文字サイズ
標準
色の変更

研究開発された技術紹介

  1. トップ
  2. 研究開発技術検索
  3. 油分含有の廃棄物を分離・回収し、再利用を可能とする加熱水蒸気連続油分回収装置

複合・新機能材料

油分含有の廃棄物を分離・回収し、再利用を可能とする加熱水蒸気連続油分回収装置

和歌山県

和歌山染工株式会社

2020年4月10日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 油分含有廃棄物の高効率回収システムの開発
基盤技術分野 複合・新機能材料
対象となる産業分野 環境・エネルギー
産業分野でのニーズ対応 環境配慮
キーワード 廃棄油分回収、加熱水蒸気、環境配慮
事業化状況 研究中止または停滞中
事業実施年度 平成21年度~平成23年度

プロジェクトの詳細

事業概要

織染加工場で発生する未使用インクは、排水処理、または産業廃棄物施設で処理されており多大な環境負荷が発生しているのが現状である。これを水蒸気連続油分回収装置にて油分を分別回収し再利用する産業廃棄物処理事業システムを開発し、循環型社会の形成を実現する。この連続油分回収装置を用いた新たな事業システムは、再利用という環境負荷軽減、及び織染加工場の環境処理費用軽減による経済効果が得られる

開発した技術のポイント

環境負荷低減に向け、油分含有廃棄物から高効率での油分回収・再利用を行う
・織染工場で発生する油分含有廃棄物からの高効率な油分回収→油分(ターペン)の回収率95%が目標
・染色プロセス等の環境負荷低減を目標→回収された油分、水分を再利用可能に
(新技術)
<加熱水蒸気油分回収装置>
加熱水蒸気油分回収装置を用いて未使用プリントインクを完全回収し、再利用

図2
具体的な成果

・加熱水蒸気連続油分回収装置を設計・開発
-「加熱水蒸気連続油分回収装置」を設計・開発
-油分分離機の運転を行い、未使用インクの特性を把握し改良を加え、スクリュー部の高温連続運転を可能とした
-コンデンサー部出口に排風装置を設置し、凝縮液体の効率的な排出を実現
・目標である油分(ターペン)の回収率95%を達成
-未使用インクを加熱水蒸気連続油分回収装置に投入し、回収システムの自動運転を実施
-反応槽の実証機規模での高温連続運転による装置の安全性、設備の磨耗、引火の確認試験の結果、すべて良好であることを確認
-ターペンの回収率95%を目標にし、ほぼ定量的に回収
-回収熱の影響も受けず、ターペンの品質劣化はなく、再利用に充分活用できる品質を確保
・回収油分・水分の再利用可能を確認
-回収ターペンは、ガスクロマトグラム分析及びプリントテスト結果より、再利用可能であることを確認
-回収水分は、水質分析結果より、工場内での洗浄水として再利用可能であることを確認

研究開発成果の利用シーン

加熱水蒸気連続油分回収装置を用いて、織染加工場で発生する未使用プリントインクを回収・再利用し、産業廃棄物の削減、廃水処理負荷の低減を実現

表1

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・実用化停滞中
・サンプルなし

提携可能な製品・サービス内容

技術コンサルティング

製品・サービスのPRポイント

環境負荷低減:繊維用プリントインクの廃棄物から、ほぼ定量的に油分を回収することが可能

今後の実用化・事業化の見通し

固形分の含水率を削減する研究を継続中
・固形分に含まれる水分率が非常に高く、水分と固形分との分別が未達成のため、引き続き補完研究を実施
・さらにトータルコストの再検証を行う
・補完研究を進めつつ、実用化を目指して、環境問題およびコスト削減等を望むメーカーをターゲットに販売を行う

表3

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 和歌山染工株式会社 本社工場
事業管理機関 和歌山染工株式会社 本社工場
研究等実施機関 株式会社創造科学研究所

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 和歌山染工株式会社(法人番号:6170001003772)
事業内容 寝装用品(羽毛・羊毛布団側地・絹綿織物等)、服地、インテリア資材等の染色加工業
社員数 140 名
本社所在地 〒640-8344 和歌山県和歌山市納定32
ホームページ http://www.wsk.co.jp
連絡先窓口 技術研究部 水山圭三
メールアドレス mizuyama@wsk.co.jp
電話番号 073-471-5156