機械制御
毎秒2,000回のスキャンを可能にするSPM用のX-Y-Zステージの開発
秋田県
小林無線工業株式会社
2020年4月10日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | hp(ハーフピッチ)32nm世代の半導体検査技術に対応した高速・高精度位置決め及び走査技術の開発 |
---|---|
基盤技術分野 | 機械制御 |
対象となる産業分野 | 半導体、光学機器、化学品製造 |
事業化状況 | 研究中止または停滞中 |
事業実施年度 | 平成21年度~平成21年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
フラッシュメモリの高密度化に見られるように半導体の微細化は目覚ましい発展を繰り広げている。このような技術発展を持続的に行うには、露光,エッチング後の欠陥検査や形状確認などの検査をウェハー上で行うため、高速で高精度な走査動作が可能な位置決め機構が必須となる。本開発では、高速で高精度な位置決め用アクチュエータ技術を同一平面型のステージに応用し、半導体産業に不可欠な検査用位置決めシステムの事業化を図る
開発した技術のポイント
500μm平方の走査面積で、毎秒2,000回・精度0.1nmの位置決め技術の実現
・高速・高精度SPM用X-Yステージの開発
→走査速度:1スキャン0.5ms、位置決め精度:0.1nm(500μm平方の走査面積)
・高速・高精度SPM用Zステージの開発
→最大可動距離:5μm、真直度:0.05nm、最大走査速度:40μm/s、制御帯域:2kHz
(新技術)
高速・高精度SPM用X-Y、Zステージ・500μm平方の走査面積で1スキャン2.5msの速度、0.1nmの位置決め精度(X-Yステージ)
・最大稼働距離5μm、真直度0.05nm、最大走査速度40μm/s(Zステージ)
具体的な成果
・最大走査速度2.5msのX-Yステージを開発
‐X-Yステージ100μm、500μmを試作
‐最大走査速度2.5msを達成
‐X-Yステージ100μmで、位置決め精度0.1nmを確認
・最大可動距離5μm、最大走査速度40μm/sの高速・高精度Zステージを開発
‐高速・高精度Zステージを開発‐最大可動距離5μm、最大走査速度40μm/s、制御帯域2kHzの達成を確認
・高速・高精度SPM用X-Y-Zステージシステムを構築
‐これまでの成果を統合し、高速・高精度SPM用X-Y-Zステージシステムの実用化試験を実施し、各軸の動作や相関性を確認
‐X-Yステージは、1スキャン0.5ms→達成、0.1nmの位置決め精度→達成
‐Zステージは、最大可動距離5μm→達成、真直度0.05nm→未達成、最大走査速度40μm/s→達成、制御帯域2kHz→達成
研究開発成果の利用シーン
半導体検査において、本研究で開発した高速・高精度SPM用X-Y-Zステージシステムを用いることにより、従来の2,000倍の速度での高精度位置決めが可能となる
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・H24年度の実用化に向け、研究を実施中
・試作機あり(有償)
製品・サービスのPRポイント
・低コスト化:フラット型とすることで、性能を向上させながら低コスト化を図る
・精度向上:従来の円筒スキャナに比べて10倍の位置決め精度
・小型化、省スペース化:省スペースながら従来より5倍の可動域を確保
今後の実用化・事業化の見通し
H25年度の実用化に向け、性能評価、補完研究を実施
・現在、川下企業へ試作品を提供し、性能評価を実施中
・H25年度の実用化を目指し、本事業において重要性が浮き彫りとなったBow特性(X-Y動作時のZの精度)を向上させるため、補完研究を継続中
・実用化後は、アドバイザーでもあるエスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社へ導入するとともに、派生技術を活用し開発を続け、新たなターゲットに試作品を提供して事業化を目指す
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 小林無線工業株式会社 |
---|---|
事業管理機関 | 公益財団法人あきた企業活性化センター |
研究等実施機関 | 独立行政法人国立高等専門学校機構秋田工業高等専門学校 国立大学法人秋田大学 秋田県産業技術センター |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 小林無線工業株式会社 |
---|---|
事業内容 | 一般機械加工及び3D彫刻加工、治工具・設備関連の設計・製作 |
本社所在地 | 〒015-0889 秋田県由利本荘市砂糖畑21-45 |
研究開発された技術を探す