バイオ
道産バイオマス資源を活用した高機能発酵ヤーコン頂葉茶と発酵青汁の開発
北海道
株式会社北海道バイオインダストリー
2020年4月8日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 北海道の未利用資源活用による整腸作用等を有する高機能発酵青汁の加工技術開発 |
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基盤技術分野 | バイオ |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、食品 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化間近 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
医療・介護・健康関連産業等の現場において、野菜不足による栄養不足や整腸トラブルに対して、あるいは花粉症やハウスダストなどのアレルギーについて改善食品の要望がある。これらの必要性は一般市場にも共通するものであり、本事業では免疫機能の向上作用が確認されている植物性乳酸菌ホッカイドウ株と抗アレルギーに効果が期待できるヤーコン頂葉を組み合わせた高機能発酵青汁及び発酵食品製品化の研究開発を行う
開発した技術のポイント
北海道産機能食材の組合せにより、高機能発酵青汁と発酵食品の製品化を目指す
・免疫機能向上作用を持つ植物性乳酸菌ホッカイドウ株と抗アレルギー効果が期待できるヤーコン頂葉を組合せた高機能発酵青汁、発酵食品
・美味しく、栄養価に富み、身体によい生体調節機能を持つ製品(便通改善、骨粗しょう症予防、抗酸化、抗アレルギー等)
具体的な成果
・豆乳とヤーコン芋の同時発酵工程の確立
‐ヤーコンのポリフェノールがホッカイドウ株の増殖を抑制しないこと、ホッカイドウ株の増殖にフラクトオリゴ糖が消費されないこと等を明らかに。また、従来製法のアレンジで、菌数2×109CFU/mlを含む発酵ヤーコン豆乳の同時発酵が可能なことを確認
‐既存工場設備により、目標値の15,000円/kgで、既存技術で製造したものと同じスペックの発酵ヤーコン豆乳粉末を製造できた
・ヤーコン頂葉茶の発酵茶製造法の確立
‐品種による成分・機能性の違いが明らかになり、抗アレルギー作用が期待できる発酵茶を開発することができた
・発酵ヤーコン豆乳粉末、ヤーコン頂葉茶の機能性・安全性評価
‐細胞を用いた免疫機能性向上作用の評価の結果、ヤーコン葉にヒスタミン遊離抑制作用があることを確認。さらに発酵させた発酵茶は機能性が向上することが明らかに
‐ラットでもヒトでも発酵ヤーコン豆乳粉末の摂取は、腸内発酵を活発にして腸内の有機酸生成を増大させ、pHを下げる状況を作り出した。4週間の継続摂取により効果がより明確になることを確認
‐発酵ヤーコン豆乳粉末、発酵ヤーコン茶ともに食品としての安全性を確認
・発酵青汁整腸作用図
~便秘を自覚する12人の被験者に、発酵ヤーコン豆乳粉末とプラセボ食品を、間隔をあけてそれぞれ4週間摂取させて便を分析した結果、DGGE法で得られるバンドパターンの変化を確認。ヤーコン摂取期間ではプラセボと比較して、GC含量の高い善玉菌が増加しており、しかも摂取4週間目で顕著にその傾向が観察された~
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・実用化に成功、H25年度の事業化を目指す
・発酵ヤーコン頂葉茶の無償サンプル、発酵青汁の有償サンプルあり
製品・サービスのPRポイント
・低コスト化→「発酵豆乳ヤーコン混合パウダー」の新製法を開発し、1ラインでの製造実現により製造コストを60%削減
・新製法の実現→ヤーコン頂葉の呈味性改善法として発酵処理法を確立し、得られた発酵ヤーコン頂葉は機能性が2倍以上に向上
今後の実用化・事業化の見通し
・ヤーコン頂葉茶、ヤーコン青汁ともに近年中の製品化を予定
‐【発酵ヤーコン頂葉茶】サポイン事業で優れた抗アレルギー作用が確認され、機能性食品受託メーカーが花粉症対策製品等への使用に関心を示している。機能性の作用機序や作用している成分の特定と規格化に向け、補完研究を実施中。健康茶としての製品化にはさらなる呈味性改善が必要であり、ハーブティー等とのブレンドによる製品化やカプセル形態の機能性食品としてH26年以内の販売を予定
‐【発酵ヤーコン青汁】試作品や主たる機能性素材である発酵豆乳ヤーコン粉末を、健康食品の受託メーカー等に提供し、OEM製品の商談を進めるとともに、自社製品としてのH25年度中の製品化を予定
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社北海道バイオインダストリー 恵庭事業所 |
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事業管理機関 | 株式会社北海道バイオインダストリー |
研究等実施機関 | 株式会社ウェルネスプランニング札幌 森永製菓株式会社 ヘルスケア事業部 国立大学法人北海道大学 大学院 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社北海道バイオインダストリー |
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事業内容 | 道産農産物の生体調節機能の研究により健康機能を高めた機能性食品を開発・製造 |
本社所在地 | 北海道札幌市豊平区平岸7条14丁目3-43 |
ホームページ | http://www.bio-do.co.jp |
連絡先窓口 | 開発部 長斎藤昭彦 |
メールアドレス | asaito@bio-do.com |
電話番号 | 011-812-2512 |
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