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材料製造プロセス

次世代型核酸医薬ドラッグデリバリーシステム開発

大阪府

株式会社ナノビヨンド

2025年5月26日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 次世代核酸創薬開発を加速させるデリバリーナノ粒子の製造システムの確立
基盤技術分野 材料製造プロセス
対象となる産業分野 医療・健康・介護
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(生産性増加)、低コスト化
キーワード 核酸医薬、DDS、ナノ粒子
事業化状況 実用化に成功し事業化間近
事業実施年度 令和1年度~令和3年度

プロジェクトの詳細

事業概要

核酸専用ナノ粒子「NBPD粒子(Nano Beyond Platform Delivery)」の開発に成功した。効率よく癌・炎症組織に到達し、患部全体に浸透できるのが特徴である。GLP基準のラット・サル安全性試験も終了した。本事業では製造システムの確立を実現し、核酸医薬品の開発を加速させる。

開発した技術のポイント

・独自に開発した化合物Pに着目した化学的分散による、800〜1000nm粒子の収率100%。
・速やかに反応を停止することが出来る反応停止液を開発することに成功し、分散性が向上。
・反応停止剤の添加による中空フィルター目詰まりの抑制。
・TAITEC社製凍結乾燥機(VD-250R)を用いて排気量50L/min、到達真空度0.067Paにて、10時間処理したサンプルは、きれいな凍結乾燥ケーキ層を形成し、凍結乾燥が可能となった。
・NBPDの分散性を上げる添加剤の探索。

具体的な成果

・粒子凝集体の形成阻害、粒子径の縮小、分散性の向上によるNBPD粒子の品質向上を確立した。
・凍結乾燥の条件を試行錯誤した結果、輸送や長期保存においてもNBPD粒子の品質確保が出来るようになった。
・NBPD粒子の大規模合成や合成の自動化に最適な反応条件を見出すことができた。これまで30分を要した反応時間を5~7分まで短縮できた。この短縮は効率化だけでなく粒子の良質化にも寄与する。
・誠南工業株式会社と共同でNBPD粒子の合成に最適化された独自の自動合成機を開発した。
・治療的核酸や反応に用いられる試薬、合成された粒子に関して、小・中大動物を用いて安全性を証明することが出来た。
更に、腫瘍局在制等もそれぞれの粒子で確認することが出来た。

研究開発成果の利用シーン

多くの研究機関、医療機関、製薬会社はDDSが無いために核酸医薬の研究が頓挫している。大規模合成の自動化が確立し中大動物の安全性が保証できたことから、NBPD は研究用試薬としての利用が始まっている。

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

動物実験用のDDSの製造・販売、皮膚塗布薬・口腔内噴霧剤の販売、および化粧品開発を進めている。

提携可能な製品・サービス内容

製品製造、共同研究・共同開発

製品・サービスのPRポイント

安価で安全性の高いDDSでの動物実験をサポートする。塗布薬や噴霧剤の浸透性向上に寄与する製剤開発。

今後の実用化・事業化の見通し

・皮膚塗布薬の販売の海外展開を拡大する。2024年から開始
・研究用のDDSの販売を拡大する。2024年から開始
・小動物の核酸治療を展開する。今後、臨床試験を進める。

実用化・事業化にあたっての課題

これまでの成果を生かし、上記3事業に集約する。ヒトの核酸治療については時間を要することと世界供給を可能とするためには更なる拡大生産系の開発が必要となることから他に委ねる。

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社ナノビヨンド
事業管理機関 一般財団法人大阪科学技術センター

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社ナノビヨンド(法人番号:4120001215507)
事業内容 医薬品製造
社員数 4 名
本社所在地 〒567-0085 大阪府茨木市彩都あさぎ7丁目7番15号バイオインキュベータ210号室
連絡先窓口 株式会社ナノビヨンド 前島宏城
メールアドレス info@m-tao.jp
電話番号 072-641-8100