精密加工
サブミリオーダ部品のハンドリングを可能にするマイクロ・パーツ・ハンドリングシステムの開発
埼玉県
株式会社入曽精密
2020年4月7日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 微細部品の搬送・組立のための実用的なマイクロ・パーツ・ハンドリングシステムの試作開発 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
医療分野を中心に、サブミリオーダー部品の精度と量産性向上、コスト低減化を目指し、ハンドリング技術の研究開発を行う。(1)リアルタイム画像顕微鏡(2)操作工具(3)工具を並進・回転させるマニュピュレーター(4)パレットの4つの主要道具のうち、(2)、(3)を一体とした「マイクロハンド」の研究開発を中心に、中小製造業の現場で実際に導入可能なコストと使い易さを実現したシステムの技術を確立する
開発した技術のポイント
・サブミリオーダ部品のハンドリング(マイクロ・パーツ・ハンドリング)技術を目指す
・工具、工具を並進・回転させるマニュピュレータを一体化した「マイクロハンド」を核に、中小製造業が導入可能なマイクロ・パーツ・ハンドリングシステムを開発する
目標(1);1mm以内に収まるサブミリオーダサイズの部品2個を、挿入・勘合・スライド挿入する動作が行えるシステム
目標(2);段取り替えが容易に短時間で行えるシステム
目標(3);中小製造業でも手軽に導入できる操作性と価格
(新技術)
特徴
・熟練工でなくても作業が可能
・手作業に比べて単位時間当たり生産性が高く作業コスト低減ができる
・手作業に比べて時間が短縮できる
・作業の再現性が高く、品質一定化を図ることができる
具体的な成果
マイクロ・パーツ・ハンドリングシステムの仕様決定、構想設計
・サブミリオーダの微細部品の搬送・組立作業に必要となる機能を分析し、システムの仕様を決定
・第1次試作機を製作し、その評価を行った
第2次試作
・第1次試作機の評価により抽出された課題を克服した、第2次試作機を製作した
・第2次試作機は2台製作して評価を行い、量産化への課題をさらに明確にした
・段取り替えを容易にするために、照明の適切化、カメラの改良、テーブル構造の改良等の工夫を実施。目標(1)を達成
量産化に向けて
・市場にインパクトを与える使用方法を考案し、PR用のデモンストレーションシステムを構築
・製品化に向けて工業デザインを取り入れた設計を行い、商品価値の向上を図った
・中小製造業でも導入可能な販売価格に見通しをつけ、目標(3)をほぼ達成
φ60µmの微細穴にφ50µmの微細ワイヤを通す作業の様子
〜片方のグリップにφ60µmの微細穴が開いている部品を掴み、もう一方のグリップにはφ50µmの微小径ワイヤを把持して、挿入の作業を行っている様子。目標1を達成〜
デザイン案の一つ
〜商品価値を高めるために、工業デザインを導入〜
実用化・事業化の状況
今後の実用化・事業化の見通し
市場開拓に向け、微細加工トータル支援システムへと高めていく
・さらに微細加工、組立の汎用性を拡大し、市場を切り開くためには微細加工を行うためのトータルな支援システムが必要
・微細部品加工用のCAMシステムや治具システムの開発を行い、微細部品製造システムの完成へとつなげて行く計画
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社入曽精密 |
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事業管理機関 | 株式会社森精機製作所 |
研究等実施機関 | 森精機製作所ナノマシン研究所 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社入曽精密 |
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本社所在地 | 埼玉県入間市狭山ケ原369-1 |
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