文字サイズ
標準
色の変更

研究開発された技術紹介

  1. トップ
  2. 研究開発技術検索
  3. 電機機器部品製作の総時間短縮に成功金属光造形複合加工法における高度化技術の開発

精密加工

電機機器部品製作の総時間短縮に成功金属光造形複合加工法における高度化技術の開発

福井県

株式会社松浦機械製作所

2020年3月20日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 金属光造形複合加工法の高度化による電機機器部品への適応製造技術の開発
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 環境・エネルギー、自動車、スマート家電、半導体
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(使用機器削減)、環境配慮、デザイン性・意匠性の向上
キーワード ハイブリッド金属3Dプリンター、CAM
事業化状況 事業化に成功し継続的な取引が続いている
事業実施年度 平成21年度~平成21年度

プロジェクトの詳細

事業概要

電機機器の納期短縮、機能の確保・高度化、小型化のニーズに対し、金属光造形複合加工法を用いた製造方法を提案する。本研究では3Dデータを受けてからパス作成迄の時間、金属光造形複合加工法でのレーザ・切削加工時間、レーザ加工で作られた加工物の切削加工時間の短縮を目的に、レーザ加工技術開発、切削加工技術開発、CAM開発、装置改造を含めた高度化を図り、川下産業のニーズに応える

開発した技術のポイント

金属光造形複合加工およびCAMシステムの高度化による総時間の短縮
・金属光造形複合加工法の時間短縮のための高度化技術開発→造形、切削の各プロセスの時間短縮による総時間の削減
・加工時間短縮のためのCAMシステムの高度化→現状CAMの加工時間の50%減→総時間を1/3(67%減)に短縮
(新技術)
<金属光造形複合加工+機械加工>
・最終形状に近い形状を像圭悟に切削加工を行う
(特徴)
・工程削減、部品点数の削減
・内部構造の複雑化
・設計時間の短縮
・後工程の切削時間短縮
・複合加工時間が長い→改善

具体的な成果

・高出力レーザ発振器での焼結条件の最適化を実施、造形時間を60%短縮
・高出力レーザ発振器を用いて鉄系粉末材料の焼結条件の最適化を実施。単位体積当たり造形時間の従来比48%の短縮が可能
・なお、従来条件と同じエネルギー密度で造形した場合に約60%の短縮を実現
・加工装置の高度化および切削工具の最適化により切削時間を75%短縮
・切削工具の材料・形状開発を実施。CBN焼結体工具をはじめ市販工具のコーティング選定、刃先形状検証等により従来条件の3倍の効果を導出
・高速・高剛性主軸および自動工具交換装置(ATC)を開発。従来加工条件に対し切込量2倍、送り速度2倍となり、従来比75%の時間短縮
・CAM処理および切削パス生成技術の開発で総加工時間を約60%短縮
・製作したCAMシステムを用いた切削パス効率化の手段として、加工条件設定時の切削面指定の簡素化を図り、従来比18%の時間短縮に成功
・製作したシステムを用いて電機機器部品のパス作成処理の実績での動作確認を行い、従来比56%の時間短縮効果を確認
・これらの結果を基にサンプルモデルでの金属光造形加工時間を算出、総合時間の従来比約60%減が可能と判明

研究開発成果の利用シーン

プロセスイノベーションによる工程設計の削減、従来加工に対する価格競争力を基に、電機機器部品はじめ様々な領域で新加工技術の提案や新産業立ち上げを実施

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

ハイブリッド金属3Dプリンタとしての完成度があがり、高出力レーザを搭載することで更なる造形速度のUPも可能となっている。また、CAMシステムの自社開発により、ハイブリットによる特長を活かした製品となっている。国内においても、AM技術によるモノづくりの認知度があがり機械の引合いが増加している。

提携可能な製品・サービス内容

製品製造、技術コンサルティング

製品・サービスのPRポイント

部品製造におけるメリット
・部品集約による多機能化、高付加価値化
・トポロジー最適化、部品内部のラティス構造化による軽量化。
・ワンマシーンで後工程のための基準面の切削を行い、後工程での段取り時間削減

今後の実用化・事業化の見通し

さらなる機械の安定化により、長時間・無人運転における信頼性を高める。
また、より実用性の高い粉末材料の開発とアプリケーションの提案により販路拡大を狙う。

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社松浦機械製作所
事業管理機関 公益財団法人ふくい産業支援センター
研究等実施機関 学校法人金沢工業大学
株式会社エムエーツール
福井県工業技術センター

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社松浦機械製作所(法人番号:4210001003869)
事業内容 マシニングセンタ、レーザ加工機製造販売、CAD/CAM販売
社員数 400 名
本社所在地 〒910-8530 福井県福井市東森田4-201
ホームページ http://www.matsuura.co.jp
連絡先窓口 営業本部LUMEX販売
メールアドレス webmaster@matsuura.co.jp
電話番号 0776-56-8100