精密加工
鍛造法によるチタン製インプラント加工に挑戦日本人に合う高強度インプラントを低コストで実現
大阪府
株式会社タイショーテクノ
2020年3月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 鍛造でのインプラント作製方法の開発 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(信頼性・安全性向上)、低コスト化 |
キーワード | 冷間鍛造、チタン、インプラント |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成21年度~平成21年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
タンが多く用いられているインプラント部材は、現在切削加工されており、材料歩留まり向上の観点から鍛造加工法の確立が急がれているが、硬くスプリングバックが大きい、加工熱の取り扱いが難しいといった材料の難加工性の為に、現在では加工技術が確立していない。これらの課題を解決し、現在は非常に高価なものになっているインプラントの低価格化に資するような新たな加工技術の確立を目指す
開発した技術のポイント
生体適合性が高い純チタン(HV140)により、チタン合金並みの品質・硬度を実現する
・純チタンの冷間鍛造で、割れが発生しないこと
・純チタンの冷間鍛造で、組織状態に問題がないこと
・純チタンの冷間鍛造における加工硬化状況を確認(目標硬度:HV250~300)
(新技術)
<冷間鍛造によるインプラント加工法>
(課題解決)
・冷間鍛造による加工法を開発
・加工難易度が高いものの、材料歩留まりが良好
・製品強度が良好
具体的な成果
・冷間鍛造の加工条件を設定
-冷間鍛造加工の材料には生体適合性が良好で人体に無害な純チタンを選定
-ボーンプレート(s/L)、人工関節ステムそれぞれの加工難度に合わせた工程を設計
-スプリングバックが大きいチタンの特性を踏まえた金型を設計
・最も加工難易度が高い加工品において高硬度化を実現
-加工限界に近い人工関節ステムにおいて目標硬度HV250超に達し、表面の割れが発生していなかった
-加工後には明らかな微細化が観察され、内部に割れは発生していなかった
・冷間鍛造により、チタン合金並みの加工硬度の実現へ
-投入材料の形状・表面潤滑処理・温度を最適化することで、冷間鍛造でも純チタン(HV140)の組織の微細化が可能であり、HV250~300のチタン合金並みの硬度に達することを確信
知財出願や広報活動等の状況
日本機械学会2010茨城講演会にて論文:「チタン製インプラントの冷間鍛造化による組織・硬度への影響」発表(H22.8)
一般財団法人素形材センター発行の月刊誌「素形材」Vol.60 No.11 令和元年11月発行の特集「素形材産業の平成30年間を振り返る」 内の鍛造分野における令和に期待される技術として医療分野への展開が挙げられており、そこで弊社の本事業での成果物の写真が使用された。
研究開発成果の利用シーン
チタン製整形インプラントを冷間鍛造することで、大幅な高強度化・低価格化を図り、普及を促進する
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
サポイン実施期間終了後休止していたが、2019年11月より研究開発再開
提携可能な製品・サービス内容
製品製造
製品・サービスのPRポイント
・歩留まり向上:材料歩留まり60%を実現(切削加工による材料歩留まりは30%)
・低コスト化:ネットシェイプ加工により、コストを削減
・強度向上:組織微細化により、切削加工に匹敵する高強度を実現
今後の実用化・事業化の見通し
さらなる研究により早期の実用化を目指す高強度・低コストの純チタン製インプラント実現への期待に応えるため、早期の実用化に向けた研究を継続していく
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社タイショーテクノ |
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事業管理機関 | 株式会社タイショーテクノ |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社タイショーテクノ(法人番号:8120101043861) |
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事業内容 | 冷間鍛造・プレス加工 |
社員数 | 35 名 |
本社所在地 | 〒594-1144 大阪府和泉市テクノステージ1-5-2 |
ホームページ | http://www.taishotechno.co.jp |
連絡先窓口 | 取締役 小林吉美 |
メールアドレス | y-okamuro@taishotechno.co.jp |
電話番号 | 0725-53-5580 |
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