機械制御
原子力発電所のプール等の点検を自動化する自律航行型水中多目的ロボットの開発により、安全安心な点検作業を実現
神奈川県
株式会社キュー・アイ
2020年3月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 自律航行型水中多目的ロボット(AUV)の開発 |
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基盤技術分野 | 機械制御 |
対象となる産業分野 | ロボット |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
原子力発電所や工場などの大型貯水設備で使用する自律航行型水中多目的ロボット(AUV)を開発する。水中ロボットは、水中を無索(ケーブルレス)で自由自在に泳ぎ回り、各種点検作業を行った末に出発点に自動的に帰還する。いわゆる「大型のカプセル内視鏡」として、設備の安全安心と検査の高速化・省力化に貢献する。開発終了後には、原子力産業を中心に販売する。また、研究開発した位置決め技術は各種産業に転用可能である
開発した技術のポイント
プール向けに特化した小型・低価格・高精度のAUVロボットを開発
・主材→耐食アルミ製、構造30m完全防水
・寸法→外径26cm
・潜航時間→2時間
(新技術)
<自立航行型水中多目的ロボットシステム>
・全自動検査
・検査範囲が広い
・スキル不要
・時間制約がない
・人件費が低い
具体的な成果
・各種モジュールによって構成されるAUVロボット本体を開発
‐MEMS技術を採用した3軸加速度・3軸加速度センサー・24bit高速高性能A/Dコンバータ・温度センサーをパッケージ化した慣性航行法ジャイロモジュールを開発
‐その他、音響障害物センサモジュール、超音波球面モータ駆動の超小型カメラモジュール、マグネットカップリング方式を採用したMCスラスタモジュールなどの各種モジュールを開発
‐AUVロボット本体は、これらモジュールによって構成される
・AUVロボットのドッキングステーションを開発
‐AUVロボット本体とのドッキング、AUVロボット本体への充電、画像取込み、光ファイバーケーブルの出し入れ、AUVロボット本体及びコントロールサポートシステムとの通信等が可能なドッキングステーションを開発
‐AUVロボット本体を用いて動作検証を行い、ケーブルの出し入れ動作、ドッキング動作、充電動作が正常に行われることを確認
・制御管理を行うコントロールサポートシステムを開発
‐映像・操作パネルの表示・自動制御プログラムの開発等が可能なコントロールサポートシステム、またAUVロボット本体の操作が可能なジョイスティックコントローラを開発
‐動作検証を行い、基本的な表示・制御動作が正常に行えることを確認
知財出願や広報活動等の状況
出展:第5回ロボット大賞パネル展示(H24.10)、2011国際ロボット展(H23.11)
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・H25年度の実用化を予定
・自律航行型水中多目的ロボット(AUV)システムの試作機あり
製品・サービスのPRポイント
新製法等の実現→検査の全自動化、定期的・長期間の検査が可能
今後の実用化・事業化の見通し
更なる改良に取り組み、ユーザーニーズを把握
・基本自動航行動作が行える状態に各モジュールを調整・改良し、AUVシステム全体を完成
・AUVシステム全体の完成後、デモや展示会に多数出展し、ユーザーの意見を聞く機会を増やす。主なユーザーにサンプルとして出荷し、現場で使用していただく予定
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社キュー・アイ |
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事業管理機関 | 株式会社キュー・アイ |
研究等実施機関 | 国立大学法人東京農工大学 国立大学法人東京大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社キュー・アイ |
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事業内容 | 水中、管内、耐放射線テレビカメラ・ロボット等の開発・製造・販売・輸出入 |
本社所在地 | 〒236-0004 神奈川県横浜市金沢区福浦2-4-7 |
ホームページ | http://www.qi-inc.com |
連絡先窓口 | 技術開発部部長 松原修 |
メールアドレス | matsubara@qi-inc.com |
電話番号 | 045-783-1035 |
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