文字サイズ
標準
色の変更

研究開発された技術紹介

  1. トップ
  2. 研究開発技術検索
  3. 本プロジェクトでは5G高速通信回路基板の製造に不可欠な難接着材料のダイレクト接合を可能とするプラズマ表面改質技術とフィルムロールを連続プラズマ処理できるロールtoロール型プラズマ表面改質装置の開発を実施した

接合・実装

本プロジェクトでは5G高速通信回路基板の製造に不可欠な難接着材料のダイレクト接合を可能とするプラズマ表面改質技術とフィルムロールを連続プラズマ処理できるロールtoロール型プラズマ表面改質装置の開発を実施した

大阪府

株式会社電子技研

2023年2月13日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 5G移動通信システムの実現に向けた低誘電率樹脂の直接接合技術の開発
基盤技術分野 接合・実装
対象となる産業分野 医療・健康・介護、環境・エネルギー、自動車、情報通信、スマート家電、エレクトロニクス、印刷・情報記録
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、高性能化(難接着材料へのプラズマ表面改質による接合(めっき・直接貼合・接着剤))、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(生産性増加)、環境配慮、低コスト化
キーワード プラズマ表面改質、減圧ロールtoロール装置、低誘電難接着材料への接着、5G高速通信回路製造技術
事業化状況 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中
事業実施年度 令和1年度~令和3年度

プロジェクトの詳細

事業概要

Society5.0に必要な高速通信(5G)用デバイス製造の基幹技術として、ロールtoロール型プラズマ表面改質装置の開発に取り組む。高速通信には低伝送損失積層回路基板が必須であり、本開発では、独自のプラズマ表面改質処理により基材表面に官能基を付与することにより、フッ素樹脂/フッ素樹脂間ならびにフッ素樹脂/銅箔間を、表面を荒らさず、かつ接着剤も用いず、直接接合することを可能にする技術を実現する。

開発した技術のポイント

・プラズマ表面改質技術
-大型基板(生産サイズ)におけるプラズマ処理条件の最適化
-プラズマ強度分布均一化の評価方法の確立
・ロールtoロール型プラズマ表面改質装置
-フィルム表面改質の条件最適化

具体的な成果

・プラズマ表面改質技術
-電子技研独自プラズマ表面改質技術を開発し、難接着材料(フッ素樹脂等)を表面粗化せずにダイレクト接合できる技術を開発した
(界面平坦度:100nm以下及び接合強度7N/cm以上を達成)
-本開発技術で試作した積層基板が従来技術より優れた高周波特性を有することを実証した
(伝送損失65GHz:-5dB以下を達成)
・ロールtoロール型プラズマ表面改質装置
-フィルム基材を連続ロールtoロールで減圧プラズマ表面改質処理できるロールtoロール型プラズマ表面改質装置を開発製造した
(各種フッ素フィルム安定テンション走行技術を開発)

知財出願や広報活動等の状況

・知財出願
発明の名称:接着構造及び接着方法
出願番号:出願2022-14705(2022年2月出願済)
大阪産業技術研究所・電子技研共同出願
・広報活動
展示会・学会・セミナー等で随時情報発信

研究開発成果の利用シーン

5G用途向け樹脂フィルムの表面改質処理を行う量産ロールtoロール型プラズマ表面改質装置
樹脂フィルムはフッ素樹脂・LCP・エンプラ系であり、低誘電かつ難接着の特性を有する基材が対象となる
低誘電難接着基材をプラズマ表面改質することで接着・接合・めっきの密着強度を上げるために利用される

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

材料メーカー(フッ素樹脂メーカー)を中心に設備導入検討評価を実施中。2023年度から2024年度の装置導入を目指す。一方で、本技術の市場投入のため営業活動をしており、川下ユーザーへの受託試作・受託生産を提案している。

提携可能な製品・サービス内容

設計・製作、製品製造、試験・分析・評価、技術ライセンス

製品・サービスのPRポイント

・フッ素樹脂などの難接着材料を表面粗化せず直接接合できる
・本技術で試作した積層基盤は従来技術より優れた高周波特性をもつ
・各種フィルム基材を連続ロールtoロールで減圧プラズマ表面改質処理できる装置である

今後の実用化・事業化の見通し

材料メーカー(フッ素樹脂メーカー)を中心に設備導入検討評価を実施中。2023年度から2024年度の装置導入を目指す。
一方で、本技術の市場投入のため営業活動をしており、川下ユーザーへの受託試作・受託生産を提案している。本研究開発終了後も大阪産業技術研究所様とは共同研究契約を結び、川下ユーザー評価条件出しの際の分析解析及び本開発技術の情報発信でご協力頂く体制を継続していく。

実用化・事業化にあたっての課題

特別な基材やロール機構への評価設備やプロセス改良改造している。今後は導体フィルム及び導体パターン複合フィルムの処理技術の開発を実施する。

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社電子技研 開発部、製造技術部
事業管理機関 一般財団法人大阪科学技術センター 技術振興部
研究等実施機関 地方独立行政法人大阪産業技術研究所 電子材料研究部 研究室長 小林 靖之・主任研究員 池田 慎吾・研究員 中谷 真大・主任研究員 品川 勉・研究管理監 千金 正也
アドバイザー 国立大学法人大阪大学工学研究科附属アトミックデザイン研究センター 教授 浜口智志

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社電子技研(法人番号:6120001102117)
事業内容 各種プラズマ処理装置、WET処理装置他、産業用設備の開発・製造・販売。設計・製造受託、プラズマプロセス処理及び開発。温調器修理(チラー修理)。産業用設備の保守メンテナンス。各種部品・機械・設備販売)
社員数 85 名
生産拠点 本社工場(大阪府)
本社所在地 〒570-0005 大阪府守口市八雲中町2-10-10
ホームページ https://denshigiken.co.jp
連絡先窓口 株式会社電子技研 開発部 小泉 剛
メールアドレス t.koizumi@denshigiken.co.jp
電話番号 06-6909-0550