立体造形
乾燥不要ペレット、共重合体化により透明リサイクルPETペレットを製造
京都府
株式会社大剛
2020年3月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 医療・化粧品用の共重合体化による新規なリサイクル技術を用いた透明RPETの研究開発 |
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基盤技術分野 | 立体造形 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、環境・エネルギー |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
リサイクルPET樹脂は乾燥不足により生じる加水分解で成形品の物性が著しく損なわれ、再商品化率が低かった。一方、医療分野では安全性などの観点からガラスではなく、透明性に富み、耐衝撃強度のあるプラスチック容器類の開発が求められている。そこで、本事業では、温風徐冷工程による乾燥不要のペレット化技術を確立し、共重合体化による非晶性の新規透明リサイクルPET樹脂の開発を行う
開発した技術のポイント
乾燥不要のペレット化技術と共重合体化による非晶性の透明リサイクルPET樹脂を開発
・リサイクルPETペレットの含水率低下:8、000ppm→50ppm以下
・透明リサイクルPETブレンド材料の開発:50%→80%
(新技術)
<乾燥不要のペレット+リサイクルペットの共重合化>
(特徴)
・射出成形時におけるリサイクルPETペレットの乾燥工程を不要に
・ブロックポリマーとブレンド化することにより透明性を有するリサイクルPET樹脂製品を提供
・PET樹脂は耐薬品性を有することから医療・化粧品のみならず、研究所や工場等の実験施設での実験器具および透明使い捨て容器等へ応用範囲が広がる
具体的な成果
・大気中の水分吸水率が非常に低いリサイクルPETペレットを開発
-リサイクルPET樹脂、リサイクルポリプロピレン、ブロックポリマーの低含水率ペレット創製可能性を検証
-リサイクルPETフレークの乾燥条件、樹脂の冷却工程における温風乾燥ライン長さを検討
-温風徐冷乾燥ラインにより、ペレット表面から内部まで均一な結晶構造を担持したリサイクルPETペレットを開発に成功
-開発したペレットは、大気中の吸水率が非常に低く、乾燥工程なしで射出成形可能
・底部透過率80%以上の透明化粧品容器を作製
-リサイクルPET樹脂と、イソフタル酸系共重合体またはブロックポリマーをブレンドした結果、イソフタル酸系ブロックポリマーを用いた場合にのみ、高い透明性を有するリサイクルPETが得られることが判明
-イソフタル酸系共重合体を用いたリサイクルPETブレンド樹脂の最適成形条件を検討
-リサイクルPET含有率35%において、ほぼ透明である化粧品容器を作製(底部透過率83%)
知財出願や広報活動等の状況
論文:RPETペレットの高次構造の制御に関する研究
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・H25年度の実用化に向け、補完研究を継続
・成形用材料のR-PETペレットあり(無償)
製品・サービスのPRポイント
・低コスト化→成形工程で200ppm以下の乾燥が必要なところ乾燥不要なペレットを開発することで製造コストを削減
・歩留まり向上・ロス削減→水分による加水分解が抑えられ成形性が向上
・精度向上→光透過率を50%から80%に向上
今後の実用化・事業化の見通し
・多数の引き合いがあり、H25年の事業化を目指す
-京都工芸繊維大学にてR-PETペレットの研究を継承。吸水性の検証のためR-PETペレットの結晶化評価の研究を継続実施
-国内循環型商材として堅調な需要要請に答えるべく乾燥不要なペレットは川下企業からの引き合いが多数ありH25年上市を目指す
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社大剛 |
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事業管理機関 | 公益財団法人京都高度技術研究所 |
研究等実施機関 | 株式会社クニムネ 国立大学法人京都工芸繊維大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社大剛 |
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事業内容 | リサイクル樹脂・成形品の製造加工 |
本社所在地 | 京都府長岡京市神足寺田17-2 |
ホームページ | http://www.yasuda-group.co.jp |
連絡先窓口 | 再商品化事業部部長 居野家博之 |
メールアドレス | npo-ecokyokai@w3.dion.ne.jp |
電話番号 | 075-958-6661 |
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