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研究開発された技術紹介

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精密加工

冷間鍛造によるシャフト・ギアの技術開発により、ギアボックスを軽量化・高強度化・静音化

静岡県

西尾精密株式会社

2020年3月19日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 複雑形状部品の冷間鍛造ネットシェイプ技術開発
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 自動車
事業実施年度 平成19年度~平成21年度

プロジェクトの詳細

事業概要

川下製造業者(自動車)においては地球環境や地球資源対応のための燃費向上、軽量化や新技術(HEV、EV化)の導入が求められている。本研究では軽量化高精度・高機能部品の実用化のための新しい冷間鍛造ネットシェイプ技術開発を行う。即ち新構想長寿命金型を用いた加工法を開発し中空化製品や同軸度精度の高い高機能製品の開発を行うと共にリードタイム短縮を図るための上記加工に適用するデジタル技術開発と実用化を行う

開発した技術のポイント

冷間鍛造のネットシェイプ加工により、軽量・コンパクトな部品の開発
・シャフト:従来の25%軽量化
→自動車の軽量・小型化に対応
・歯車:高精度化・高強度化
→部品の高機能化、長寿命化に対応
(新技術)
<中空シャフト>
冷間鍛造ネットシェイプ加工による中空化により、軽量化(25%)
<鍛造歯車>
冷間鍛造ネットシェイプ加工による高精度・高強度化

中空シャフトと鍛造歯車の組み合わせによる高度化(静音化、制振化)

具体的な成果

・中実シャフトに比較して軽量化率23%の中空シャフトを完成
・シャフト中空化のための冷間鍛造加工法を開発
・薄板バネ鋼板の締付け構造の新構想金型の開発・設計・製作
・製作された中空シャフトは、従来の中実シャフトに比較し、軽量化率は23%程度
・冷間鍛造ネットシェイプ加工により、歯車の耐久性が向上
・歯車同士をなめらかに接触させるクラウニング付きはす歯歯車の冷間鍛造ネットシェイプ加工を実施
・冷間鍛造歯車と切削歯車の耐久強度の比較評価の結果、鍛造歯車の歯面損傷レベルは、切削歯車に比較して軽微であり、耐久性が高かった
・中空シャフト・鍛造ギアによるトランスミッションギアボックス設計
・HEV、EV用のモーター駆動システムとして、中空シャフトと鍛造ギアの組合せによるトランスミッションギアボックスを設計
・中空シャフトと鍛造ギアの組合せによる変形を考慮した部位ごとの肉厚と形状を設計
・音・振動レベルともに、従来の中実シャフト・切削歯車の組合せと同等

知財出願や広報活動等の状況

テレビ放映:NHK総合テレビフジヤマテレビ(西尾精密で中空シャフトを鍛造試作している状況を紹介)

研究開発成果の利用シーン

トランスミッションギアボックスの製造に冷間鍛造ネットシェイプ技術を活用することにより、軽量化・高精度化を図り、HEV・EVに対応可能に

実用化・事業化の状況

今後の実用化・事業化の見通し

引き続き、営業活動を継続
・現在、低コストと軽量性が重視される電気自動車分野を中心に営業活動を実施中
・低コスト・軽量化にはニーズがあるので、今後も営業活動を継続
・ロボットの駆動系等への適用範囲の拡大を検討中

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 西尾精密株式会社
事業管理機関 国立大学法人静岡大学
研究等実施機関 国立大学法人静岡大学
株式会社クリアテック
株式会社ユニバンス
DOWAサーモテック株式会社

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 西尾精密株式会社
本社所在地 〒431-2212 静岡県浜松市北区引佐町井伊谷3800-1