接合・実装
基板にホーロー材を使用した照明用LEDモジュールを搭載することで、自動車用ヘッドランプの長寿命化・高効率化を実現
鳥取県
株式会社フィアライト
2020年4月7日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 長寿命・高効率照明用LEDモジュール基板の開発 |
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基盤技術分野 | 接合・実装 |
対象となる産業分野 | 自動車、スマート家電 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成24年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
ハイブリッドカー・電気自動車において、消費電力の削減が強く求められている。エネルギー効率は、電球では、15LM/W程度であるが、LEDでは、80LM/Wにもなる。また、家庭においては、蛍光灯が110LM/Wに達している。長寿命でかつ蛍光灯を凌駕するエネルギー効率のLED光源の開発のため、高放熱LED光源用基板を設計技術・メタル加工技術の高度化とホーロー技術の導入を行う。120LM/W(総合効率)以上の達成を目指す
開発した技術のポイント
自動車のヘッドランプ用として、絶縁層にホーロー材を用いた長寿命・高効率の照明用LEDモジュール基板を開発する
(新技術)
照明用LEDモジュールのCOB(Chip_on_Board)絶縁層にホーロー材を使用する
(新技術の特徴)
放熱性を高め、熱と光による劣化を抑制することで、LEDの長寿命化・高効率化が可能となる
具体的な成果
200ミクロン厚のLED実装基板の形成
・ホーローを使用した無機絶縁層上への銅めっきを形成し、十分な絶縁体圧を確認した
・無機塗料に絶縁物を加えた塗料を積層塗装し、絶縁耐電圧4kVのホーロー基板を開発、熱伝導率の高いフィラーを加え、3.3W/mKを達成した
・封止樹脂の評価のために、LEDモジュールを80W程度の照明器具として点灯し、1000lmで1,000時間、異常等はみられないことを確認した
研究開発成果の利用シーン
絶縁層にホーロー材を用いた長寿命・高効率の200ミクロン厚LED実装基板
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
現段階では未だ実用化・事業化の方向性は見えていない
製品・サービスのPRポイント
長寿命・高効率のLED実装基板による自動車ランプの低コスト化
・200ミクロン厚のLED実装基板の作成に成功、自動車ランプへの搭載可能性を確認した
・無機塗料に絶縁物(ホーロー材)を加えた塗料を積層塗装し、絶縁耐電圧4kVのホーロー基板を開発、高熱電導フィラーを添加し3.3W/mKを実現した
・オール無機基板の中で系内唯一の有機材料の封止樹脂について十分な耐久性を確認している
・800W程度の照明器具として点灯、1,000lmで1,000時間異常がないことを確認している
今後の実用化・事業化の見通し
・高放熱ホーロー材を構成する材料系と添加方法については、ほぼ確立している
・メッキの剥離強度を有する基板の耐電圧について、さらなる向上が必要である
・ヘッドライトにLEDモジュールをどう組み込むかは、組み立てメーカー・エンドユーザーと交渉が難航している
・一般照明用と自動車ヘッドランプ用で光源としての開発・設計の基本は同じであり、動作モードを変換することで、同じ工場で生産することが可能なため、量産規模を拡大することができさらなるコスト低減が実現する
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社フィアライト |
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事業管理機関 | 公益財団法人鳥取県産業振興機構 |
研究等実施機関 | アロー産業株式会社 太洋住研ホーロー株式会社 地方独立行政法人鳥取県産業技術センター 電子・有機素材研究所 公益財団法人鳥取県産業振興機構 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社フィアライト |
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本社所在地 | 鳥取県鳥取市若葉台南7丁目5番1号 |
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