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精密加工

CFRP等複合材料の高能率・高精度加工を実現するハイブリッドレーザ加工技術

愛知県

株式会社最新レーザ技術研究センター

2020年4月20日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 CFRP等複合材料の高能率、高精度ハイブリッドレーザ加工技術の開発
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 航空・宇宙、自動車
事業化状況 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中
事業実施年度 平成26年度~平成28年度

プロジェクトの詳細

事業概要

自動車産業や航空機産業の課題である燃費向上、強度向上、高硬度材料対応、新素材加工対応、CO2排出量の低減、信頼性向上、および一体部品・複雑形状部品加工対応に対して、CFRP材を高速、高精度にレーザ加工する加工装置の開発に関するものである。回折光学素子(DOE)を利用したビーム分岐・合成光学系を開発して、連続発振の高輝度固体レーザと合成することにより2MM板厚のCFRP部材を毎分2M以上の高速で切断できるレーザ加工装置を開発する

開発した技術のポイント

CW発振で高輝度のファイバレーザと超短パルスのQスイッチYAGレーザをビーム分岐合成光学系で分岐・合成・集光・スキャン操作したハイブリッドレーザ加工システムによる高能率・高精度のレーザ加工法を開発する
(新技術)
CW発振高輝度レーザと超短パルス発振レーザを特殊光学系で合成したレーザ加工法
(新技術の特徴)
従来の約10倍高速化した高能率・高精度の高能率・高精度ハイブリッドレーザ加工システム

具体的な成果

・超短パルスレーザ加工に比べて、直線加工で6倍の加工速度、16穴加工で約5倍の加工速度によりアブレーション加工が生じ、切断断面は非常にシャープで有孔引張試験ではドリル加工した試験片よりも高い破断強度を示した
・直線的トリミング加工では目標値の500mm/minは達成できなかったが、300mm/minの速度を達成した
・SMファイバレーザのレーザ出力およびスライダーの速度と加工速度の関係を明確にした
・厚板加工において、内部の熱伝導状態を分析するために、有限要素法を用いた解析プログラムを導入し、加工のシミュレーションをすることにより、より最適な加工条件を追求した
・超軽量の消音パネル(CFRP+アラミドハニカム製)板厚1.0mmのCFRP板に1個の穴をレーザ加工する時間を従来の5.4秒から約1.0秒とほぼ目標値を達成した

研究開発成果の利用シーン

・高能率・高精度ハイブリッドレーザ加工技術
‐CFRP部材の加工に利用
‐ファイバレーザとQスイッチYAGレーザのビーム分岐合成によるハイブリッドレーザ加工システム

実用化・事業化の状況

製品・サービスのPRポイント

・板厚10mmのCFRP材の切断加工速度:100mm/min
・寸法精度:±10μm以下
・切断面粗さ:±3μm以下

今後の実用化・事業化の見通し

問題点(ノズル構造の改良、最大出力下の品質確保、加工ソフトの開発)を解決し、今後ハイブリッドレーザ加工装置を市販できるよう改良し、平成30年度より事業化していく予定である

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社最新レーザ技術研究センター
事業管理機関 株式会社最新レーザ技術研究センター
研究等実施機関 株式会社ナ・デックス
株式会社ナ・デックスプロダクツ
国立大学法人岐阜大学

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社最新レーザ技術研究センター
事業内容 最新レーザ技術・溶接技術の開発、レーザ加工・溶接技術の受託研究・受託加工、レーザ加工装置の販売等
本社所在地 〒446-0026 愛知県安城市安城町広美40-7
ホームページ http://altrec.la.coocan.jp
連絡先窓口 代表取締役 沓名宗春
メールアドレス altrec-kutsuna@nifty.com
電話番号 0566-91-2281