉強会)では隔月の情報発信と対話機会を継続し、持続的なコミュニティ形成、運営の在り方を企業間と調整-連携し続けていく。
・国東市産学官では、地域(土木高校、自治体、地場企業)で学び合うカリキュラムと開発内容を活用できる機会を創出、実務利用できる環境を続けていく。
・改良開発は、対象ユーザや環境の進化、変化に対応し続けられるように、持続的な開発を重ねていく。
実用化・事業化にあたっての課題
・ブラウザ版3D点群処理機能開発について、実装機能の評価から生じる改良案の検討、改良を進める。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社コイシ |
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事業管理機関 | 公益財団法人北九州産業学術推進機構 |
研究等実施機関 | 公立大学法人北九州市立大学 |
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社コイシ(法人番号:6320001001075) |
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事業内容 | 土木工事測量、商品販売(丁張マン) |
社員数 | 30 名 |
本社所在地 | 〒870-0126 大分県大分市横尾3617-2 |
ホームページ | https://www.koishi.co.jp/ |
連絡先窓口 | 株式会社コイシ 北九州ひびきの事務所 所長 深田 裕司 |
メールアドレス | info@koishi.co.jp |
電話番号 | 093-695-1158 |
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