立体造形
安全、高精度、応答性良好なクローズドループ制御式自動人工呼吸器用フローセンサー
秋田県
株式会社ホクシンエレクトロニクス
2020年3月27日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 世界初クローズドループ制御式自動人工呼吸器用フローセンサーの開発 |
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基盤技術分野 | 立体造形 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加) |
キーワード | 立体造形、人工呼吸器、自動化、超音波流量計 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
医療従事者の負担軽減や医療事故の未然防止に、人工呼吸器の自動化が強く求められている。この実現のためには、患者の口元で使用可能な、これまでにない安全で高精度のフローセンサーが必要である。本提案では、高度な成型技術により測定管の安全性を確保し、また、超音波式気体流量・酸素濃度測定機能によりクローズドループ制御用信号を得るという技術で、安全で高精度の自動人工呼吸器用フローセンサーを開発する
開発した技術のポイント
安全で高精度のクローズドループ制御式の自動人工呼吸器用フローセンサーを開発
・薄型成形カバーの開発→肉厚0.2mm、耐圧0.2MPa、耐滅菌性能
・異種樹脂一体化成形「装置内蔵用フローセンサー」の開発→既存サイズ(全長125mm、管直径22mm)で安全な測定管(接着剤不使用、0.2MPaでエアーリ-クが無い)
・小径用フローセンサーの開発→サイズ:直径15mm、温度検知精度:0.1℃以内、応答性能:カバーの影響10msec以下
(新技術)
サーミスタを樹脂でカバー後、管成形時に一体化
(特徴)
・安全性確保
・測定精度が高い
⇒患者の口元で使用できるフローセンサーが得られる
⇒人工呼吸器の自動化が可能になる
具体的な成果
・厚さ0.2mm、耐滅菌性能の薄型成形カバーを開発
‐温度測定精度0.1℃以内を保ちつつサーミスタを樹脂で覆うカバーを開発
‐解析や3D造形を用いた設計と薄肉インサート成形の技術によりカバーを試作
‐厚さ0.2mmの肉厚、温度検知精度0.1℃以下、耐滅菌性等の目標を達成
・接着剤不使用の装置内蔵用フローセンサーを開発
‐測定管を設計し、カバーをインサート成形し、金型内での異種樹脂一体化成形する装置内蔵用フローセンサーを開発
‐2種類の測定管を評価し、カバーの突出量、カバーと測定管を金型内で異種樹脂の接合の成形条件を決定
‐温度検知精度0.1℃、流量200L/M、酸素濃度0-99%、耐圧0.2MPa、耐滅菌を達成
・患者の状態変化を迅速にレスポンス良く感知できる小径用フローセンサーを開発
‐自動人工呼吸器用の小径用フローセンサーを開発
‐形状を当初予定のストレート形状からL字形状に変更可能な構造とし、患者の口元で状態変化をレスポンス良く感知できる
‐温度測定は精度0.1℃を達成
知財出願や広報活動等の状況
論文:プラスチック成形加工学会「人口呼吸器用フローセンサーのインサート成形の開発」(H24)、日本機械学会「酸素濃度測定と超音波流量計」(H24)
研究開発成果の利用シーン
研究成果は、主に医療機器への利用が想定される。川下企業が行っているHFO人工呼吸器の国際標準規格(ISO)の制定に本事業の試作品が仮採用されている。また、肺活量計の呼気流量測定、在宅医療機器の酸素濃度や流量測定、麻酔器の麻酔ガス濃度測定、への応用が検討されている。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・補完研究完了
・川下企業の行うHFO人工呼吸器の開発事業へ、超音波フローセンサーのサンプル提供している(無償)
・市場での安全性などの実績を得るために、技術応用の可能性がある医療機器への売込みを行っている
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
・精度向上→温度検知精度0.1℃、流量200L/M、酸素濃度0-99%、耐圧0.4MPa、耐滅菌、等の各種目標を達成
・精度向上→サーミスタが樹脂に覆われることにより、応答性が低下する事が予想されていたが、参画企業の解析技術により、短期間で数値で補足出来た
・耐久性向上→測定管本体の耐滅菌性能については、ポリカーボネートでは限界がある事が分かっていたが、より分子量の多いポリカーボネート材料を選定する事で解決
今後の実用化・事業化の見通し
H30年度には、一定の成果を得られたことで補完を完了している。
・事業化について、川下企業の行う人工呼吸器の開発について、規制・規格改定など、新たに求められる市場の要求課題を解決して、成果品の採用を目指していく。
・成果の技術応用が可能な製品として、リスクレベルの低い「肺活量計、在宅医療機器」に採用されており、安全と高精度について医療機器市場の実績を得て、人工呼吸器などリスクレベルの高い分野へも販路を広げる。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社ホクシンエレクトロニクス |
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事業管理機関 | 公益財団法人あきた企業活性化センター |
研究等実施機関 | 株式会社ケーエンジニアリング 秋田県産業技術センター |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社ホクシンエレクトロニクス(法人番号:7410001002311) |
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事業内容 | 携帯電話・PHS等のアンテナ製造、プラスチック成形(射出成型・注形成型)、半導体装置の製造、超音波流量計の開発、その他設計開発 |
社員数 | 300 名 |
本社所在地 | 〒010-0062 秋田県秋田市牛島東1-11-8 |
ホームページ | http://www.hokushin-elec.co.jp |
連絡先窓口 | 開発部部長 田中義克 |
メールアドレス | yoshikatsu-tanaka@hokushin-elec.co.jp |
電話番号 | 018-896-5353 |
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