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接合・実装

高速熱ナノインプリント技術を開発!超高密度磁気記録媒体の作製に貢献!

兵庫県

明昌機工株式会社

2020年4月13日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 金属ガラスを用いた超高密度磁気記録媒体作製に係る熱ナノインプリントプロセスの開発
基盤技術分野 接合・実装
対象となる産業分野 環境・エネルギー、情報通信、印刷・情報記録、光学機器
産業分野でのニーズ対応 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化)、低コスト化
キーワード ナノインプリント、レーザー、金属ガラス、BMP、ナノパターン
事業化状況 研究実施中
事業実施年度 平成23年度~平成24年度

プロジェクトの詳細

事業概要

省エネルギー・イノベーションとしてHDD用磁気記録媒体の超高密度化が要求され、媒体方式としてパターン媒体方式への変換が必要とされている。このことより、金属ガラスを用いた超高密度磁気記録媒体作製方法として熱ナノインプリントプロセスを開発し、2.5インチ金型を用いて超高密度パターン媒体を作製し、超高密度磁気記録媒体の実用化を加速する。

開発した技術のポイント

高記録密度磁気記録媒体の将来の実用化に対応した高速熱ナノインプリント技術及び装置を開発、2.5インチ金型を用いて金属ガラスへのインプリントを実施し、超高密度媒体を試作すると共にその特性評価を行う
(新技術)
・レーザ照射方式熱ナノインプリントを開発する
・基板全面でのパターン深さ制御を実現する
(新技術の特徴)
・加熱・冷却時間の短縮が可能である
・大面積に均一なナノパターンの転写ができる

模式図
具体的な成果

・熱ナノインプリントの転写サイクル高速化
‐レーザによる局所瞬時加熱・冷却の研究開発を行った
‐高速加圧システムの研究開発を行った
・基板全面でのパターン深さ制御
‐粘弾性流動加工の基礎的な評価を行い、インプリント加工条件を最適化した
‐インプリント形状の計測・解析技術の研究開発を行った
・インプリント圧力分布の均一化の研究開発

レーザー照射式熱ナノインプリント装置
研究開発成果の利用シーン

・熱ナノインプリントを活用した超高密度磁気記録媒体
・高速・大面積熱ナノインプリント装置
・金属ガラスの微細構造体転写装置

転写した記録媒体
転写パターンのSEM写真

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・現在、事業化時期を見極めているHDD用途の技術を開発した
・新たに探索した先端医療機器用は基礎的検討を実施するため研究予算を申請し、技術のブラッシュアップをスタートした

提携可能な製品・サービス内容

設計・製作、共同研究・共同開発、技術ライセンス

製品・サービスのPRポイント

・転写サイクルの短縮による製造コストの削減
‐従来:抵抗加熱ヒータ方式により、金属ガラスのインプリント温度まで加熱するのに約3分、冷却にも数分要していた
‐レーザ照射方式により、金属ガラス層のみを局所加熱することで60秒以内の加熱時間でインプリント温度に到達可能、冷却時間も60秒以内に短縮した
・大面積インプリント技術の開発
‐2.5インチ基板を用いたインプリント試験を実施、基板全面にわたり均一なナノパターンの転写が可能となった
・インプリント最適加工条件の確立による歩留まりの向上
‐低温・低速でのインプリント条件でインプリント表面の平坦性が優れることを明らかにした
‐磁気記録媒体の試作では、結晶化を回避可能な時間余裕をもって可能な限り低温かつ高荷重でインプリント加工することが望ましい

今後の実用化・事業化の見通し

・本開発プロセスを用いた磁気記録媒体の成立性検証と技術ブラッシュアップを継続し、磁気記録媒体の市場動向に合わせた製品開発および周辺技術保有企業との連携を図る
・磁気記録媒体のみに限らず、ホログラムや医療用回析格子等の工業的用途への展開を模索し、市場規模拡大と広範な実用化に努める

実用化・事業化にあたっての課題

・金属ガラスへの医療用回折格子の作製に取り組んでいる。小片での高アスペクトパターン成形は達成できているが、大面積化が課題である。

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 明昌機工株式会社
事業管理機関 一般財団法人素形材センター
研究等実施機関 国立大学法人東北大学 金属材料研究所
一般財団法人素形材センター 次世代材料技術室(RIMCOF室)東北大学研究室
アドバイザー 兵庫県立大学 松井真二教授、 昭和電工株式会社 茂 智雄様、 HOYA株式会社 渡邊 強様

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 明昌機工株式会社(法人番号:4140001041348)
事業内容 精密機器の設計製作組立制御
社員数 51 名
生産拠点 本社工場
本社所在地 〒669-3634 兵庫県丹波市氷上町沼148
ホームページ www.meisyo.co.jp
連絡先窓口 管理部総務課 芦田基
メールアドレス ashida.motoi@meisyo.co.jp
電話番号 0795-82-7111