情報処理
リアルタイムにデバッグ作業を行うエミュレータにより産業機械開発を高度化・高効率化
岐阜県
株式会社イーエスピー企画
2020年3月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | リアルタイム産業機械向けエミュレータの開発 |
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基盤技術分野 | 情報処理 |
対象となる産業分野 | 産業機械 |
事業実施年度 | 平成19年度~平成21年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
生産ライン等、製造業を中心に多用される産業機械には、機能安全性確保等の高機能化と開発期間の短縮が重要な課題となっており、組込みソフトウェア開発に対する要求が厳しくなっている。本計画ではハードウェア技術を最大限利用して実機械の挙動を入出力信号レベルで模倣するエミュレータシステムを開発することで、実機無しでの高度な組込みソフトウェア開発を可能とし最終製品の機能安全性と開発期間短縮を実現する
開発した技術のポイント
産業機械の挙動を正確にエミュレートし、開発スピード・正確性を向上させるエミュレータを開発
・個別ユニットエミュレータのアルゴリズムの確立、ハードウェア化
→組込みソフトウェアの開発の信頼性向上、スピードアップ
・産業用システム全体を対象とする統合システムエミュレータを開発
→机上デバッグ作業から実機デバッグに至るまでのデバッグ作業を効率的に実行
(新技術)
最適なアルゴリズムを探索
⇒高速で誤差の少ないエミュレート実現
「個別ユニットエミュレータ」「総合システムエミュレータ」による階層化
→机上デバッグ・単体デバッグ・総合デバッグを同時並行・分散して実施
→分散したデバッグの実施により、総デバッグ時間は増加
→信頼性向上
具体的な成果
高速化・高精度化を図る個別ユニットエミュレータのアルゴリズムを策定
・個別ユニットエミュレータが、FPGA(製造後に設計者が構成設定でき、バグ修正が現場で可能な集積回路)ボードで動作可能なアルゴリズムを策定
・ルンゲクッタ法を採用し、計算速度23倍、累積誤差0.036以下を達成
エミュレータを搭載した、エミュレータ・ハードウェアを開発・実用化
・個別ユニットエミュレータを、FPGAボートに搭載しハードウェア化
・FPGAボート搭載の市販のハードウェア(PCI-expressボード)は高価なため、独自のPCI-expressボードを開発
・独自開発のPCI-expressボードに搭載したエミュレータにより、6軸ロボットアーム彫刻機に対し、処理速度を10倍以上高速化(従来のソフトウェア・シミュレーション比)
6軸アームロボット彫刻機において、統合システムエミュレータの実証実験実施
・統合システムエミュレータとして、リアルタイム産業機械向けエミュレータのシステムを設計
・6軸アームロボット彫刻機において、エミュレータの実証実験を実施
・結果、実機とエミュレータ・ツールの挙動はほぼ一致
知財出願や広報活動等の状況
特許出願:「テーブル演算制御装置」(特願2008-230716)
研究開発成果の利用シーン
産業機械(産業用ロボット等)の開発において、本エミュレータと基板・ツール等を組み合わせた開発キットを活用することにより、開発の高速・精密化が進む
実用化・事業化の状況
今後の実用化・事業化の見通し
市場のニーズに合わせ、開発ターゲットに合わせたエミュレータモデルを供給
・研究成果であるエミュレータの単体販売でなく、開発基板、開発ツール、ハードウェアデバッガにエミュレーション機能を搭載した「開発プラットフォーム」として事業化し、好調なすべり出しを見せている
・今後は顧客ニーズにあわせて「ベクトルエンジン搭載モータ制御」「産業用画像処理位置決めシステム」「産業用画像検査システム」などのターゲットごとに、開発プラットフォームを商品化していく方針である
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社イーエスピー企画 |
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事業管理機関 | 公益財団法人ソフトピアジャパン |
研究等実施機関 | 日晃オートメ株式会社 有限会社はじめ研究所 学校法人早稲田大学 岐阜県産業技術総合センター 公益財団法人ソフトピアジャパン |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社イーエスピー企画 |
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事業内容 | 電子部品、マイクロプロセッサー応用機器及びソフトウェアの開発・製造販売 |
本社所在地 | 〒501-6257 岐阜県羽島市福寿町平方4丁目41番地 |
ホームページ | http://www.esp.co.jp |
連絡先窓口 | 技術企画室 |
メールアドレス | office@esp.jp |
電話番号 | 058-397-0660 |
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