精密加工
油に代わるクリーンな媒体(水)を使用して、油静圧案内と同等の高精度・高能率加工を実現するシステム
岐阜県
株式会社ナガセインテグレックス
2020年4月20日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | クリーンルーム環境対応の水静圧軸制御オイルレス加工マシンと防錆・循環水系システムの開発 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 半導体 |
事業化状況 | 事業化に成功 |
事業実施年度 | 平成26年度~平成28年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
ものづくり現場では安心安全な生産実現と「持続可能な開発」のため、揮発性有機化合物(VOC)排出規制対応や油剤使用・廃棄物の削減といった社会的責務に加え、超精密・高品質な加工と製造環境の衛生化が強く望まれている。本研究開発では、油静圧に代替する水性静圧流体軸制御のオイルレス加工機とその循環・防錆に適す調整水の製法・浄化システムを開発し、高精度・高能率で油剤削減両立の環境に配慮した生産活動に貢献する
開発した技術のポイント
油に代わるクリーンな媒体(水)を使用して、油静圧案内と同等の高精度・高能率加工を実現するシステムの開発
(新技術)
油に代わるクリーンな媒体(水)を使用した軸受け機構
(新技術の特徴)
油静圧で課題になっている高回転領域での発熱の問題を解決
具体的な成果
・スピンドルや研削盤本体に使用する調整水(硫酸カルシウム218.44mg/3L:電気伝導度約100μS/cm)について、電気防錆時の電極間距離と防錆電流との関係を温度制御下で検証した結果、温度はクリーンルーム環境温度の23±1℃に収まっていることが確認できた
・各種脱気技術を検証した結果、脱気を行うことで水中の二酸化炭素、酸素等の溶存気体が低減し、脱泡の観点から水中に生じる気泡も低減する
・水系配管内部を再現した調整水の耐腐食性試験の結果、脱気には防錆向上効果がある
・スラスト軸受けのポケットを数値解析した結果、高速回転では大きな圧力差が生じる
研究開発成果の利用シーン
・油に代わるクリーンな媒体(水)を使用して、油静圧案内と同等の高精度・高能率加工を実現するシステム
‐半導体ウエハグラインダー
‐高速回転スピンドル
‐半導体ワークスピンドル
‐低振動、低脈動ポンプユニット
‐水静圧軸受を搭載した加工機
実用化・事業化の状況
製品・サービスのPRポイント
・水溶液(水)を精製するシステムは水道法試験をクリア
・RO膜式純粋装置を併用し、濁度0.1度を達成
・クリーンルーム環境下(23±1℃)において、精製水の調整水で電気防錆や濁度水質を満足する水溶液(水)の精製方法を確立
・研削盤本体の軸受け剛性や振動特性を左右する水溶液(水)の脱気技術を確立
・水溶液(水)を研削盤本体に供給するピストン式ポンプを新規開発し、油より低粘度の水でも脈動を抑える安定したシステムを構築
・水溶液(水)を媒体とするスピンドル系静圧軸受けを製作(現在評価中)
今後の実用化・事業化の見通し
・電気防錆法による実験レベルでの防錆効果が確認出来たことから、今後は複雑な構造を持つ研削盤本体への実装に向けた研究開発を進める
・スピンドルユニットのシステム開発を早期に進め、既存の研削盤に水静圧スピンドルを搭載して販売を行っていく
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社ナガセインテグレックス |
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事業管理機関 | 公益財団法人岐阜県産業経済振興センター |
研究等実施機関 | 国立大学法人岐阜大学 国立大学法人岩手大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社ナガセインテグレックス |
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事業内容 | 超精密加工用研削盤 |
本社所在地 | 〒501-2697 岐阜県関市武芸川町跡部1333 番地1 |
ホームページ | http://www.nagase-i.jp/ |
連絡先窓口 | テクニカルセンター 渡辺一人 |
メールアドレス | kwatanabe@nagase-i.co.jp |
電話番号 | 0575-46-2323 |
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