情報処理
錠剤識別率98%以上の3次元画像処理技術による自動錠剤識別機およびソフトウェアを開発
茨城県
株式会社アプライド・ビジョン・システムズ
2022年1月28日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 3次元画像認識による自動錠剤識別機と錠剤識別技術の開発 |
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基盤技術分野 | 情報処理 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、食品、物流・流通 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加) |
キーワード | 錠剤、分包、計数、識別 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成24年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
薬局や病院では、錠剤自動分包機を用いて、患者の服用単位で複数の錠剤を分包することで、服用時の誤飲を減らせるが、分包後、専門の薬剤師により錠剤種類・数の目視確認をする錠剤識別作業が常時必要で、作業負担や見逃しが問題となっている。分包内では、多種錠剤(色、形状等)が複雑に重なるため、2次元画像処理での錠剤識別自動化は困難で、3次元画像処理技術を高度化し立体情報を用いた錠剤自動識別機の実現を目指す
開発した技術のポイント
薬局や病院で使用されている錠剤自動分包機により分包された一包中の中身に、どのような種類の錠剤がどれだけ入っているかを識別するのに必要な技術を確立する
(新技術)
3次元画像処理手法を高度化して、分包中の錠剤認識結果(形状、色、数他)を得る技術を開発する
(新技術の特徴)
素錠や糖衣錠などの通常の円状以外に、カプセルや複雑な形状も取り扱うことができる
具体的な成果
・錠剤識別に適した装置および光学系の開発
‐照明装置および錠剤整列機構を開発した
‐画像データの高速伝送および錠剤整列機構、搬送機構と合わせ、トータル処理時間を一包あたり1.3秒へ速度を向上した
・3次元画像認識による錠剤識別技術の開発
‐円形やカプセル等における基本的錠剤だけでなく、透明錠剤や異型錠剤の識別ソフトウェアを開発した
‐モデル照合技術の開発と錠剤識別データベースを作成した
‐錠剤識別ソフトウェアの実装、検証を行い、錠剤の識別率は98%以上を達成、また姿勢が複雑な錠剤に関しても95%を上回る識別率を達成した
研究開発成果の利用シーン
錠剤識別システム、および錠剤識別ソフトウェア
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・ソフトウェアに関する技術検討・基本開発は終了しており、透明錠剤や異型錠剤への対応や複雑姿勢への対応が実現できた
提携可能な製品・サービス内容
技術コンサルティング
製品・サービスのPRポイント
錠剤識別率98%以上の3次元画像処理技術による自動錠剤識別機およびソフトウェアの開発により、薬剤師の負担を減らし、直接・間接の効果として患者の安全・安心に寄与するとともに、薬局・病院でのコスト削減にも貢献
・低い異常動作率、原価低減、小型化を実現し、安心・安価・省スペースを実現したハードウェアの提供が可能である
・一般的な形状(円、楕円、カプセル)に加えて、多角形(四角形、五角形、六角形)の識別、および確からしさ指標を実現し、高性能・高機能なソフトウェアの提供が可能である
・透明錠剤や錠剤複雑姿勢状態へも対応するソフトウェア技術を開発し、将来的な機能拡張が可能である
・操作性の高いGUIを整備するとともに、照明やカメラなどの機器調整用のインタフェースを装備し、良好なメンテナンス性を確保している
・展示会・現場評価を実施し、ユーザニーズを適宜吸収、迅速に対応することが可能である
今後の実用化・事業化の見通し
・川下企業での性能評価・耐久試験を経て性能向上を図っていく
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社アプライド・ビジョン・システムズ |
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事業管理機関 | 株式会社つくば研究支援センター |
研究等実施機関 | オオクマ電子株式会社 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社アプライド・ビジョン・システムズ(法人番号:6050001016877) |
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事業内容 | 3次元画像処理を中心としたソフトウェアの開発・販売 |
社員数 | 19 名 |
本社所在地 | 〒305-0045 茨城県つくば市梅園2-7-3 つくばシティビル403 |
ホームページ | http://avsc.jp/ |
連絡先窓口 | 業務部部長 上村彰 |
メールアドレス | kamimura@avsc.jp |
電話番号 | 029-855-7652 |
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