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情報処理

複数種の異物を同一ステージ上にて判定可能なフィルム検査機器により、生産性向上とコスト削減を実現

愛知県

株式会社マイクロブレイン

2022年1月28日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 透過型格子フィルタ法を用いた次世代型フィルム検査装置の開発
基盤技術分野 情報処理
対象となる産業分野 医療・健康・介護、農業、産業機械、スマート家電、食品、電池、半導体、工作機械、光学機器
事業化状況 事業化に成功し継続的な取引が続いている
事業実施年度 平成23年度~平成25年度

プロジェクトの詳細

事業概要

「透過型格子フィルタ法」を用いた次世代型フィルム検査装置を実現する研究開発である。第1に「透過型格子フィルタ法」の実用化を行い、簡易的な機構を開発し、制御装置に移植する事でインラインでの評価検証を行う。第2に高性能画像処理用プラットフォームを開発統合し、ユーザー試験運用に対応した機構の開発を行う。実運用の結果、改善点に対応しさらには機能の向上を目指す

開発した技術のポイント

「透過型格子フィルタ法」を用いた次世代の画像検査装置を開発し、透明異物の欠陥検出、微細な有色異物の検出、リアルタイム画像検査装置の実現、低価格で高性能な検査装置の実現といった要請に対応するための基盤技術を開発する

(新技術)
透過型格子フィルタ法」を応用した工業用エリアセンサカメラを異物検査に用いる
(新技術の特徴)
・正確性を伴う機能の向上により、生産性が大幅に向上する
・単独ステージ化に伴い、検査機器台数削減による導入コスト削減や省スペース化等に貢献する

具体的な成果

・調軸法の研究開発
‐調軸装置、及び各軸(X、Y、Z軸)精度と各軸回転の調整誤差が0.5mm以内となる調軸法を開発した
・運用結果のフィードバックによる検査装置の高度化
‐フィルム移動速度:分速30m、透明異物の検出精度:0.05mm2以上、黒色異物の検出精度:0.3mm2以上、検出率:100%を達成した
・ユーザー試験における、各種項目の目標値の達成
‐エンドユーザーの実際の生産ラインで運用した際に、フィルム移動速度や検出率等4項目の目標値を達成した
・事業化の検討

研究開発成果の利用シーン

工業用エリアセンサカメラを用いた、設置や利用にかかるコストが低くかつ高精度なフィルム検査機器

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・本事業で開発した「試作機器一式」と「高性能画像処理用プラットフォーム」を基にして「高速画像処理フィルム検査装置ZEROSGRID」及び「組み込み用LinuxマザーボードZEROSCORE」を実用化、製品化し、営業活動を開始した
・営業戦略として具体的には商社、フィルムメーカーとのコンタクトを開始しているが、まだ知名度が低いため販促としては過渡期にある

製品・サービスのPRポイント

・欠陥の検出精度向上による作業効率の向上で、人件費等の削減に貢献
‐「透過型格子フィルタ法」により従来検出ができなかった大きさ0.05mm2の微細な透明異物の検出が可能になる
‐透明異物による欠陥や微小有色異物といった目視では処理できなかった欠陥・異物の検出が可能になり、製品品質を保証できる
‐欠陥の検出精度の向上で、生産性の大幅な増加に貢献する
・設備の小型化・効率化により、設備の利用・設置の際にかかるコストを削減
‐従来達成できなかった欠陥検査の単独ステージ化が可能となり、判別する異物が複数種ある場合でも1つのステージ上での検査が可能になった
‐検査機器の台数を削減することにより、導入コスト削減、設置コスト削減による低コスト化、省エネルギー化及び省スペース化に貢献する
本検査装置では下記のことが可能となっている
1.透明フィルムの透明欠陥の可視化
2.デジタル画像データの超高速演算
3.演算で多種多様な欠陥検出
4.欠陥の数値化・定量化
5.官能検査の自動化
6.単独ステージでの観察

今後の実用化・事業化の見通し

・今後は、展示会等に出展して知名度を上げていくことを検討している
・まずは本事業のアドバイザーである川下製造業者に対して、本事業で開発した検査装置を納入することを当面の目標としたうえで、経営コンサルタント、技術コンサルタント、大学等の研究機関と連携を取りながら、検査装置をユーザーニーズに合った形にカスタマイズしていくことを目指す
・また、検査装置をフィルムメーカー、PDF製造装置メーカー等のユーザーに直接販売していくとともに、提携代理店と協力しながら、国内外における販路を開拓していく予定である

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社マイクロブレイン
事業管理機関 公益財団法人名古屋産業振興公社
研究等実施機関 株式会社愛央技研
名古屋市工業研究所

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社マイクロブレイン
事業内容 ZEROS(画像検査装置);システムハウス(HW/SW開発)
本社所在地 〒480-1117 愛知県長久手市喜婦嶽205番地ユーザンビル4F
ホームページ http://www.microbrain.ne.jp/
連絡先窓口 神谷秀人
メールアドレス sales@microbrain.ne.jp
電話番号 0561-62-1264