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精密加工

小型インサート金型・成形の一貫生産ラインを開発し、低コスト化・短納期化を実現

岩手県

株式会社ベスト

2020年3月20日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 小型成形機に対応した小型インサート金型及び成形技術の開発
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 自動車、情報通信、スマート家電
事業実施年度 平成19年度~平成21年度

プロジェクトの詳細

事業概要

携帯電話の小型化によりコネクタも微細薄型化が進み、端子を樹脂と一体で成形するインサート成形方式での生産が不可欠であるが、現状のインサート成形では、設備や金型が大型・高額であるため、コストや国内生産面からインサート用小型成形機の開発が要求されている。そのためこれに対応した小型インサート金型及び成形技術を開発するとともに、一貫生産ライン構築も含めて低コスト化、短納期化の実現を図る。更には、自動車用コネクタについても同様の開発を行う

開発した技術のポイント

小型インサート成形機を開発し、時間短縮した一貫生産方法を確立
・金型サイズ:100mm×100mm×150mm
・位置決め精度:±0.01mm程度
・サイクル速度:12秒/サイクル
→小型化・成形スピードアップにより、成形、組立、検査のラインバランスが取れ、時間短縮した一貫生産を可能に
(新技術)
小型化し、成形スピードを早くすることにより、成形、組立、検査のラインバランスが取れ、時間短縮した一貫生産ができる
・金型の大きさ:100×100×150mm程度
・金型取数:1~4個取り
・位置決め精度:±0.01mm程度
・端子位置決め:金型構造内による
・サイクル速度:12秒/サイクル

具体的な成果

・高精度なインサート成形機の小型化を達成
‐金型サイズ100mm×210mm×132mm(3個取り)を達成
‐高精度位置決め端子送り装置を設計
・製作し、位置決め精度の目標値(XY両方向±0.01mm)以下を達成
‐小型成形機用の液晶ポリマー材料(LCP)の製造方法に、ペレット製造装置改良方式を採用
・携帯電話用コネクタは事業化に成功
‐小型インサート成形機、組立検査梱包装置、端子検査装置及び成形品検査装置をコンパクトに配置する一貫生産ラインを完成
‐サイクルタイム4秒以下の小型インサートライン(一貫生産ライン)が完成
‐携帯電話用コネクタは、平成21年度の事業終了の段階で既に事業化を展開(受注額700万円~1,300万円/月)
・自動車用コネクタも低コスト・高信頼性の製造技術を確立
‐自動車用コネクタのインサート成形技術には、フープ材を用いたインサート成形金型を設計・製作
‐高難度の一体構造端子形状とこれに対応するインサート成形加工技術を新たに開発
‐フープ材を用いることにより材料費を大幅に抑えることに成功

研究開発成果の利用シーン

金型を端子圧入方式からインサート成形方式・一貫生産ラインにすることで、携帯電話・自動車等コネクタの小型化、高信頼性、低コストを実現

実用化・事業化の状況

今後の実用化・事業化の見通し

携帯電話以外にも、マイクロSDカード用コネクタとして販路拡大を狙う
・平成22年12月現在、携帯電話用コネクタは、川下企業(ヒロセ電機)より100万個/月産の受注生産中
・ゲームやオーディオ用コネクタも50万個/月の受注生産中
・自動車、小型同軸コネクタもサンプル製作を行い、機能評価を実施
・将来的には、携帯電話以外のマイクロSDカード用コネクタとして販路拡大を狙う

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社北上エレメック
事業管理機関 株式会社北上オフィスプラザ
研究等実施機関 株式会社ベスト
有限会社アイエス・エンジニアリング
国立大学法人岩手大学

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社ベスト
事業内容 電子音響機器、光学機器、電子通信機械機器、コンピュータ、並びにその周辺機器、各種時計の部品加工及び組立、各種金型設計製作およびプレス加工
本社所在地 〒024-0013 岩手県北上市藤沢3地割179-1
ホームページ http://www.best-mold.co.jp