文字サイズ
標準
色の変更

研究開発された技術紹介

  1. トップ
  2. 研究開発技術検索
  3. マイクロバブル洗浄手法の開発により、低コストかつ環境負荷を低減した実用的な洗浄システムを実現!

精密加工

マイクロバブル洗浄手法の開発により、低コストかつ環境負荷を低減した実用的な洗浄システムを実現!

山梨県

株式会社茂呂製作所

2020年3月22日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 ノンケミカル高精度マイクロバブル洗浄システムの研究開発
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 医療・健康・介護、半導体、光学機器
事業化状況 実用化間近
事業実施年度 平成22年度~平成24年度

プロジェクトの詳細

事業概要

機械部品の大型化により切削加工などで用いられる油脂類を高精度に除去するには、大量の酸・アルカリ系溶剤が必要である。しかし環境負荷や薬液購入、廃液処理のコストの増加となる。国際的な競争が要求される中で低コスト・環境負荷が小さく高精度な効果(洗浄力・洗浄スピード)が要求されている。マイクロバブル及び電磁波励起水による洗浄手法の導入により薬液を使用せず低コスト化した洗浄プロセス及び装置の開発を行う

開発した技術のポイント

環境負荷が少なく高精度な、既存技術の置き換えが可能な洗浄方法を開発する
(新技術)
高精度な洗浄であり、定量的な評価が行える洗浄手法を開発する
(新技術の特徴)
マイクロバブルの特性に合わせて、衝撃波による効果、気相ガスによる組合せ技術の活用が可能になる

具体的な成果

・矩形スリットノズル内での液相流量と気相体積流量比による再現性が確認された
・噴流とマイクロバブルによる洗浄機構(付着したマイクロバブルによる汚濁物質剥離の促進)を確認した
・残留油分5mg/cm2に対して、0.8mg/cm2が得られた
・汚濁物質により、気相ガスにオゾンガスを用いた場合に洗浄効果が促進された

研究開発成果の利用シーン

・高精度、低価格な半導体などの加工品洗浄装置
・高精度マイクロバブル洗浄装置を使用した洗浄サービス

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・基礎研究が終了し、個別洗浄物に対応した洗浄実験及び洗浄ノズルの最適化を行う
・洗浄システムとしての顧客要求内容と、既存装置へのレトロフィット化対応に関して、開発内容の調整を行う

製品・サービスのPRポイント

・洗浄工程における環境負荷の低減と処理コストの削減
‐機械加工などの潤滑油洗浄には炭化水素系洗浄剤が多く、対人環境負荷が高い
‐既存の化学薬品を用いないマイクロバブル洗浄手法によって、対人対機器への負荷や、購入/排液時のコストの削減が可能になった
・洗浄品や洗浄装置に合わせたカスタマイズ化と導入コストの低減に寄与
‐マイクロバブル洗浄技術は新規装置の導入のみならず、既存洗浄装置へのレトロフィットに関しても対応が可能である
‐結果、新規洗浄プロセス導入時の初期投資及び装置稼働停止期間を低くすることに貢献できる
・リンス等の後処理工程の簡易化
‐強力な洗浄剤=リンス工程長大化のサイクルから脱却できる技術である
‐後処理工程の簡易化により、処理にかかるコスト等の低減が可能になる

今後の実用化・事業化の見通し

・マイクロバブル発生時の気相ラインにオゾンガスを導入することで、より一層の除去能力の改善を図り、評価用サンプルによる洗浄能力と下地依存性に関しての評価を実施中である
・将来的には、評価試験(サンプルデモ)による、洗浄特性のデータベース化を行うとともに、キラーアプリケーションの開発や被洗浄物に併せた洗浄装置の最適化を実施する予定である

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社茂呂製作所 韮崎工場
事業管理機関 特定非営利活動法人ものづくり支援機構
研究等実施機関 国立大学法人筑波大学

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社茂呂製作所
事業内容 治工具・装置製作、メンテナンス
本社所在地 山梨県韮崎市藤井町駒井3169
ホームページ http://www.moross.co.jp/
連絡先窓口 営業部 井上
メールアドレス support@moross.co.jp
電話番号 0551-23-3366