情報処理
高齢者にも聞こえやすい携帯電話を!高齢者にも聞こえやすい携帯電話を!電話等の音質向上に向けた音声の高域復元技術の開発
滋賀県
日本ロジックス株式会社
2020年3月23日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 電話音声の高域復元による聴認度改善技術の研究開発 |
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基盤技術分野 | 情報処理 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、情報通信、スマート家電 |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成21年度~平成21年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
本研究では、3.4KHZに帯域制限された電話音声の高域を、高精度復元する技術を開発する。具体的には、(1)適応ベース帯域選択非線形高域復元技術、(2)最小2乗規範と主成分分析を融合したCODEBOOK作成技術、(3)TOTALVARIATION信号分離による有声と無声の分離技術の3技術を完成して導入する。また、このアルゴリズムを薄型カードまたはLSIに実装して製品化し、携帯電話と有線電話に導入する
開発した技術のポイント
すべての音声に対して5dB以上の改善を目指す
・通常会話で95%以上の認識率
・騒音環境下での復元は、ガウス整雑音の場合に信号対ノイズレシオ(S/N)で10db、有色性ノイズの場合5dbの向上
・PC上の処理において実時間処置の10倍の高速実装
・高域復元率をアルゴリズム向上目標の80%に設定
(新技術)
1.適応ベース帯域選択非線形高域復元技術
2.最小2条規範と主成分分析を融合したCodeBook作成技術
3.TotalVariation信号分離による有声と無声の分離技術を活用した高域復元・生成
(新技術の特徴)
・本人の生声により近く、鮮明に聞こえる
・雑音環境下で聞きやすい
・高齢者の聴認性が向上し、ストレスや誤認識が低減する
・コンピュータによる電話恩師絵の音声認識の向上
具体的な成果
・高域復元アルゴリズムの研究開発
-非線形信号処理を発展させた新方式の研究開発、統計学習を発展させた新方式の研究開発、CodeBookを発展させた新方式の研究開発を実施。1KHzからの高域復元等に取り組む
-計画目標である、95%の認識率、ガウス性雑音時の信号対ノイズレシオ(S/N)で10dB、有色性ノイズで5dBの向上の目途をつけた
・ソフトウェア研究開発
-PC上にアルゴリズムのシミュレーション環境を構築。PC上の処理で、目標とした実時間処理の10倍での高速実装を可能とした
・DSPソフトIP及びHDLソフトIPの研究開発
-DSP/HDLソフトIPの開発により、実時間動作による評価やハードウェアによる評価が行える環境を構築。アルゴリズムの80%の高域復元率を実現するという目標を達成
知財出願や広報活動等の状況
特許:「帯域拡張装置」(特願2010-77838)、「帯域拡張装置及び音声補正装置」(特願2011-71837)
研究開発成果の利用シーン
音声の受信装置(携帯電話・固定電話の音声受信部、骨伝導マイク受信部等)
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・H25年度の事業化に向け、研究開発中
・試作機あり
製品・サービスのPRポイント
音声品質向上:聞き取り手の言葉の認識が向上する。主観的な単語聴認度評価を100人のモニターに行ったところ、全員から「聞き取りやすくなっている」との評価を得た
今後の実用化・事業化の見通し
品質改善への補完研究を経て、H25年度の事業化へ
・サポイン事業後、補完研究を計画中。試作品の製品化へ向けての品質改善を実施する予定
・H24年度上期にシステムボードへの実装・評価、FPGAボードへのHDL実装、社内評価(デモ用)を、下期にユーザーへのサンプルボードのデモ及び貸出評価を実施予定。H25年度には、ユーザー要望の反映と販売開始を予定
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 日本ロジックス株式会社 |
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事業管理機関 | 日本ロジックス株式会社 |
研究等実施機関 | 株式会社システムアドバンス TakumiVision株式会社 学校法人立命館 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 日本ロジックス株式会社 |
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事業内容 | LSI設計開発、システムボード開発、基板製作、ファームウェア開発、アプリケーション開発(Windows、Android)、画像処理・音声処理商品開発 |
本社所在地 | 〒520-0043 滋賀県大津市中央4-3-27 |
ホームページ | http://www.nlogics.co.jp |
連絡先窓口 | 常務取締役 西尾嘉浩 |
メールアドレス | nishio@nlogics.co.jp |
電話番号 | 075-958-6131 |
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