バイオ
バイオマス分解酵素の大量生産を可能とする固体培養技術の実用化開発
岡山県
株式会社フジワラテクノアート
2020年3月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | バイオマス分解酵素の大量生産を可能とする固体培養技術の実用化開発 |
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基盤技術分野 | バイオ |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、農業、食品 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成27年度~平成29年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
麹菌は酵素の生産性が極めて高く、古くから醸造分野で利用されている。麹菌が保有する酵素遺伝子群の中には、バイオマスを効率的に分解するものが多くある。本研究開発では、セルフクローニングによりこの分解酵素遺伝子を高発現する麹菌を取得し、大型化した固体培養装置により分解酵素を大量生産する。大量生産した分解酵素と、国内の在庫が過剰にある未利用バイオマスの1つである菜種油粕を用いて、本技術の有効性を実証する
開発した技術のポイント
菜種油粕などの家畜飼料を効率的に分解可能とする複合酵素を大量生産する技術の実用化開発を行う
(新技術)
・安全なセルフクローニング技術を利用。また安全な菌であるため、固体培養設備も低コスト
・自動化・大型化した固体培養装置で、安価に大量生産が可能
(新技術のポイント)
セルフクローニング技術と固体培養技術の組合せにより、有用な複合酵素を安全・安価に大量生産する
具体的な成果
・様々な酵素の組合せパターンで、複合酵素を高発現するスーパー麹菌の育種に成功
・固体培養装置の小型試験機において、スーパー麹菌の最適培養条件を検討し、目的の複合酵素の高生産を達成
・実用化規模の固体培養装置(実機相当)においても、スーパー麹菌の最適培養条件を検討し、目的の複合酵素の高生産を達成。これにより、目的の酵素を大量に含んだ機能性飼料の大量生産を実現
・安全な麹菌の固体培養により、自動運転可能な固体培養装置で、有用酵素を安価に大量生産することが可能
研究開発成果の利用シーン
・機能性飼料
・複合酵素
実用化・事業化の状況
製品・サービスのPRポイント
・飼料消化率の向上(家畜の飼料コスト低減)
・菜種油粕などの難分解性飼料の高付加価値化
・安全で安価な、複合酵素大量生産システムの提供
今後の実用化・事業化の見通し
・事業化可能な培養スケールにおいて、スーパー麹菌の大量培養に成功したことで、スーパー麹菌と大型化かつ自動化された固体培養装置を組み合わせた新技術の実用化開発に成功
・本研究開発の根本にあるバイオリファイナリー(バイオマスからエネルギーや材料を生産する)技術は、効率的にバイオマスを分解する技術により、将来的に様々な分野に応用できる可能性がある
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社フジワラテクノアート |
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事業管理機関 | 公益財団法人岡山県産業振興財団 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社フジワラテクノアート |
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事業内容 | 醸造機械・食品機械・バイオ関連機器の設計、製造、据付、販売およびプラントエンジニアリング |
本社所在地 | 〒701-1133 岡山県岡山市北区富吉2827-3 |
ホームページ | http://www.fujiwara-jp.com/ |
連絡先窓口 | プロセス開発部 高橋佐都子 |
メールアドレス | takahasi@fujiwara-jp.com |
電話番号 | 086-294-1527 |
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