文字サイズ
標準
色の変更

研究開発された技術紹介

  1. トップ
  2. 研究開発技術検索
  3. メカニカルな工法でリチウムイオンキャパシタ(LIC)用孔開き集電体の高度化と量産を実現し、既存品との差別化をめざす

精密加工

メカニカルな工法でリチウムイオンキャパシタ(LIC)用孔開き集電体の高度化と量産を実現し、既存品との差別化をめざす

大阪府

松陽産業株式会社

2021年2月19日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 リチウムイオンキャパシタ(LIC)用孔開き集電体の量産を実現する革新的プレス加工技術の開発
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 環境・エネルギー、自動車、電池
事業化状況 事業化に成功
事業実施年度 平成24年度~平成26年度

プロジェクトの詳細

事業概要

高出力を特徴とするリチウムイオンキャパシタ(LIC)の高容量化に極めて有効なプレドープ法に必要である、微細孔を有する金属箔集電体の製造法に係る技術開発を行う。特にコイル状の箔を得るための基本技術を確立し、量産の可能性と最適条件を探求する。従来のパンチング法では実現できない高品質な微細孔を有し、エッチング法では不可避の化学的処理を要さず特殊電極表面性状の効果を最大限活用した金属箔集電体を実現する

開発した技術のポイント

高出力を特徴とするリチウムイオンキャパシタ(LIC)の高容量化に極めて有効なプレドープ法に必要である、微細孔を有する金属箔集電体の製造法に係る技術開発を行う
(新技術)
エッチング法よりもコスト的に有利で、かつ、パンチング法では提供できなかった微細な孔径を有する金属箔集電体の量産化に向けた基本技術を開発する
(新技術の特徴)
DC法を用いた金属箔集電体の量産化が実現すれば、我が国のLICの国際的な競争力の向上につながることが期待される

具体的な成果

・DC法による量産レベルでの孔形成のための基本技術確立
‐長尺・幅広化の実現、均一加工技術の開発、加工スピードの確保、微細孔加工技術の確立にめどをつけた打ち抜き加工後の微粉(十円硬貨模様比較)
・微細なカスの確実な回収技術の確立
‐打ち抜き加工後のカス(微粉)の除去技術の基礎を把握した
・異種材コイルを個々に巻き出し、巻き取る技術の開発
‐複数の異種材コイルをコントロールする技術を開発・確立した

研究開発成果の利用シーン

高品質な微細孔を有した金属箔

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・基礎となるプレス技術、巻き出し・巻き取り技術、カス(微粉)の回収技術の基本構築を達成した
・DC法での技術を応用し、各種金属薄膜に対して微細孔をメカニカルに加工できるアプリケーションについても検討を開始した

製品・サービスのPRポイント

・高品質な微細孔を有した金属箔集電体の量産化が既存LIC製品との差別化に寄与
‐従来のパンチング法では実現できなかった、高品質な微細孔を有した金属箔集電体がメカニカルな方法で実現できる(本研究開発が最終的にめざす目標)
・エッチング法では不可避の化学的処理を要さないため金属箔集電体のより安価な提供が可能
‐DC法ではエッチング法のように化学処理を行うことで特殊表面処理された電極材の性能を損なうことがなく、かつ、金属イオンが含まれる廃液処理も不要とすることができ、コスト的により安く提供できる可能性がある

今後の実用化・事業化の見通し

・更なる事業化に向けた技術の向上(長尺化・幅広化・カス(微粉)の回収技術・再現性確保)、川下ユーザー・市場の動向に対応でき得る技術基盤の構築を進める予定である
・本研究の目的のひとつであるDC法の基礎技術を用いた他分野への応用も念頭に展開を検討している(先端研究開発向けの各種金属箔利用の可能性の探求など)

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 松陽産業株式会社
事業管理機関 公益財団法人岡山県産業振興財団
研究等実施機関 岡山県工業技術センター

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 松陽産業株式会社
事業内容 パンチングメタル、自動車・交通機関システム用部材、精密パンチングメタル、遮音・吸音パネル、建築・土木関連部材、パンチングパネル2次加工品、パンチング樹脂および複合品パネル、特別仕様多機能パネル、受託設計開発、デザインパンチングパネル、一般コンシューマー向け商品、太陽光発電所
本社所在地 〒541-0053 大阪府大阪市中央区本町二丁目1番6号堺筋本町センタービル16階
ホームページ http://www.shoyo-sangyo.co.jp/
連絡先窓口 ウェブサイト内お問い合せフォーム