精密加工
航空機用CFRP(炭素繊維複合材料)加工技術の革新
岐阜県
今井航空機器工業株式会社
2020年3月24日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 新素材(炭素繊維)に対応した切削加工技術の開発 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
事業実施年度 | 平成18年度~平成20年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
航空機分野では、近年機体材料として炭素繊維(CFRP)の導入が急速に進んでいるが、炭素繊維材料の切削加工技術については、工作機械及び工具を含め、その技術が確立していないことから、本研究開発により、高精度・高効率の条件下で安定的に生産可能とする効率的な切削加工技術の確立を目指す
開発した技術のポイント
本研究開発では、エンドミルでの切削長とドリルでの穴加工数を定量的な目標値として取り組んだ。その結果、研究開発開始当初と比較して切削長では7倍、穴加工数では5.5倍を達成した。その結果、川下企業が求める航空機機体メーカーが求める価格基準に対応するまでに至った
(新技術)
<開発目標>
・高品質・高精度化を実現する加工条件(加工速度、送り速度、回転数等)の確立
・炭素屑の飛散防止、除去技術の確立
具体的な成果
・外周加工の切削長7倍
・穴加工数5.5倍
・切削速度外周加工1.5倍、穴加工5倍
・加工精度外周加工1.4倍、穴加工2倍、位置精度2.5倍
実用化・事業化の状況
今後の実用化・事業化の見通し
本研究開発では、航空機機体メーカーにアドバイザーとして参画頂き、航空機機体部位(B787用)市場を対象市場として研究開発に取り組んできたがB787の開発が遅延しており、現段階(2009年10月末)では2010年第4四半期とされている。
中小部品加工企業がサプライヤーとして参画できる目安の量産10機体制には2013年後半といわれている。したがって当面は補完研究により、さらにコスト競争力を強化し事業化に備えるものとしている
実用化・事業化にあたっての課題
航空機機体部品へ当該技術の採用を確実とするためには、CFRP材の板厚や加工形状の違いによる切削時の発熱温度と工具摩耗の相関関係を把握し、最適条件の確立が課題となる
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 今井航空機器工業株式会社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人岐阜県産業経済振興センター |
研究等実施機関 | 早川精機工業株式会社 日本工業株式会社 ヤマザキマザック株式会社 国立大学法人名古屋大学 大学院 学校法人大同学園大同大学 |
アドバイザー | 川崎重工業株式会社他 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 今井航空機器工業株式会社 |
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本社所在地 | 〒504-0957 岐阜県各務原市金属団地128番地 |
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