バイオ
少量多品種製造に対応可能医薬ガイドライン準拠の無菌凍結乾燥システム
大阪府
ジェノミディア株式会社
2020年3月20日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 治療効果の高い新規バイオ医薬の早期実用化に向けたプロセスの研究開発 |
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基盤技術分野 | バイオ |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、低コスト化 |
キーワード | 真空技術、凍結乾燥、無菌化技術、安定化技術、バイオ医薬 |
事業化状況 | 実用化間近 |
事業実施年度 | 平成21年度~平成22年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
テーラーメード的バイオ医薬の保存安定化は、真空維持技術を駆使した凍結乾燥が最適である。しかし、医薬品は半導体や食品の真空維持技術とは要求項目が異なる。また、従来医薬品の真空維持技術も大量・画一的製造を目的としており、規模、操作性、コストの面で利用出来ない。そこで、テーラーメード的バイオ医薬の開発促進のために真空維持技術を高度化し、少量・多品種製造に適した工業化システム・プロセスを確立する
開発した技術のポイント
テーラーメード的バイオ医薬向けの製造に適した無菌凍結乾燥技術の確立
・医薬ガイドラインへの準拠→無菌試験、培地充填試験等の医薬ガイドライン規定への対応
・多品種・少量の製造への対応→数百本以上のバイアルを、2名で2時間以内で製造完了できる操作性を確保
(新技術)
・医療ガイドラインへの準拠
-異物、微生物、死んだ微生物(エンドトキシン)の残骸の混入防止
・多品種少量
-多品種・少量製造でテーラーメイド的に対応
-がん治療薬として転移・再発にも有効な薬を作ることができる
具体的な成果
・無菌システムを構築、無菌試験をクリア
-図に示す基本デザイン(パーテーション型)で無菌システムを構築
-無菌環境のレベル測定の結果、全ての測定ポイントで「0」であり、目標を上回る数値
-製造物の無菌性について、医薬ガイドライン規定により実証し、培地充填試験、無菌試験のいずれにおいても評価結果は適合
・品質、安定性、性能、信頼性の試験をクリア
-製造物に関する品質管理試験を行った結果、全てのGMP品質規格に適合
-長期保存安定性試験の結果、想定される保存条件で品質の劣化は認められなかった
-有効性実証試験(信頼性基準レベル)と安全性試験(GLP:医薬品安全性試験実施基準)を実施し、いずれも適合
-医薬ガイドラインのベリフィケーション(信頼性)に適合
・「2名の作業員で200本のバイアル製造を2時間以内に完了」を達成
-システムのクオリフィケーション(設備が設計どおり的確に動作するかの評価)を実施
-数種の製造スケール、容器サイズを評価し、システムの基本的柔軟性を確認-目標である「2名の作業員で200本のバイアル製造を2時間以内に完了」を達成
-数百万円レベルでの工業化システム構築を達成
知財出願や広報活動等の状況
出展:関西バイオビジネスマッチング2011(H23.2)、全日本科学機器展in大阪2009(H21.10)、BioJapan2011(H23.10)、関西バイオビジネスマッチング2012(H24.2)
研究開発成果の利用シーン
・多品種少量のバイオ医薬をGMP(医薬の製造管理および品質管理基準)製造するための無菌凍結乾燥システムとして用いられ、12ヶ月以上の長期安定化を実現
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・R3年度の実用化を目指し、補完研究を継続
・試作したシステムを用いて補完研究で性能評価を実施中
提携可能な製品・サービス内容
製品製造、共同研究・共同開発、技術ライセンス
製品・サービスのPRポイント
・多品種少量生産:充填容器が100~300本程度の少量生産で、複数サイズに対応
・省スペース化:2名の作業員で、200本のバイアルの製造作業を約1時間で完了
・低コスト化:従来は数千万円以上→数百万円レベルに低減
今後の実用化・事業化の見通し
長期にわたる高信頼性を実証するための補完研究を継続中
・安定性向上、ベリフィケーション、クオリフィケーション等の実証のための補完研究を継続中。これらの研究開発により長期にわたる高信頼性を実証する
・事業化に向けては、製造メーカーからの引き合いがあり、現在フィジビリティスタディー(性能検証のための試験)に向けての提携交渉中
実用化・事業化にあたっての課題
医薬品の製造販売の認可を受けた製薬企業との提携
事業化に向けた提携や連携の希望
実用化、事業化に向け、製薬企業との提携に関する支援
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | ジェノミディア株式会社 池田ラボラトリー |
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事業管理機関 | 特定非営利活動法人近畿バイオインダストリー振興会議 |
研究等実施機関 | 株式会社TSDJapan 株式会社アメフレック 国立大学法人大阪大学 大学院医学系研究科 国立研究開発法人産業技術総合研究所 関西センター |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | ジェノミディア株式会社(法人番号:8120901013436 ) |
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事業内容 | バイオテクノロジーを利用した遺伝子治療医薬品並びに遺伝子治療技術の研究・開発・販売、医薬品の研究・開発・販売等 |
社員数 | 14 名 |
生産拠点 | 池田ラボラトリー |
本社所在地 | 〒563-0026 大阪府池田市緑丘1-8-31 |
連絡先窓口 | 技監 兼 製造部長 中島俊洋 |
メールアドレス | to-nakajima@iskweb.co.jp |
電話番号 | 072-751-1143 |
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